ダウト~偽りの代償~ Beyond a Reasonable Doubt

●「ダウト~偽りの代償~ Beyond a Reasonable Doubt」
2009 アメリカ Foresight Unlimited,RKO Pictures,Signature Entertainment
Signature Pictures,105min. <日本劇場未公開>
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監督・脚本:ピーター・ハイアムズ
出演:マイケル・ダグラス、アンバー・タンブリン、ジェシー・メトカーフほか。

<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
劇場未公開なので、どうかな、と思って観出したのだが、これがなかなか面白かった。
この先どう展開するのだろう、というドキドキを久しぶりに味わった。
結局、マイケル・ダグラスだけが有名で、主役の若い男女が地味だったから未公開に
なってしまったのだろうな。映画としては面白いと思ったけど。ラストの捨て台詞を
含めたシーンが、チョイと画竜点睛を欠いたなあ。
何よりストーリーがそこそこ単純でそこそこ伏線も効いている、加えてラストの
大どんでん返し。それをコンパクトな時間に収めた。今年68歳のピーター・ハイアムズの
老獪な脚本と演出の賜物だろう。拾いものをした、というのが素直な感想。
ただ、ストーリーの詰めが甘いところがところどころにあり、(例えば判事補が簡単に
取り調べVTRをテレビリポーターに貸しちゃうとか、ラストの方で、エラが警部補に
駐車場で追いかけられると、別の刑事が現れて射殺してくれるとか、イージーな展開が)
映画全体に、少々の安っぽさを与えてしまっている。
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主役のテレビ・リポーターを演じたジェシー・メトカーフは、テレビ畑の俳優さんで
「デスパレートな妻たち」でおなじみではある。彼の恋人で判事補を演じたアンバー・
タンブリンは「127時間」に出演し、これからが楽しみな若手だ。美人になりきれない
美人という感じだな。二人とも頑張っていたんじゃないかな。
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<ストーリー>
テレビリポーターのC・J ニコラスは、相棒で親友のフィンリーと、このところ17の裁判で
連続勝利を勝ち取っているハンター判事(マイケル・ダグラス)が、証拠をねつ造して
有罪をでっちあげていると確信、なんとか暴こうと功名心に駆られ、判事の助手の
エラ・クリステルに接近、一度は証拠になるであろう取り調べの様子のVTRを借りだすことに
成功したが、局が調査報道班を視聴率が悪いという理由で廃止してしまう。
普通の取材をしながら、どうしてもハンターの悪事を暴きたいニコラスは、フィンリーを口説き
落とし、犯人が判らない殺人事件の犯人に自らなって、逮捕され、捜査の経過で証拠が
でっち上げられていく様子を身を以て裁判で証明することにした。
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そんなある日、若い娼婦が殺される、という事件が発生。ニコラスは、担当刑事に現場状況の
詳細を聞きだし、犯人の服装と同じものを買い、靴もオークションで手に入れ、犬にかまれた
という目撃者の言葉に合わせて、保健所から同じ歯形を持った子犬を貰い受け、凶器と
思われるナイフも購入した。その買い物のシーンをフィンリーが小型ビデオで録画し、
ニコラスの証拠は後から購入したもの、という証拠を確保しておいた。

ニコラスとエラは愛し合うようになるが、上司の判事の悪事を暴くことだけに、ニコラスは
彼女に黙って作戦を進めた。

わざと酒を飲んで猛スピードで走り、捕まり、娼婦殺しを担当していた刑事の前で、目撃
されていた犯人が履いていたスニーカーをわざと見せたりして、酒酔い運転では釈放されたが
その後で、娼婦殺人の疑いで逮捕される。計画通りだった。

しかし、ハンター判事と、グルであった警部補は、どうも臭いとニコラスの行動を探った結果
彼が判事をはめるために、犯人と同じ衣装を買い漁っていたこと、証拠のVTRがあること
を突き留とめた。裁判が進むにつれ、本来なら、でっち上げの証拠が出てきた時点で
フィンリーがDVDを持って現れるのだったが、先回りした警部補にフィンリーの自宅を荒らされ
DVDを持ち去り、更にオリジナルを貸金庫に置いてあったのだが、それを取って裁判所に
戻るとき、警部補にクルマで追いまわされ、フィンリーはバスと激突して死亡、漏れた
ガソリンに警部補が煙草を投げつけたためクルマは炎上、証拠のDVDも燃えてしまった。

裁判で、逆転の証拠を出せなくなったニコラスは、自分はハンター判事の証拠ねつ造を
暴くために、犯人になりすましたのだ、と証言したが、証拠が無く、死刑の有罪判決を
下されてしまった。

ニコラスから、上司の悪事を暴くのは君しかいない、と言われたエラは、証拠の写真が
合成されていることを、友人の力で暴く。その帰りにエラは警部補に駐車場で殺されそうに
なるが、娼婦殺しを最初に担当した刑事が警部補を怪しんで後を付けて来ていたため、
彼が警部補を射殺し、エラは難を逃れた。

結局、写真の合成が決め手となり、ハンター判事の一連の悪事が白日の下に晒され
彼は逮捕、逆に無実が証明されたニコラスは刑務所から帰って来た。有名人になって。

抱き合うエラとニコラスだったが、エラは、出会ったころ彼が昔いたテレビ局で賞を獲った
というドキュメンタリーを観ていたが、そこに出てきた少女の指の刺青が、ニコラスが
犯人になり、逮捕された事件で殺された娼婦と同じであることに気が付く。

ニコラスは、前にいたテレビ局で娼婦を使ってやらせのドキュメンタリーを作りこれで
賞を獲ったが、彼女からそれをネタに強請られていたため、判事の悪事を暴くために
ついでに本当に自分で殺してしまったのだった。
ニコラスはエラを本当に愛していたが、エラは人殺しは愛せないと警察に連絡して
去っていく。去り際の言葉が「Fuck You!」だった。
この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2011-06-16 23:00 | 洋画=た行 | Comments(0)