レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い Legends of The Fall

●「レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い Legends of The Fall」
1994 アメリカ TriStar Pictures, Bedford Falls Productions,132min.
監督:エドワード・ズウィック 原作:ジム・ハリソン
出演:ブラッド・ピット、アンソニー・ホプキンス、エイダン・クイン、ジュリア・オーモンド
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<1994年度アカデミー賞撮影賞受賞作品>


<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
モンタナに行ってみたくなりました。素晴らしい大自然。オスカーを獲った映像が
非常に美しい。もちろん、映画本体の出来も宜しい。原作が面白いんだろうな。
いわゆる大河ドラマだけど、2時間10分ちょっとに上手く収められている。
兄弟愛、親子愛、男女の愛、国への愛、インディアンとの人類愛、など様々な愛が
戦争や禁酒法などの世の中の揺れの中で、傷つき、再生していく壮大なドラマが
モンタナの雄大な大自然の中で、滔々と描いて行く。
3人の兄弟との愛情に翻弄された揚句、自殺して行く、才女スザンナを演じた
ジュリア・オーモンドが良かった。ブラピのキャスティングは、いいのだが、
兄嫁と何かをやらかすだろう、とはバレバレではある。が、そのブラピも狂気を
秘めた男の生きざまを、いい感じで演じていたと思う。また父親を演じたアンソニー・
ホプキンスも、男の哀しみというものを好演していた。
ラスト、家の陰から銃を撃ち、対立していた弟(ブラピ)を救ったのが長兄だった、と
いうのは、ちょいとご都合主義なところもあるが、原作なんだろう。
とにかくそれも含め、次男トリスタン(ブラピ)の最期の描き方まで、カタルシスも
宜しい。たっぷり「人生」を感じさせてくれる映画だ。
父親が守ったインディアンの古老が一家の話を手元にある手紙を紹介する形で
作品は進行する。
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<ストーリー>
1914年、モンタナ。インディアン(今の映画は先住民という)を駆逐させる任務に
嫌気がさしたルドロウ大佐は、軍を引退し、モンタナに先住民と牧場を経営していた。
彼の妻は、彼の元を去っているが、憎しみ合っているわけでは無いらしい。
そして彼には、アルフレッド、サミュエル、トリスタンという3人の男の子がいた。

モンタナの大自然の中で先住民たちとそして父親と育った3兄弟は、仲の良い兄弟で
あり、父の言いつけは良く聞く兄弟であった。しかし、長ずるに従い、個性が出てきて、
特に次男のトリスタン(ブラピ)は、いかにも自然児という性格になり、堅実な
長兄や末っ子とは、違う個性を放っていた。

平和なモンタナにも第一次世界大戦のニュースが伝えられた。ドイツの侵攻と戦っている
イギリスを救いたいと、父親の制止も振り切り、欧州戦線へと出征してしまう。
末っ子サミュエルは大学で知り合い、婚約したという才女スザンナを伴って家に帰っていたが
サミュエルは彼女の制止すら振り切ったのだった。
彼らは戦争を甘く見ていた。地獄のようなドイツ軍との野戦の中で、サミュエルを守ると
誓って戦場に行ったトリスタンが目を離したすきに、勝手に偵察に出かけたサミュエルは
トリスタンの助けも間に合わず、ドイツ軍の機関銃の餌食になってしまった。

トリスタンはインディアンの風習に拠って、彼の心臓を取り出し、家に送り返したのだった。
それから彼は復讐の鬼となり、ナイフでドイツ兵を襲っては首を掻いて殺し、頭皮を剥ぐ
行為を繰り返していた。周りの兵士たちも手を付けられない狂気であった。

帰国した2人は、サミュエルを埋葬し、嘆くスザンナと彼女を慰めるトリスタンはやがて
愛し合うようになり、結婚する。
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しかし、長兄もスザンナを好きで告白したのだが、
叶わず、弟に譲ったのだった。そのトリスタンも、船乗りになると言って妻を置いて
姿を消してしまう。手紙のやりとりはしていた二人だったが、ある日、トリスタンは
スザンナに、他の男と幸せになれ、と書いてきた。
長兄は街に出て仲間と商売を初めて成功し、下院議員にまでなる。父は脳溢血で倒れ
言葉も上手く話せない身体となってしまった。戦争のあと牛の価格が暴落し、破産状態。
スザンナは、長兄の嫁となっていた。

そんな折、またトリスタンが帰って来た。彼は父の変わり果てた姿と妻が長兄の嫁に
なっていたことにショックは受けたが、それは自分がさせたことと、長兄が父の嫌う
政府の仕事をするなら、自分は反対のことをするといって禁酒法下の酒の密売に
手を出す。そして、子どものころから知っている使用人だった先住民の娘イザベル・ツー
と結婚、2人の子供にも恵まれた。彼は長男に、戦争で守り切れず、ずっとそのことを
背負って生きてきたサミュエルの名前を付けた。
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他の密輸グループにつけ狙われる身となったトリスタンだった。また彼は警察にも
目を付けられていた。ある日、密売を終え、家族でクルマに乗って引きあげるとき
警察隊の待ち伏せにあって、一人の警官が威嚇のために発射した機関銃の流れ弾が
イザベル・ツーに当たり、彼女は即死。トリスタンはその警官を半殺しにする。

世の中はトリスタンに同情したが、警官を殴った罪で30日入牢となった。警官は
お咎めなし。刑期を終えたトリスタンは、殺された妻の父と、復讐に出た。
妻の父は警官の乗るクルマを遠くからライフルで狙い撃ち。また、正面切って
トリスタンを殺しに来た警察部隊と対決するトリスタン。そこにショットガンを隠し
持った父が現れ、警察隊に銃をぶっ放す。しかし、警部の拳銃が父を狙った時
トリスタンは身を持って父を守ろうとした。その時銃声が鳴り響き、警部の身体が
吹き飛んで行った。銃を撃ったのは長兄であったのだ。その頃スザンヌは自ら
拳銃で頭を撃ち抜いて自殺してしまうのだった。不幸な人生だった。

警官を殺したことでお尋ねものになるトリスタンは、子どもを長兄に預けまた、
逃亡と流浪の旅にでた。彼は1963年まで生きて、森の中で灰色熊と戦い、死んだ。

トリスタンの周りでは末っ子サミュエル、イザベル・ツー、そしてスザンヌと愛する
人が次々と死んでいった。彼はその死への責任を背負って生きていったのだ。
この映画の詳細はこちらまで。
Commented by タイタン at 2013-09-19 00:35 x
サミュエルが末弟で、トリスタンは次男ですね。
この絶妙な兄弟の上下関係はとても大事だと思います。
Commented by jazzyoba0083 at 2013-09-19 12:44
タイタンさん
貴重なご指摘ありがとうございました!まったくの勘違いでしたね!お恥ずかしい。さっそく訂正しておきました!!
by jazzyoba0083 | 2011-01-13 23:40 | 洋画=ら~わ行 | Comments(2)