カーリー・スー Curly Sue

●「カーリー・スー Curly Sue」
1991 アメリカ Hughes Entertainment、Warner Bros.Pictures,101min.
監督・製作・脚本:ジョン・ヒューズ
出演:ジョージ・ベル-シ、アリサン・ポーター、ケリー・リンチ、ジョン・ゲッツ他
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<感想>
「ホーム・アローン」「フェリスはある朝突然に」などで知られ、去年8月ジョギング中に
心臓麻痺で急逝したジョン・ヒューズ監督。今年のアカデミー賞では彼の作品を、出演した
役者が何人か壇上にあがり、その思い出を語るコーナーが特別にあつらえられていた。
会場には未亡人や子供たちの姿も。

そのジョン・ヒューズが自ら脚本を書き、メガフォンを取った今から20年程前のハート
ウォーミング・コメディ。ちょっと底の浅さが気になり、評価としてはそう高くはない。が、
見ていて不快になる映画でもない。特に子役のアリサン・ポーターが、実に自然に演技が
出来ていて、暖かさが伝わってきた。ストーリーも単純だが、いささか強引な点もある。

突然現れたホームレスの男と女の子を自分の家で生活させちゃう女弁護士、いくら交通事故に
遭わせたから、いってもね。そして、ラストは二人は結ばれることを示唆するのだが、男の
正体はわからず終いで、いいのかよ!と思ってしまう。それと、カーリー・スーは男が酒場で
女から預けられた、といいそれ以来育ててきた、というが実の子ではないのか?そのあたりは
よく判らないまま終わっていく。
「ホーム・アローン」までとはいかないが、結構なドタバタもあり、安心してみていられる作品
ではある。

ベル-シ兄弟の弟ジョン、ケリー・リンチと、最近はあまり見ない地味系な配役で、子役を
演じたアリサンも、この映画の後には他の道を選んだようだ。もったいないと思うが今は何を
しているのだろうか。

<ストーリー>
なぜかホームレスをやっているビル(ベル-シ)と一緒にいる女の子カーリー・スー
(アリサン)が冬のシカゴにやってきた。彼らはちょっとした詐欺や、当たりやなどをやって
食事にありついていた。
ある日、女性弁護士グレイのベンツに狙いを定め、事前にスーに頭を板で思い切り殴らせて
おいて、クルマの後ろに忍び寄り、バックしたところで、転倒してみせる。スーが「パパが
死んじゃった」とウソ泣きをするという仕掛け。
まんまと彼らのわなに引っかかったグレイは恋人のウォーカーとのデートの約束をすっぽかして
二人にお詫びにと食事をご馳走していた。
さらに、自分の家に二人を連れてきて、休ませていた。そこへ彼氏が来て鉢合わせになったり、
何も知らないメイドが入ってきて大騒ぎになったり、のドタバタが続く。グレイは彼らに出て
行け、とはどうしてもいえず、特に利発なカーリー・スーがろくな教育も受けていないことに
胸をいためていた。後見人になりたくても法的な手続きが必要で、そんな中、二人は出て行って
しまう。が、ビルもスーもグレイのことが好きになっていて、もう一度合えるといいね、
と街をうろうろしていると、今度は駐車場から出てきたグレイのベンツにビルがホントに
はねられてしまう。
怪我もなく、大したことはなかったのだが、また二人を自分の家に泊め、世話を焼き始めた
グレイ。恋人のウォーカーも、そんなグレイを何とか奪い返そうと、児童相談所に虐待が行わ
れている、と通報。ビルは逮捕され留置され、スーは児童保護施設に入れられてしまう。
その事実を知ったグレイは、二人をすぐに連れ出し、ウォーカーをなじるのだった。
そしてグレイは法的に後見人になることに成功、しかし、スーは「私にママができると、
ジムはどこかへいってしまう」と泣くのだった。

二人の強い絆に心を打たれたグレイは、ジムとスーと3人で暮らすことを決意。スーを学校
にも行かせ普通な暮らしができるようにした。さらに二人と接することで、これまで攻撃的な
弁護で名を売っていたグレイは、共同経営者としての法律事務所も辞め、3人の生活を大事に
する決心をしたのだった。
この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2010-03-17 23:10 | 洋画=か行 | Trackback | Comments(0)