2009年 06月 08日
クローバー・フィールド/HAKAISHA Cloverfield
2008 アメリカ Bad Robot,Paramount Pictures,85min.
監督:マット・リーヴス
出演:マイケル・スタール=ダヴィッド、マイク・ヴォーゲル、オデット・ユーストマン、ジェシカ・ルーカス他
これはでかい画面で見たら、絶対酔うな、と感じた。だから85分が限度なのだろう。終始手持ちの
カメラ(個人持ちのビデオカメラで映した、という設定)で、しかも写すことが得意でない奴の画像だから
揺れる揺れる。
「ブレア・ウィッチズ」の二匹目のドジョウを狙った、キワものか、と思って観はじめた。いや、なかなか
面白く見せてもらいました。手法として。得体のしれない怪物はどうでもいいとして、手持ちカメラの
持つリアリズムを生かして、短い映画を効果的に仕上げていた。冒頭のカラーバーからして「あっ」と
思わず同録の失敗を思ってしまった所から、作者の術中にハマっていたわけだ。
かつてセントラルパークと呼ばれていた場所から見つかったビデオテープで、軍で保管されていた
ものが再生される、という設定。
『ニューヨーク、マンハッタン。ある夜、仕事で管理職への就任が決まり日本へ栄転となったロブを祝う
ため、アパートの一室で送別パーティーが開かれていた。
ところがそのさなか、外で突然爆音が響き渡る。ロブたちが屋上へ出てみると、街の一部で爆発炎上して
いる凄惨な光景が広がっていた。さらに、間もなくその惨禍は彼らにも及び、一瞬にして街一帯が
パニック状態となる。そして、人々はこの事態を引き起こした元凶でおよそ地球上には存在し得ない
巨大な怪物を目の当たりにするのだった…。』(allcinema)
得体の知れない恐怖が、揺れる手持ちカメラで上手く表現されていく。どこからわき出たか、巨大な
生物は、人間を喰らう。それを攻撃する軍。さらに大統領は、マンハッタン地区ごと抹殺するという
行動に出た。その中を必死で逃げるロブとジェイソン兄弟、そしてベス、カメラマン役のハドたち。
次々に落命していく様子が生々しくドキュメンタリータッチで描かれる。逃げて逃げて、必死に移動するが
結局マンハッタンから抜け出すことはできない。救助に来たヘリですら、味方の攻撃で墜落してしまう。
そしてセントラルパークの橋の下にもぐりこみ、ロブとベスはビデオに最後のメッセージを残すが、
その瞬間、何かの衝撃でテープは止まり、以前に撮った映像が現れる。それは、二人がコニーアイランド
で遊んだときのものだった。映画は突然終わる。あの怪獣は何だったのかも明らかにされない。
アメリカがその後どうなったのかも描かれない。でもそれでいいのだ。そういう効果を狙った映画だから。
これ以上長い映画だと本当に気持ち悪くなったでしょう。冒頭のパーティーのシーンがいささか冗漫だった
が、全体としては面白かった。でも映画館で観なくて良かった。
この映画の情報はこちらまで。
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