カバー・ガール Cover Girl

●「カバー・ガール Cover Girl」
1944 アメリカ Columbia Pictures,107min.
監督:チャールズ・ヴィダー 製作:アーサー・シュワルツ 
音楽:アイラ・ガーシュイン、ジェローム・カーン
出演:リタ・ヘイワース、ジーン・ケリー、リー・ボウマン、フィル・シルヴァース、
   オットー・クルーガー他
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<1944年 アカデミー賞ミュージカル映画音楽受賞作品>


<感想とストーリー>
アメリカは第二次世界大戦の真っ最中にこんな映画を作っていたのですねえ。テクニカラーが
美しい。アメリカ人にとっては、マリリン・モンローが出現する前のセックス・シンボルとして
思いの強い女優さんでしょう。スタイルは抜群だけど、お顔は灰汁が強いですね。日本人には
ちょっとなあ、という美人です。
この頃のミュージカルといえばMGMが有名で、ジーン・ケリーもこのころ錨を上げて」で
アニメのネズミ、ジェリーと一緒に踊っていたりしました。これが1945です。
リタはコロムビア専属の女優さんだったので、ジーン・ケリーが客演したかたちですな。

音楽は「show must go on」ほか、ガーシュインとジェローム・カーンというアメリカを
代表する作曲家・作詞家の手になるナンバーが歌われます。映画の舞台がレビューなので、
ケリーのタップもたっぷり。良く見ると、女優陣の細かいところはタップの音が吹き換えられ
ているような気がする。それとリタの歌は本当の声だろうか?
いずれにせよ、そういう細かいところは抜きにしてノー天気に楽しむのがハリウッド
ミュージカルであるので突っ込みはいれずに楽しめば宜しい。ストーリーもいい塩梅に
ぬるいですしね。

下町の劇場で踊り子として働くラスティ(リタ)。劇場主のダニー(ケリー)とは恋仲だ。
しかし、ブロードウェイのスターを夢見るラスティは、ダニーに黙って雑誌のカバーガールに
応募してみた。オーディションも仲間が意地悪をして失敗し、ダメだと思っていたら、採用が
決まり、「バラエティ」という雑誌の表紙を飾ることになった。これが大人気になり、ダニ-の
劇場も一目ラスティを見たいという客でごった返すようになった。
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ブロードウェイに大劇場を持つノエルとクーデールという二人に見初められ、スカウトされる。
実はラスティの祖母はやはり歌って踊れるダンサーで、このクーデールが見初めたが、
結婚式の当日、本当に好きな座付きピアニストのところに走って幸せを掴んだ、という過去が
あったのだ。
ノエルは強引にラスティに告白するが、ラスティの思いはダニ-にあった。ノエルの誘いは
嬉しかったが、自分はやはりダニーとやりたい、と劇場へ戻ってみると、自分を裏切って
ブロードウェイにいってしまったラスティのことを怒ってたダニ-は、すでに主役を換えていた。
それを見たラスティは泣きながらその場を去る。そして、勢いでノエルとの結婚を承諾するの
だった。
しかし結婚式当日、介添え人になっていたクーデールから祖母との話を聞き、ノエルに謝り、
ダニ-の元に走るのであった。劇場の客に兵隊さんは多いし、街のポスターに「戦争債を買おう」
とかあるので戦時中の映画だなあ、とは思うが、ステージでビキニ姿の娘が足も露わにダンスを
踊るなんぞは、日本では想像だに出来なかったことだろうな。
この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2010-03-16 22:30 | 洋画=か行 | Trackback | Comments(0)