ラウンド・ミッドナイト 'Round Midnight

●「ラウンド・ミッドナイト 'Round Midnight」
1986 アメリカ Little Bear PECF,130min.
監督:ベルトラン・タヴェルニエ 音楽:ハービー・ハンコック
出演:デクスター・ゴードン、フランソワ・クリュゼ、ハービー・ハンコック、マーティン・
   スコセッシ、ボビー・ハッチャーソン、ビリー・ヒギンズ、ウェイン・ショーター、
   ロン・カーター、トニー・ウィリアムズ、フレディー・ハバード他
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<1986年度アカデミー賞作曲賞受賞作品>

<感想>
ジャズ好きであれば、とっくに見ていなくちゃイケない作品なのに、なぜか今回まで接する
機会が無かった。NHK-BSで放映していて早速録画。GWに観賞ということに。
映画が長いのは、ジャズの演奏があるからで、ストーリーは難しいことは無い。
出色は、この演技でオスカーの候補になったデクスター・ゴードンの演技。よくぞ彼を見つけ
て来たな、と感心してしまう。バド・パウエルというバップの巨匠の半生がモデルになっている
ということだが、デクスターがサックス奏者ということで、サックス吹きの物語にアダプトされ
ている。それと、映画とはいえ、そうそうたるジャズプレイヤーを見ることができること、
全体を流れるハービー・ハンコックの音楽が、まるでフランスのフィルムノワールの雰囲気を
醸し出し、1950年代後半のパリの雰囲気を良く出していた。ハービー・ハンコックは役者と
してもなかなかだ。
逆にいえばジャズが好きでないと、この130分は辛いかもしれない。たっぷり時間があるときに
ゆっくり見るタイプの映画でしょう。ここに出ていたジャズプレイヤーは主役のデクスターを
はじめとして半分くらいが既に鬼籍に入っている。時代は過ぎていくなあ。
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<ストーリー>
「50年代末のパリを舞台に、伝説のジャズ・ミュージシャンと彼の音楽を愛するフランス人の、
音楽で結ばれた熱い友情を描いた、実話をベースにした人間ドラマ。
主人公のモデルは“天才”と呼ばれたジャズ・ピアニスト、バド・パウエル。
 
 ニューヨークから初老のサックス奏者デイル・ターナー(ゴードン)がパリのジャズ・クラブ
“ブルーノート”にやってくる。今や酒に溺れる生活を送る彼だったが、その演奏は健在で、
仲間達と毎晩素晴らしいステージを展開して行く。そんなある夜、デイルは彼の古くからの
ファンで、クラブに入る金もない貧しいグラフィック・デザイナー、フランシス(クリュゼ)と
出会って意気投合し、翌日から彼を伴ってクラブに行くようになる。

 しかしデイルは仲間から止められている酒をしばしば飲んでは病院の御厄介になるようになり、
彼の身を案じたフランシスは別れた妻から借金までしてデイルを献身的に守って行くのだった。
そんなフランシスの姿に改心したデイルは身も心も完全復帰を果たし、ニューヨークでの活動を
再開するため帰国することを決める。
 しかし帰国した彼を待っていたものは、荒廃した町並みに潜む“麻薬”と言う悪魔だった。
 
流れるようなカメラ・ワーク、数々のスタンダード・ナンバーを奏でるライブ・シーンと
豪華な演奏者(ビリー・ヒギンズ、ウェイン・ショーター、ロン・カーター、トニー・
ウィリアムズ、フレディ・ハーバード等)。そして“ブルーノート”やパリの下町を見事に
再現した素晴らしいセットと、その絶妙な雰囲気の中で展開される、ジャズを通した心温まる
日常生活の交流をゆったりとしたペースで描いた実に気持ちのいい作品。
 しかし何と言っても本作の成功のカギを握ったD・ゴードンの起用は、どんな名優によっても
醸し出す事が出来ないであろう、ミュージシャン特有の雰囲気を一番に考えた監督の思い通りの
結果を生み、本物のジャズ・マンであり映画初出演にしてアカデミーにノミネートさせた程の
その存在感は“渋い!”の一言に尽きる(殆ど“地”のままと言う声もあるが)。
スコセッシ監督一人の登場で“ニューヨーク”を表現した演出も見事。尚、豪華ミュージシャンの
一人として出演し、音楽も担当したH・ハンコックは本作でアカデミー作曲賞を受賞している。」
(allcinema)

酒からも立ち直り、ニューヨークに帰るデイルに付いてきたフランシス(その時デイルの
マネージメントを努めているのがスコセッシ)だったが、麻薬のまん延に危機感を募らせ
もう一度デイルをパリに連れて帰ろうとする。同意した課のようだったが次の日に彼は空港に
現れなかった。デイルはNYに残ったのだ。
ほどなくしてフランシスの元にデイルが亡くなったとの知らせが・・・
自分が回したモノクロのデイルのフィルムを見てパリ時代の彼を偲ぶフランシスであった。
彼は自分の名前が付いた通りが出来るといいな、と言っていた・・・。

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2010-05-04 22:55 | 洋画=ら~わ行 | Comments(0)