ダーク・ナイト The Dark Knight

●「ダーク・ナイト The Dark Knight」
2008 アメリカ Warner Bros.Pictures,Legendary Pictures,DC Comics,152min.
監督・製作・原案・脚本:クリストファー・ノーラン
出演:クリスチャン・ベイル、ヒース・レジャー、アーロン・エッカート
ゲイリー・オールドマン、マイケル・ケイン、マギー・ギレンホール、モーガン・フリーマン他
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<2008年度アカデミー賞助演男優賞、音響賞受賞作品>


劇場での観賞を逃してしまい、WOWOWで放送されるのを心待ちにしていた作品です。
何を観たかったって、やはりヒース・レジャーの快(怪?)演。オスカーを獲りましたねえ。
亡くなって一層、この映画がレジェンドになっちゃったキライがないでは無いですが、
やはり、いいものはいい!惜しい人を亡くしました。改めてそう思います。

前作の「Batman Begins」から、既にアメコミ原作とは思い切り離れてしまった、人間
バットマンを描くシリアスな映画になったが、本作は、前作に増して、バットマンの人間と
しての苦悩が色濃く描かれる。善をおこなうが故に悪にならざるを得ない正体を、ジョーカー
に見透かされ、挑発され、さらに苦悩を深めていく。
ダークナイトとは"Dark Night"=暗い夜、かとラストカットまで理解していなかったので、
余計に、もう一人の主人公、検事ハービー・デント=トゥー・フェイス(エッカート)の
「光の騎士」との対比が鮮やかに浮かび上がった。(アメリカではダークナイトといえば
バットマンというのが常識らしいけど・・・)
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犯罪が減少しないゴッサムシティ。頼みの綱はバットマンであり、市民は彼に頼り切っていた。
そこに正義感あふれる検事ハービーが着任、バットマンと二人三脚で、悪党と対峙し始めた。
そんなおりに、彼らを挑発するように、極悪な犯罪を繰り返すジョーカー(ヒース・レジャー)
が現れた。彼の狙いは、バットマンやハービーを悪の世界に引きずり込むこと。このあたりは
スターウォーズのダースベイダーの乗りと似ているかも。

パレードの際、市長暗殺を企てるジョーカーに、完全な布陣で対峙するゴードン警部とバット
マン。ジョーカーはなんと祝砲を撃つ警官隊の中に紛れていた。しかし、ゴードン警部が
裏をかいて、市長を救い、自分は市長を守って死んだことにした。
家族にも裏をかいて、ジョーカーを追い詰めようとするゴードン警部。そしてハービーは
バットマン=ブルース・ウェインの彼女、レイチェル(ギレンホール)を好きになり、それを
知ったジョーカーは二人とも誘拐し、引火物満載の倉庫に別々に閉じ込め、バットマンに
挑戦状をたたきつける。
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しかし、ジョーカーは逮捕され、投獄され、二人の居場所は教えるが
携帯電話の遠隔操作で、両方とも爆発させ、レイチェルを殺し、ハービー検事は顔の片方が
焼けただれてしまう=トゥー・フェイスの誕生だ。彼は、復讐心の中で悪の世界に引きずり
込まれ、バットマンと敵対するようになってしまう。まんまとジョーカーの術中にハマったのだ
った。逃げたジョーカーは、次にフェリー2隻に爆弾を仕掛け、それぞれにお互いの起爆装置を
持たせ、12時までにどちらかを爆発させたほうが生き残る、という仕掛けをした。
2隻のうち1つは囚人を乗せたフェリーだった。もう一つは一般人。そこにお互いに殺し
会わなければならない葛藤が生まれる。それもまた善を悪に引きずり込もうとするジョーカーの
狙いだったのだ。しかし、12時までにどちらもスイッチをいれようとはしなかった。
計画が外れたジョーカーは自らの手でスイッチを入れようとする。バットマンは、新兵器で
ジョーカーの居所を突き止め、バットモービルで現場に急行する。そして、バットマンと
ジョーカーの最後の対決が始まった・・・・。
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バットマンの影が薄いので、ウェインの会社の開発係であるモーガン・フリーマンや執事の
マイケル・ケインがもったいなかった。贅沢な使い方ではあるが、彼らの良さが出ていない
ように感じたのだが。
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判りやすい「善」「悪」二元論であり、ジョーカーは、もはや哲学的、形而上的な「悪」の
精神的メタファーであり、映画全体も判りやすいが哲学的思想を持ったものになっていた。
これが鼻につく人はいやだろうな。
今回死んじゃうレイチェルはどうだろうか。ウェインの恋人であるものの、ハービーに恋して
しまい、ウェインがバットマンでなくなるときに結婚しようと思っていたが、ウェインが
バットマンを辞めることは絶対ない、と確信してハービーに走るわけだが、こりゃ、ウェインが
可哀そうだわ。マギーも決して美人とは言えず、ウェインもハービーも心を奪われるような
女性ではなさそうなのだけど。英雄にはこういう女性がハマるのかなあ。スパイダーマンの
キルステン・ダンストも決して美人じゃないな。

装甲自動車見たいなバットモービルとそこに仕掛けられたバイクもかっこいいし、エンター
テインメントとしても、まずまずいいテンポで2時間半を観きることが出来た。
幼いころに父親に「笑顔でいろ!」とナイフで口を切られ、醜い顔をカバーするために
終始汚いピエロの化粧をしているヒース・レジャーのジョーカーは、素顔が全く分からないが、
その狂気の様は、ジャック・ニコルソンを超えたかもしれない。
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とにかく、この映画はヒース・レジャーを堪能する映画であることは間違いない。衆目の一致
するところであろう。彼を活かすことが出来た脚本も評価しておく必要があろう。
次回作にヒースが出ないことで、バットマンはどう変化するのだろうか。難しくなるのだろうな。
この映画の詳細はこちらまで。
Commented by oguogu at 2009-09-21 01:03 x
TB&コメントさせてもらっちゃいますねぇ~。
>贅沢な使い方ではあるが
ホントに贅沢すぎます。
こんなに名優揃えてどーすんの?って思っちゃいます。
でも、この映画のすごいところは、それらの配役陣より、シナリオが中々良いことでしたねぇ。
by jazzyoba0083 | 2009-08-31 23:55 | 洋画=た行 | Comments(1)