人生に乾杯! Konyec

●「人生に乾杯!Konyec」
2007 ハンガリー 107min.
監督:ガーボル・ロホニ
出演:エミル・ケレシュ、テリ・フェルディ、ユーディト・シェル、ゾルターン・シュミエド他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
日本では単館上映だったと思う。シネコンにしか行かない怠惰な映画ファンとしては
WOWOWでの放映を待っていた次第。封切られた時は新聞や雑誌でかなり評判になって
いた。
一口で言って面白い映画だった。ハンガリーの映画って初めて観るんじゃないかな。
前半は音楽が殆どない、よほどストーリーに牽引力がないと眠くなる組み立てだったが、
何気なく進むストーリーから結局目が離せなかった。難しさは丸で無くて、ラストの
ニヤリとさせられる手腕も、ありがちではあるが、カタルシスとしては満足だ。
俳優さんは知っている人は一人もおらず、それが変なバイアスを排した形となって結果的に
良かった。
老夫婦の演技も、他の出演者の演技も良かったが、追う女性警部補と同じく刑事の旦那の
くだりが、もう少し整頓して提示できなかったかな、という感じを受けた。
しかし、全体としては、東欧映画らしい(と想像する)独特の間合いとかタッチが
ハリウッドを見なれた目にはとても新鮮だった。

<ストーリー>
「年金暮らしの老夫婦が、無情にも困窮に追い込まれた末、ついには国家に反旗を翻して
紳士的な強盗を重ねていく奇妙な逃避行の行方を描くハンガリー発のハートウォーミング・
クライム・コメディ。監督はこれが長編デビューのガーボル・ロホニ。
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 ヨーロッパの小国ハンガリー。社会主義国だった1950年代に運命的に出会い、身分の差を
乗り越えて結ばれたエミルとヘディ。
それから幾年月が経ち、いまでは81歳と70歳の老夫婦となったふたり。世の中もすっかり
様変わりし、年金だけでは生活が立ち行かず、借金の取り立てに追われる無慈悲な老後を
送っていた。そんなある日、ふたりの出会いのきっかけとなったヘディの大切なイヤリング
まで借金のカタに取られる事態に。
見かねたエミルは年代物の愛車チャイカに乗り込むとひとり郵便局へと出向き、ついに強盗を
決行。最初は当惑気味のヘディもやがて夫と合流、ふたりは手を取り合って逃避行へと繰り
出すが…。」(allcinema)
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冒頭、共産党の秘密機関みたいな主人公らに家探しを受ける家に隠れていた若きヘディ。
なんで逃げていたんだろう。二人は結ばれるが、その後エミルは共産党の公用車チャイカの
運転手を務め上げ引退、ソ連がロシアになるときにロシア共産党がチャイカを置いて
いったらしい。そのクルマの中にトカレフも置いてあったのだ。
元々悪人ではない二人が銀行やら宝石店を襲うのだが、その紳士的態度に被害者さえ共感を
訴え、テレビがそれを報道、世の中の雰囲気はエミルとヘディを英雄視し、同情的であった。
またこの事件をきっかけとし、高齢者問題が大きくクローズアップされるという効果も
あった。彼らの息子は10歳の時に軍のトラックにはねられて死亡しているという悲劇性も
判ってくる。きっと軍は悪くないということになったのだろうことは想像に難くない。
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逃亡の途中で友人のキューバ人と合流。そこに踏み込んだ警察だったが、キューバ人の
作った突撃用のバスで女性警部補をハネてしまい、彼女をチャイカに乗せての逃避行と
なった。ヘディは彼女が妊娠していることに気付く。
警察に追い詰められた二人は、警部補を開放し、道を封鎖しているブルドーザーに
突っ込み、積んでいたガソリンが爆発し、チャイカは木っ端みじんになった。

病院。胎児の写真を見ながら、テレビが伝える事件の様子を見ていた警部補、突っ込んで
来るチャイカを良く観ると、運転席には大きなクマのぬいぐるみが。彼女は思わずニヤリと。
そうだ、二人は爆発したクルマには乗っていなかったのだ。たぶんヘディが言っていた
死ぬまでに海を見たかった、その海にいったに違いない・・・・。

スピード違反取り締まりをしている警官の一人が、通り過ぎるクルマの車種と排気量を
当てていくのが面白かった。結構日本車が多いのでビックリ。スズキ、トヨタ、ホンダと。
監督は、ボニーとクライドにインスパイアされ、これの老人版を創ったと言っていた。
この映画の詳細はこちらまで。
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Tracked from ☆彡映画鑑賞日記☆彡 at 2010-12-26 12:05
タイトル : 人生に乾杯!
 『ふたりなら きっと明日を 変えられる』  コチラの「人生に乾杯!」は、ヨーロッパの小国ハンガリーから届いた熟年夫婦版「俺たちに明日はない」といった印象の6/20公開のク ...... more
by jazzyoba0083 | 2010-12-25 23:20 | 洋画=さ行 | Trackback(1) | Comments(0)