私の中のあなた My Sister's Keeper

●「私の中のあなた My Sister's Keeper」
2009 アメリカ Curmudgeon Films,Gran Via Productions,Mark Johnson Productions
New Line Cinema(Distributor) 109min.

監督:ニック・カサヴェテス  原作:ジョディ・ピコー『わたしのなかのあなた』
出演:キャメロン・デイアス、アビゲイル・ブレスリン、アレック・ボールドウィンほか。
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
もっともっとドロドロした難病医療ものか、と思ったが、いい意味で裏切られ、非常に
判り易く、かつ感動の押しつけもない、そしてストーリーも良く練られていて、涙もなく
なにか清々しく見終えることが出来た。賞を獲るような作品ではないが、ちょっと心に
滲みるいい映画だ。ただ、キャメロン演じる母親の職業が弁護士で、所詮金に困らない
人たちの話なので、その辺はもっと普通にして欲しかったな。
それと、母の話、白血病の姉の話、それを救うためにこの世に生まれたアナの話、
てんかん持ちの弁護士の話、息子を交通事故で失いこの裁判を復帰一回目の担当事件と
なた女性判事の話など、メインとサイドのストーリーがそれぞれ主張しあってしまし、
いささか話がとっちらかってしまったウラミがあると感じた。

キャメロンは、難病の娘のことを思うあまり周りが見えなくなってしまう難しい母親の
役を上手く演じていた。アップになると疲れ顔が、「メリーに首ったけ」の頃に比べると
やはり歳を取ったことは否めないが、これからはそれを性格俳優としての転換に役立てて
欲しいものだ。女も顔に出る。メリル・ストリープやダイアン・レインのような役者さん
になって欲しいものだ。アナを演じたアビゲイルは、ダコタ・ファニングと並び
今後が楽しみな女優さんだ。全体のキャスティングも良かったと思う。
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<ストーリー>
サラ(キャメロン)と消防士のブライアンの間に生まれた女の子、ケイトは、生まれつきの
白血病で、難治性のもので、長くは生きられないと医師に宣言される。道徳的にはどうか、
ということはあるが、手段として、移植のタイプの会う子どもを作るという手もある、という
医師のアドバイスで、試験管ベイビーとして生まれたのがアナ(アビゲイル)だった。

アナは生まれた時から姉を救う身として、様々なものを提供し、手術を繰り返し、それが
原因で入院してしまったことさえあった。つまり、部品どりの中古車みたいな、扱いで
11歳ににあったアナは、私はもうこれ以上、姉の部品どりのための人生を続けるは嫌だ、
と、姉に対しての治療を拒否する裁判を親に対して起こす。

これを引き受けたのは、勝訴率91%という弁護士キャンベル(アレック)だった。
アレックは11歳の子どもの主張がどこまで通るか判らなかったが、彼女から、11年間に
受けてきた姉のための手術などの過酷さに、アナの願いを聞き入れ、ほとんど無償で
裁判を引き受ける。
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そんな間にも、ケイトの症状はどんどん悪くなる。ケイトは同じ白血病で悩むテイラーと
いう青年と恋に落ち、しばし青春を楽しむことが出来たが、そのテイラーもケイトを置いて
逝ってしまう。これでケイトの症状はうつ症状も引き起こし一段と悪化。

母親サラは、アナに腎臓移植をさせるつもりでいたが、裁判で拒否にあい、なんで姉を
救うことを厭うのか、怒りつつ、裁判では止めていた弁護士に復帰し、判事の前で
キャンベルと対峙することになる。11歳の子供の承諾は要らない、と主張するサラに
対し、他の医師たちも、アナの生まれてきた経緯からすれば、成功するかどうかも
判らない手術にアナを晒すことは止めた方がいいと証言するのだった。

アナは、姉に臓器を提供することの意義は感じていたが、時分だってビーチにいったり
チアリーダーになって精いっぱい青春したいのに、それが出来ないのは、どうしても
いやなのだ、私にだって自分の人生がある、と主張する。

だが、ケイトの症状が悪くなるにつれ、ケイトは自分の短い生涯を写真とキャプションで
綴ったアルバムを作り始める。そして、次第にアナの裁判の真実が明かされるのだ。

それはケイトの弟、アナの兄であるジェシーが、裁判の席で、もう我慢が出来ないと
ばかりに、「ケイトはもういいんだよ。生きていくことが辛いんだ。自分で死ぬことを決め
たんだよ。だから、アナに頼んで、裁判を起こしてもらったんだ。母さんは、ケイトを思う
自分の気持ちだけが大事で、ケイト自身の気持ちや周りのことが見えなくなっているんだ!」
と叫んだ。父ブライアンも、ジェシーの意見に同調する。
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ケイトがアナに頼んで起こした裁判・・・ケイトのために自分を犠牲にして献身的に
やってきたことは、周りからすれば、サラの強引な独りよがりにしか映らなかったのだ。
ケイトも含め。みな感謝しながらも、周りの見えなくなっているサラを持て余していたのだ。

状況が判ったサラは、最後が近いケイトと添い寝をする。その晩、ケイトはサラにアルバムを
見せて、「いい人生だったわ」とサラにお礼を言う。遅かったけど皆の気持ちを理解したサラ。
裁判は結局アナの勝利となったが、それで何かが変わったわけでもなかった。
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それからそれぞれの道を歩き始めた家族は、ケイトの命日に集まり、ケイトを偲び、家族の
結びつきを確認するのだった。

この映画の詳細はこちらまで。
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Commented by 腎臓移植について at 2011-01-14 14:48 x
こんにちは。
臓器移植について調べていてこちらのサイトを拝見致しました。
肝臓移植や腎臓移植など、わからないことが多く不安に思う方々がいると思います。
そんな方々に少しでも情報提供をできればと日々、勉強と努力をしています。
貴サイトにありました情報や意見は大変参考になりました。
ありがとうございました。
by jazzyoba0083 | 2010-09-16 23:30 | 洋画=ら~わ行 | Trackback(2) | Comments(1)