手錠のままの脱獄 The Defiant One

●「手錠のままの脱獄 The Defiant One」
1958 アメリカ United Artists,Curtleigh Productions,97min.
監督・製作:スタンリー・クレイマー
出演:トニー・カーチス、シドニー・ポワチエ、セオドア・バイケル、カーラ・ウィリアムズ他
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<1958年度 アカデミー賞脚本賞、撮影(白黒)賞受賞作品>


<感想とストーリー>
アカデミー賞の時期になると、WOWOWは毎年、オスカーを獲った過去の名作を色々と
並べてくれるので見逃せない。こういう時期でもなければなかなか見られない作品も放映される
からだ。本作もそういう一本。およそ映画のタイトルらしくない邦題だが、内容がタイトルの
ままだから身も蓋もない。原題は"ふてぶてしいやつ"とかの意味だろう。

護送中のトラックが事故を起こし、たまたま手錠で繋がれて移送中だった、トニー・カーティス
(白人)とシドニー・ポワチエ(黒人)がお互いの腕を手錠で繋がれたまま、逃走する。
その中で起こる人種を乗り越えた不思議な友情や、制作当時のアメリカの人種差別観を描いて
いく。短い映画なので、判り易いストーリーで、追手の中にも、彼らには偏見を持たないやつや
そうでないやつ、街中でリンチにしようとしたときに、彼らを救う老人、そして山奥で小さい
息子と暮らす夫に逃げられた女と二人の間のトピックを上手く並べてみせている。
 警察が「そのうちお互いに殺し合うさ」という言葉とは裏腹に、手錠で繋がれていることで
否が応でも一蓮托生となり、助け合わなければならなくなるが、それが人種を超えての不思議な
友情を生むことになる。

山の中の女が、この場から逃げ出したいの、私を連れて逃げて、とトニーに迫り、シドニーには
底なし沼に通じる偽の逃げ道を教えるのだが、それを聞いたトニーは激怒し、女を置いて、
シドニーを助けに向かう。その時、小さな息子にトニーは撃たれてしまう。途中でシドニーに
追いついて、二人で貨物列車に飛び乗ろうとするが、トニーのキズが原因で、二人とも列車に
乗ることに失敗、逃げることを諦めて、捕まることにする。
再び刑務所に戻ることになり、更に服役の年月が長くなる二人だが、何か手錠で繋がれて逃走
したことで、どこかふっきれて、清々しささえ漂わせていたのだった。

手錠に繋がれた二人の心がある意味解放されるのに比べ、山の中の女は、白人で美人でもあり
どこへでも行けそうな感じなのだが、街へ出ることを夢見て生活していた。58年といえば
まだ人種差別も当たり前の時期に、クレイマーはこの女をアメリカという国のメタファーと
したような気がする。
この映画の詳細はこちらまで。
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Tracked from Live in the .. at 2010-07-01 18:50
タイトル : 手錠のままの脱獄
* 原題 : The Defiant Ones * 製作年 : 1958年 * 製作国 : アメリカ * 配給 : 松竹=ユナイテッド・アーチスツ共配 キャスト(役名) * Tony Curtis トニー・カーティス (John Joke...... more
by jazzyoba0083 | 2010-03-02 22:50 | 洋画=た行 | Trackback(1) | Comments(0)