月に囚われた男 Moon

●「月に囚われた男 Moon」
2009 イギリス Liberty Films UK,97min.
監督:ダンカン・ジョーンズ
出演:サム・ロックウェル、ドミニク・マケリゴット、ケヴィン・スペイシー(声)
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
★は7,5.面白かった。監督がデヴィッド・ボウイーの長男ということで知られた映画
ではあるが、作品としての出来もいい。オヤジも昔宇宙がらみの映画に出ていたな。
殆どサム・ロックウェルしか出てこない映画で、それが謎のループを形成し、あっと
驚く結末を用意する。短い時間で手際よく謎を提示し帰結でき、締りのいい映画であった。

アンドロイドの悲劇を描くものだが、ロボットのガーティ(声がケヴィン・スペイシー)が
「2001年宇宙の旅」のHALのような役周りだが、彼の存在が謎を解くキーとなっている。

月に一人でエネルギー源となる鉱物採掘を、3年の長きに渡り勤務する、てところで
「そんな過酷な勤務を1人で出来るのか・・・」そう気が付い人は謎ときが早い筈。
ケヴィンはキャラクターの異なる二役をこなしていたが、上手かったと思う。
人間のような(オリジナルのような)雰囲気を出すサム・ベルと(最初、見た人はこのサムが
オリジナルかと思ってしまうのだが)後から登場するアンドロイドのサム・ベルのクールな
役周りの上手く演じ分けていた。

<ストーリー>
「地球に不可欠なエネルギー源を採掘するという3年契約の仕事に従事するため、たった
ひとりで月へと旅立った宇宙飛行士が、あるアクシデントを境に不可解な現象の数々に
苛まれていくさまをサスペンスフルに描いたSFミステリー。

主演は「コンフェッション」のサム・ロックウェル。監督はロック・スター、
デヴィッド・ボウイの息子ダンカン・ジョーンズ。長編デビューとなった本作で新人監督賞を
はじめ多くの賞に輝いた。
 
 近未来。エネルギーの枯渇した地球は、新たな燃料源が存在する月へその希望を求めた。
そして、宇宙飛行士のサム・ベルが世界最大の燃料生産会社ルナ産業との3年契約により、
エネルギー源ヘリウム3を採掘して地球へ送るという仕事のため月へたった独り派遣される。

以来、彼は月面基地サランを拠点として、人工知能を搭載したロボット、ガーティを相棒に
月面での作業に取り組み、また唯一の慰めだったTV電話での妻テスとの会話も衛星事故で
交信不能になった今では、孤独感とも格闘していた。
だが、その苦痛に耐える任期もあと残り2週間となった時、作業中に事故を起こしてしまう。

やがて、基地内の診療室で目覚め安堵した刹那、そこに自分と瓜二つの人間がいることに
気付くサム。これを機に、彼は周囲で起きている出来事が果たして幻覚なのか現実なのか、
判別が出来なくなっていく…。」(allcinema)
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ネタばれなのだが、結局、オリジナルのサムは10数年前に地球に戻っていて、妻はすでに
死亡、クローンのサムがビデオで魅せられていた妻はずいぶん前に録画されたもので
あったのだ。通信が敢えて遮断されているため、地球とのライブの交信は出来ないのだが、
クローンのサムは、もう一人のクローンのサムと手分けして通信妨害塔を発見し、破壊、
衛星テレビ電話で地球の我が家を呼び出して見ると、そこには成長した娘の姿が。母は
既に亡くなりましたと語る。電話の向こうではオリジナルのサムの声が・・・。
これで全てを悟ったクローンのサム。
基地の秘密のスペースにはいくつものサムがスタンバイしていたのだ。彼らは全員
クローンであったのだ。寿命は3年。3年経つと身体が自然とぼろぼろになるように
プログラミングされていて、新しいクローンが引き出されまた3年の労働につくわけだ。
後から出てきたクローンのサムが、資源運搬用のロケットで地球に戻るのだが、戻って
どうしようというのだろうか。寿命は3年なのに。それも判りつつ地球に戻りたいと言う
人間の根源のようなものがクローンにもあったというわけだ。
謎が解けるほどに、恐ろしくなり、悲しくなる映画でもあった。
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by jazzyoba0083 | 2011-05-02 23:30 | 洋画=た行 | Comments(0)