空軍大戦略 Battle of Britain

●「空軍大戦略 Battle of Britain」
1969 アメリカ MGM Pictures,United Artists,133min.
監督:ガイ・ハミルトン
出演:ローレンス・オリビエ、マイケル・ケイン、ロバート・ショウ、トレヴァー・ハワード
   クリストファー・プラマー、スザンナ・ヨーク、クルト・ユルゲンスほか。
空軍大戦略 Battle of Britain_e0040938_034176.jpg

<感想とストーリー>
終戦記念日を過ぎたところで、買って置いたDVDで観賞。長いドキュメンタリーを観て
いるようだった。オールスターだが、一人ひとりの背景にそう意味はない。むしろ、
史実に忠実に描き、作品のハイライトは何と言っても、本物の航空機を使った空中戦で
CGなんて無かった時代に、この事実を描こうと思えば多額のお金を使って本物を
使わざるを得なかったとはいえ、よく集めたという感じだ。
当時まだナチスの航空機を使っていたスペイン空軍が全面協力をしたのが強かっただろうが、
イギリスのスピットファイアやホーカーなど、よくぞこんなにたくさんあったものだ、と
思う位出てくる。何機かは海に落ちたり、陸に落ちたりしているので、ホントに壊した
んだろうな。

少年の頃憧れた、英国とドイツの本物の戦闘機や爆撃機がたくさん出てくるので航空
オタクにはたまらないだろうと思う。
英国から勿論「スーパーマリン・スピットファイア」「ホーカー・ハリケーン」
ドイツは「メッサーシュミットBf109、ハインケルHe111爆撃機、などなど。

まだアメリカが参戦する前の1940年の欧州戦線。ナチスの勢いはまだまだ軒昂で、
ダンケルクで英仏軍を蹴散らし、英国はフランスに多くの飛行機を割いていた。
しかし、本土防衛をさけぶ将軍が、チャーチルにフランスに飛行機を割くべきでないと
進言。バトルオブフランスは終わった、バトルオブブリテインが始まったのだ、と
宣言された。最初ナチスはスイスの大使館を通じて、英国への攻撃の意思がないことを
説明し、英国が大陸に戦力を送り込むことをけん制、まずは大陸の覇権を確立した
かった。しかし、やがてドイツはイギリスの制空権を制圧する行動に出た。

ドイツは英国の飛行場を爆撃、英国空軍も迎撃するが、敵の物量は大したものだった。
それに引き換え、英国の航空機はどんどん少なくなっていく。
運動能力に優れるスピットファイアにドイツ航空機が多数撃墜され損害が甚大になったこと
を知ったゲーリングは、爆撃機の護衛のみに戦闘機の使い方を限定、しかし、航続距離の
ない戦闘機は、ロンドン往復だけでもかなりの燃料を使い、十分な活躍が出来なかった。

そのうち、英連邦のポーランド、オーストラリア、アメリカなどの義勇空軍も加わり
英国空軍の士気はあがり、ついにドイツの英国爆撃は中止となったのだ。
英国は自国の制空権を明け渡すことは無かったのだった。

ドイツ軍はドイツ語で会話しているのが良い。実際のバトルオブブリティンがどんなもの
であったか事前に知っていると、更に面白いだろう。
もう、実機を使ったこんな映画は取れないが故に、貴重な映画でもある。
この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2010-08-16 23:30 | 洋画=か行 | Trackback | Comments(0)