ブーリン家の姉妹 The Other Boleyn Girl

●「ブーリン家の姉妹 The Other Boleyn Girl」
2008 イギリス・アメリカ BBC Films,Focus Features and others,115min.
監督:ジャスティン・チャドウィック  原作:フリッパ・グレゴリー『ブーリン家の姉妹』
出演:ナタリー・ポートマン、スカーレット・ヨハンソン、エリック・バナ、デヴィッド・モリッシーほか。
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<感想>
室内での会話が多い劇なので、字幕を追っているうちに眠気が起きてきた。ストーリーの流れを追う
のが結構忙しい。が、良くできた映画だと思う。英国史というのは本当に面白い。前に見た「ブレイブ・
ハート」から本作に来て、「エリザベス・ゴールデンエイジ」に繋がっていくだけでも1つのストーリーが
出来てしまう。アン・ブーリンのお話も映画では「1000日のアン」が有名で、1969年のアカデミー賞
衣装デザイン賞を獲得している。こちらの作品の中にはメアリーは出てこない。
実際は姉と妹の立場が逆であったともいわれる。ヘンリー8世は好色が故に、あるいは嫡子欲しさに
ローマカソリックと縁を切り、英国国教会を作ってしまった人でもある。中世の欧州が権謀術数の中で
激動していたころ、歴史は様々な映画やお芝居や小説のネタを提供している。
映画の世界は優れた美術や本格的なセットなどに支えられて、非常にリアルに描かれている。
これまで歴史の表舞台にあまり登場しなかったメアリー・ブーリン(スカーレット・ヨハンソン)をフィー
チャーしたThe Other Boleyn Girlとタイトルが付いているのだが、その割にはメアリーの存在が
浮かんでこない。どうしてもアン(ナタリー・ポートマン)に流れてしまっていると感じた。
両女優とも、演技に文句は無いが、インパクトが大きかったかといわれればそうでもない。
最後にはアンは断頭台の露と消え、その娘エリザベスを、メアリーが引きとり、エリザベスこそその後の
大英帝国を築くエリザベス1世となるのだった。あんなに男の子を欲しがったヘンリー8世の望みを
あざ笑うかのように。
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<ストーリー>
16世紀、英国はイングランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランドに別れ、権謀渦巻く状態で
あった。
イングランド。国王ヘンリー8世は、早世した兄の妻キャサリンを王妃としていた。彼女との間に男子の
世継ぎが出来ず焦りを感じていた。
そこに目を付けた新興貴族のトーマス・ブーリンは、長女アンを王の愛人に仕立てようと画策する。
ところが、ヘンリーが見初めたのは、商家の息子と結婚したばかりの次女メアリーだった。
ほどなくヘンリーはブーリン一家を宮中に住まわせ、メアリーを愛人に召し上げる。先に嫁いだ上に、
王の愛人の座まで横取りされてしまったアンは、次第にメアリーに対して嫉妬と憎しみを抱き始める
が…。
(allcinemaから)
結局アンは王の寵愛をメアリーから取り上げ、子供を産むが女の子であり、次いで解任したものの
流産してしまう。これがばれると自分の地位も名誉もブーリン家の栄華も無くなると焦ったアンは、
弟を相手に子供を作ろうと思いついたが、やはり思いとどまった。しかし、ヘンリーの取り巻きの女性の
がそれを聞き王に告口をしたため、アンと弟らはクロムウエルのもとで国家反逆罪、姦通罪などで
裁判にかけられる。かつての王妃にこそなれなかったがヘンリーの寵愛を受けた(男の子もなしてい
たが正式な王妃でなく愛人であったため認知されていなかった)メアリーは、命がけで王に姉の命を
助けてくれるよう懇願する。一旦王は理解したように見えたが、結局姉も弟もロンドン塔で死罪となった
のだ。
アンが生んだエリザベスは、メアリーが引きとり育て、やがて彼女こそ英国をかつてない繁栄の道へと
導くエリザベス1世となったのだった。
この映画の詳細はこちらまで。
Tracked from ☆彡映画鑑賞日記☆彡 at 2010-01-17 02:00
タイトル : ブーリン家の姉妹
 『愛は、分けられない。 最初に愛されたのは妹メアリー、王妃になったのは姉のアンだった。 世界を変えた華麗で激しい愛の物語。』  コチラの「ブーリン家の姉妹」は、ナタリー・ポートマンとスカーレット・ヨハンソンの共演で、同名ベストセラー小説を映画化した10/...... more
by jazzyoba0083 | 2010-01-11 23:20 | 洋画=は行 | Trackback(1) | Comments(0)