2009年 05月 05日
華麗なる賭け The Thomas Crown Affair
1968 アメリカ MGM,United Artists,105min.
監督・製作:ノーマン・ジュイソン
出演:スティーヴ・マクィーン、フェイ・ダナウェイ、ポール・バーク、ジャック・ウェストン、ビフ・マクガイア他
1999年に「The Thomas Crown Affair」として、ピアース・ブロスナン、レネ・ルッソでリメイクされた
作品の本家がこちら。封切られて数年後、大学生の時に映画館で見た覚えがある。カッコいい映画
だなあ、と思った記憶がある。グライダーに乗り、砂浜を赤いサンドバギーで疾走するマクィーンは
本当にカッコ良かった。お話も全体に小洒落ていて、映像もマルチウィンドウを使ったりして、お洒落だし
音楽がなんといってもオスカーを獲ったミシェル・ルグランのペンになるジャジーな雰囲気がたっぷりで
映画によくマッチしている。
60年代後半のハリウッドのおしゃれなクライムムーヴィーの代表作の一つといえよう。
フェイ・ダナウェイという人は、そう美人じゃないけど、雰囲気がある。「俺たちに明日はない」でも、
フラッパーのいい味を出していましたね。
リメイクとはお話が少し違っていて、オリジナルは銀行強盗から始まる。資産400万ドルの富豪トーマス・
クラウン(マクィーン)は、仲間と銀行強盗を実行、200万ドルの強奪に成功する。目撃者が32人も
いたのに、決定的な証拠が何も残されていなかった。
この銀行のお金に掛けられていた保険会社の調査員として乗り込んできたヴィッキー(ダナウェイ)。
顧客リストの写真の中から、女のカン一発で、トーマスが怪しいと睨み、接近する。
しかし、彼の魅力に取りつかれたヴィッキーは調査は続けるが、彼から離れられなくなる。保険会社も
彼女の行動を見張っていて、トーマスとデートをしているところを隠し撮りされ、間を指摘されるが、
仕事よ、と言い切って、調査を継続する。
トーマスは、スイス銀行に全額を振り込んで、使わないでいたので、足が付かなかったのだ。しかし
保険会社が新聞に掲載した情報提供者には2万5000ドルを贈呈する、という記事に、運転手を務めた
男の女房が、夫の秘密をタレこみ、トーマスの立場はぐんと悪くなる。
そうした中でも、彼はまた強盗を実行するという。ヴィッキーは必死に止めたが、彼らは実行する。
強奪した金の受け渡し場所である墓地を警察がとり囲む中、トーマスのロールスロイスが現れた。
しかし、運転していたのは、ただのメッセンジャーボーイであった。
彼は、ヴィッキーにトーマスからの電報を手渡した。一足先に行ってる。金を持ってくるのも、留まるのも
キミ任せだが、愛しているよ。と書かれていた。安堵の涙?を流すヴィッキーであった・・・。
ストーリーも単純で、ひたすらマクィーンのカッコ良さが出た映画だ。監督は「真夜中の大捜査線」で
オスカーを獲ったノーマン・ジュイソン。マクィーンは、この映画の4年後にペキンパー監督でアリ・
マッグローと共演した「ゲッタウェイ」を撮ることになる。こちらは一転激しい作品だ。
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