ことの終わり The End of the Affair

●「ことの終わり The End of the Affair」
1999 イギリス・アメリカ Columbia Pictures,101min.(R-15)
監督:ニール・ジョーダン
出演:ジュリアン・ムーア、レイフ・ファインズ、スティーヴン・レイ、ヘザー・ジョイ・ジョーンズ、イアン・ハート
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「第三の男」のグレアム・グリーンの小説の映画化。いかにもイギリス映画らしいな、と感じた。
不思議な3角関係、不倫を描くが、ラストのあたりでは宗教くさくなるのが、ちょっと鼻につくかな。

1939年のロンドン。小説家のモーリス・ベンドリックス(レイフ・ファインズ)は、題材にする高級官僚
ヘンリー(スティーヴン・レイ)の取材で、あるパーティーに行き、ヘンリーの妻サラ(ジュリアン・ムーア)に
出会い、二人とも一瞬にして恋に落ちてしまう。サラは、品行方正な夫との間に倦怠期を迎えていた。
結婚10年である。子供はいない。

激しく恋に落ちた二人は、ヘンリーのいない間に、当然のように肉体関係になり、その感情は抜き差し
ならぬものになっていく。一方で、まじめな夫を裏切っているという心の痛みも感じていた。
サラは、離婚しかない・・、と思い始めていた。
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それから2年。物語は、なぜかモーリスがサラに怒りを覚えて、私立探偵にサラの素行調査を、ヘンリー
からの依頼と称して頼む。

そんなおり、サラから電話がかかってきて2年ぶりに会うことになった。久しぶりで会った二人の間は
冷え切っていて、憎しみさえ感じるような間に見えた。少なくてもモーリスはそう感じていた。なぜか。
そしてサラは嫌な咳をさかんにするようになっていた。後を付けた探偵は、ある部屋で男と会っている、
という情報を写真とともに提供してきた。自分であった。そのあとサラは教会に行って泣いていたという。

そして話はまた2年前に戻る。なぜモーリスがサラを憎むようになったかが明らかにされる。ロンドンでは
空襲が始まっていたが、二人の愛情は絶えることが無かった。激しくなる空襲の中でも、二人は
密会を繰り返し、愛し合っていた。ある日、爆撃が二人の寝室を襲い、爆風でモーリスは階段下まで
吹き飛ばされた。気がついたモーリスは、急いでサラのもとに行くと、彼女は必死に祈っていた。
モーリスはなぜ自分を助けに来なかった、となじる。 すると、サラは、もうお別れだわ、と言って
「誰よりも愛しているけど、もう会わないわ」と言い残し、モーリスの元を去って行ってしまったのだった。
それから2年が経ったのだ。

モーリスは探偵の息子を使って、サラの手紙を盗ませ、サラが他の男と会っている証拠がある、と話した。
嫉妬に駆られたモーリスは、更に探偵の息子を使ってその男の素性を暴こうと家に乗り込んだ。しかし、
その男は神父であった。

モーリスは今度は探偵にサラの日記を盗ませた。モーリスは日記を読んでみた。するとそこには衝撃の
事実が書かれていた。あの爆撃の日、吹き飛ばされたモーリスは確かに死んでいた。急いで駆けつけた
サラはすでに息のないモーリスの姿に狼狽し、ベッドの部屋に戻り、神に祈っていたのだ。「あの人を生き
返らせてくれたら、もうこの恋を終わりにして、二度とあの人とは会いません」と誓ったのだった。すると、
背後からモーリスがサラに近づいてきたというわけだった。
奇跡が行われたことを悟ったサラは神との約束通り、愛していたのにも関わらず、彼の元を去ったの
だった。モーリスはそれを知らず、彼女が他の男と浮気を始めて去って行ったと勘違いしたのだ。
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その後、サラは信仰に目覚め、神父のところにたびたび相談にいっていたりしたのだった。
加えて、サラの夫、ヘンリーには浮気相手がモーリスであることがばれてしまっていた。

真実を知ったモーリスは、サラの元に駆けつける。サラは、あなたが生き返って以来洗礼を受けて、信仰
に救いを求めて生きてきた。でも、あなたなしの人生は考えられない、耐えられない、と再び愛を告白
したのだった。再び愛し合うようになった二人。

夫のヘンリーは再び探偵を雇って二人の跡を追わせた。離婚の証拠が集まるのなら好都合と、窓越しの
キスの写真を撮らせるなどして、探偵を帰した。裁判になれば決定的証拠。サラは無事にヘンリーと離婚
できる。そして、密会していた郊外のホテルでモーリスはサラに求婚する。

モーリスはヘンリーに会い、離婚のことを言うが、離婚は無理だ、とヘンリー。手続きに3カ月掛かるという。
3か月なんて人生の一瞬だ、というが、ヘンリーの口からでたのは、「サラの余命は3か月」という衝撃的
なものだった。死なないかも、というモーリスに、ヘンリーは、君は無神論者で奇跡は信じないんじゃ
なかったか、という。だが、サラの最期を二人で看取ろう、内に引っ越してこいよ、とさそった。

そしてモーリスはヘンリーの家に引っ越し、二人での看病が続いた。多分肺結核か肺がんだたのだろう、
その頃は死病であった。夫と愛人と二人から愛されいる女性という奇妙な生活がしばらく続いた。

だが、やがて、サラは、神の元へ召され旅立っていった。抱き合うヘンリーとモーリス。モーリスは書く。
「サラを奪っていたあなたを憎む。あなたを憎む!神よ!」と。

火葬場。探偵も来ていた。そして言うのだ。あの女性はやさしい人でした。後をつけていた息子が寝込ん
でしまったとき、迷子だと思ったサラは、少年のほほにある大きなアザにキスをしていったのだが、
1週間後にアザが消えた、というのだ。

無神論者のモーリスは、こう書いた。「あなたは僕の憎しみを利用して存在を認めさせた。僕の願いは
ただ一つ。神よ、僕を忘れてほしい。サラに愛を。ヘンリーにも。どうか、僕を永遠に忘れ去って欲しい。
But leave me alone forever.」

ある愛の形を、悲しくもお洒落に描いた作品。激しいセックスシーンがあるのでお子様がいると観れま
せんが、時制の使い方も上手く、みな落ち着くところに落ち着いた、という感じで、いいロマンス映画
だったと感じました。レイフ・ファインズはこの3年前「イングリッシュ・ペイシェント」でオスカー候補と
なっていて、同じような悲恋の主人公を演じていましたね。似たような話は来るものなのでしょうか。
ジュリアン・ムーアは、全裸で体当たりの出演。頑張っていましたねえ。いい感じでした。薄幸の
女性をやらせると雰囲気ありますよね。探偵の親子がスパイスでした。ただ、最後は神との対峙になり、
探偵の息子のアザが消えた、という奇跡は、不要なような気がしましたが・・・。(それこそがこの映画の
言いたいことだったりして・・・)
この映画の詳しい情報はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2009-06-30 22:53 | 洋画=か行 | Comments(0)