恋をしましょう Let's Make Love

●「恋をしましょう Let's Make Love」
1960 アメリカ 20th Century Fox Pictures 118min.
監督:ジョージ・キューカー
出演:イヴ・モンタン、マリリン・モンロー、トニー・ランドール、フランキー・ヴォーガンほか。
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大学時代にモンローに入れあげていた時期があり、毀誉褒貶がるが、モンローは映画史に残る女優
だと確信してる。唄わせても彼女独特の味わいがあり、それゆえミュージカルもどきの作品も多い。
1962年に亡くなる訳だが、この作品の前年に「お熱いのがお好き」、後に「荒馬と女」に出演すること
になる。

だが、この作品はモンローの魅力を活かしきれていないウラミは残る。歴史ある名家して資産家である
ジャン=マルク・クレマン(モンタン)が、小劇場で公演されている自分のことをネタにしたコメディに
主演女優アマンダ(モンロー)を目当てに潜り込み、これまでは全て金で解決してきたことを、こればかり
は金の力なしで、愛を勝ち得たいと覚悟して、様々なチャレンジをしてアマンダの心を獲得するまでを
描くものだ。

『恋多き女モンローが共演者とロマンスに落ちることは存外なかったが、本作の相手役モンタンとは
激しい恋をしたので有名。やはり恋多き男だったさしものモンタンもアメリカに行きっ放しになるほど
夢中で、妻シモーヌ・シニョレは自殺未遂を起こしたとも聞く。
が、映画の中のロマンスはあまりピリッとしない。億万長者で色事師としても知られるクレマンは、
彼を皮肉った芝居のリハーサルを見て、妖艶に踊るアマンダに一目惚れ。彼を演じる役者探しが難航
していると知ったクレマンは、彼女に近づきたいがために、身元を隠し、そのオーディションを受ける……。

純然たるミュージカルではないが、サミー・カーン、ジェームズ・ヴァン・ヒューゼンによる表題曲や
コール・ポーターの“私の心はパパのもの”などの佳曲がモンロー独特の甘い声で唄われ、当然、
モンタンも美声を披露。G・キューカーのメガホンで、品のよい豪華さは出たが、作品の焦点はボヤけて
しまっている。』(allcinema)
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と、allcinemaも辛口に批評しているように、結局は金持ち経営者が金に物を言わせて、愛を勝ち得て
しまうというお話にしかなり得てない。ミルトン・バールからギャグを金で買い、ビィング・クロスビー
に歌を習い、ジーン・ケリーにダンスを習うというリッチマンぶり。
モンローには一座に心を通わす俳優がいるのだが、なぜか年増のモンタンに惹かれていく・・・なんか
現実を地でいくようなストーリー展開だなあ。
マリリンの肢体はいささか脂が乗りすぎてきているが、可愛さは永遠である。はやり不世出の女優で
あることには間違いない。4年後にオードリー・ヘプバーンを得て「マイ・フェア・レディ」を送り出した
ジョージ・キューカーとして見れば、映画会社の思惑の範囲の中でしか作れなかった窮屈さはあった
だろうな、ということが透けて見えてくる。
この映画の詳細はこちらまで。
Tracked from ☆彡映画鑑賞日記☆彡 at 2009-10-17 20:14
タイトル : 恋をしましょう
 ジャン・マルク・クレマン(モンタン)は億万長者で、恋愛関係も華やかです。  クレマンのPR係コフマン(ランドール)が、バラィエティ紙に、クレマンを皮肉った芝居のリハーサルが行なわれている記事を見つけます。  クレマンは1度芝居を観てみようと思い、コフマン...... more
by jazzyoba0083 | 2009-10-13 22:30 | 洋画=か行 | Trackback(1) | Comments(0)