カンバセーション~盗聴 The Conversation

●「カンバセーション~盗聴 The Conversation」
1973 アメリカ Paramount Pictures,American Zoetrope,The Directors Company 113min.
監督・脚本・製作:フラシス・フォード・コッポラ
出演:ジーン・ハックマン、ジョン・カザール、アレン・ガーフィールド、ハリソン・フォード、テリー・ガーほか。
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<1974年度カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作品>


いかにもカンヌ好みの観念的な映画で、音の無いシーンなどは思わず眠ってしまう。コッポラ+ハックマン
という組み合わせに惹かれて、私、大学3年の時の古い映画ではあったが、鑑賞に及びました。
ありていに言えば、「プロの盗聴屋が、知らぬ間に事件に巻き込まれていき、自分も盗聴される身になり、
その恐怖が判っているだけに、なおのこと恐ろしい・・・」ということ。

冒頭の広場を俯瞰するところからコッポラの演出は冴えている。音という目に見えない者が相手だけに
その恐怖感がじわじわと押し寄せてくる。広場の男女、不倫のカップル。それを3人がかりで盗聴する
ハックマンら、プロ集団。依頼人は女性の夫で"専務"と呼ばれる男。
ハックマンらの集団は、全米でも名うてのプロの盗聴屋だ。今思えば陳腐な手段ではあるが、当時と
しては最新の単一指向性のガンマイクや、盗聴器を駆使し、二人の会話を記録する。ハックマンの心情
は「感心のあるのは音だけで、内容にはタッチしない」というもの。しかし、彼らの行動を負えば追うほど
そうは言っていられなくなる。解析に成功した会話に「私たち殺されるかもしれない」という部分があった
からだ。
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更に判明した次の密会の日、ホテルの名前と部屋番号。そこには、大どんでん返しが待っていたのだ。

派手な部分が殆どないので、メリハリという点では眠くなるが、静かに進行するストーリーを楽しむ人には
いい感じのミステリーとなっているのでしょう。若き日のハリソン・フォードがヒトクセある役を演じている。
(同じ年に"American Graffiti」に出演)。ジーン・ハックマンは、まじめで優秀なプロとして活躍すれば
するほど、盗聴というドつぼに嵌っていく苦悩も多い、今でいう"ハイテクエンジニア"を好演。
趣味がジャズのサックスというのも都会ぽくていい。ラストの狂気に満ちた彼の行動が、映画の主題を
表現しているのではないか。冒頭の男女の秘密がストーリーの進行につれ少しずつ判明してくる仕立て
もいいなあ。
私的には、こういう観念的な映画はどちらかというと敬遠したいほうであります。
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by jazzyoba0083 | 2009-08-15 23:20 | 洋画=か行 | Comments(0)