影なき殺人 Boomerang!

●「影なき殺人 Boomelang!」
1947 アメリカ 20th Century Fox Film,88min.
監督:エリア・カザン
出演:ダナ・アンドリュース、リー・J・コッブ、ジェーン・ワイアット、アーサー・ケネディ他
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<感想とストーリー>
WOWOW「特集:エリア・カザンの仕事」の1つ。戦争直後に撮られたもので、実話が
ベース。カザンはリアリティにこだわり、撮影は全部実際に事件があった場所で行なわれ、
出演者も縁の人が多く出ているという。ま、日本人の我々が見ても、だからどうなの、って
感じだけど、映画の冒頭でそう解説している、ということは、これから始まる物語に真実味を
加速させることにより、観客を引き込もうという魂胆も見えるし、よく解釈すれば、監督の
拘りというものを感じるかもしれない。

物語は、全米の典型的な街ともいえるコネチカットのある町で起きた神父殺人事件を
扱うことになった州の検事ヘンリー・ハーヴェイの活躍を描く。
目撃者も多く、簡単に犯人が上がるだろうと思われていた事件だが、意外に捜査が進まず、
警察と検察は新聞や世論に叩かれ始めていた。

そこで警察は、目撃者が言う、「黒っぽいコートと薄い色の帽子」の男を片っぱしから
捕まえるという暴挙に出た。しかし、その網に、事件が起きた直後街を出た拳銃を持った男が
別の州で逮捕され、この街に護送されてきた。

ヘンリーはいくつもの傍証はあるが、いずれも確証には繋がらず、無罪だと思うと法廷で
述べ、大騒ぎになる。しかし、ヘンリーが調べれば調べるほど、目撃証言もアイマイであること
が良く解り、拳銃の捜査も実は欠陥があったことが判明、やはりその男を犯人である、と
言いきることは出来ない状況であることが明らかにされていく。疑わしきは被告人の有利に、
という信念を貫き、知事に、という誘惑も断り、正義を行ったヘンリーの勝利でもあったのだ。
ヘンリーはこののち、司法長官になるのであった。

実話でなければ、どうってことない映画。ヘンリー・ハーヴェイの伝記として見れば面白い
かもしれない。ただ、法廷シーンの定型を作ったのがこの映画だ、とすればその後の法廷もの
に対する影響は大きかったといわねばならないだろう。
この映画の詳報はこちらまで。
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by jazzyoba0083 | 2010-07-14 22:13 | 洋画=か行 | Trackback | Comments(0)