フローズン・リバー Frozen River

●「フローズン・リバー Frozen River」
2008 アメリカ Cohen Media Group, Harwood Hunt Productions,
           Off Hollywood Pictures,97min.
監督・脚本:コートニー・ハント
出演:メリッサ・レオ、ミスティ・アッパム、チャーリー・マクダーモット、マーク・ブーン・ジュニアほか。
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
アメリカの田舎の底辺の小さな貧困生活を切り取り、その中に見える人間模様を、鋭く描く。
全体に暗い映画なので、好き嫌いはあろう。メジャー系の大作でもないし、映画館での上映も
日本なんかじゃ人は入らないだろうなあ、有名な俳優さんも出てないし・・・。
しかし、物語としては短い映画だがしっかり構成されていて、映画としてのレベルは高い。
オスカーの主演女優賞と脚本賞にノミネートされただけのことはある。ちなみにメリッサ・レオは
今年「ザ・ファイター」でついに助演女優賞を獲得している。地味な映画だが、骨太だ。

<ストーリー>
ギャンブル狂いの夫、多感な時期の少年、手のかかる小さい男の子、正規社員にしてくれない
店員として働くワンダラーショップ。夫は下ろしてきた家の借金を持って消えてしまう。
お金が無いから、トレーラーハウスは引き上げられてしまう。食べるものもない。夕食が
ポップコーンとジュースだ。15歳の長男は、働く、というが母はもうすぐ卒業だから、と許さない。
そんな隙間に、先住民と組んだ密入国の手伝いという仕事が舞い込む。
国境検問にかかりたくないので、凍った川をクルマで行き来するのだ。危険な商売に手を出す
母、家を取り返す分の金が貯まったら、やめるはずだったが、危ない橋を渡る事態にはまって
しまう。 半径5マイルくらいの生活だが、いろんなことが詰め込まれているし、考えさせられる。
アメリカ人が観ると、もっと身につまされるのだろう。
長男が悪の道に入りそうで入らず、弟の面倒を良く見て、母の代わりにクリスマスプレゼントを
用意したりする。このあたりの描き方も普通じゃない。
結局、最後に手がけた仕事で、クルマがパトカーに追いかけられ、凍った川を渡るものの
脱輪してしまい、保護区に逃げたが、相棒だった先住民の女を残し、自ら警察に捕まるのだった。
そしてその女性は、自分の子供と共に長男と次男の面倒を見るのだった・・・。


「セントローレンス川をはさみ、米・ニューヨーク州とカナダにまたがるモホーク族の保留地が舞台。
多額の報酬と引き換えに、不法入国者を手助けする白人女性とモホーク族女性の運命を描く。
長編初監督ながら、サンダンス映画祭でグランプリに輝き、アカデミー賞オリジナル脚本賞、
主演女優賞にノミネートされた話題作。
実話を基にしたこの物語は、現代アメリカが直面する社会問題を背景に、家族のために大胆な
行動に出る二人の母親の姿を、力強く描き出している。本作でオスカーにノミネートされた
メリッサ・レオの名演技は、観る者に深い感動をもたらす。サンダンス映画祭で審査委員長を
務めたタランティーノ監督が激賞したというのも頷ける力作だ。

解説:
不法移民の密入国の手助けをする裏稼業に手を染めながら、苦境を乗り越えていく2人の
母親の姿を描く人間ドラマ。監督は、本作が長編デビューとなるコートニー・ハント。
出演は、「21グラム」のメリッサ・レオ。米アカデミー賞にてオリジナル脚本賞、主演女優賞ノミネート。
サンセバスチャン映画祭主演女優賞受賞。

あらすじ:
「カナダとの国境に面するニューヨーク州最北部の町。ここにはモホーク族の保留地がある。
2人の息子を育てながら、1ドルショップで働く白人女性レイ・エディ(メリッサ・レオ)は、
新居を買うための金をギャンブル依存症の夫に持ち逃げされる。

夫を探しに行ったレイはビンゴ会場の駐車場で、モホーク族の女が夫の車を運転しているのを
見つける。女はライラ・リトルウルフ(ミスティ・アップハム)と名乗り、車は拾ったと主張する。
彼女は事故で夫を失い、義母に奪われた子供を取り戻したいと願っていた。
まとまった金を手に入れるため、凍った川を車で渡り、アジアの不法移民をカナダからアメリカに
密入国させる仕事をしていた。そのため車が必要な彼女は、儲けの山分けを条件にレイを
パートナーに引き入れる。

成功に味をしめた2人は、クリスマス・イブの夜、再びペアを組む。今回の移民がパキスタンから
来た夫婦だと知ったレイは、預かった鞄の中身を爆弾だと思い、道端に捨てる。
しかし引き渡し場所に着いた2人は、バックの中身が夫婦の赤ん坊だと知らされる。
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慌てて引き返し鞄を取り戻すが、赤ん坊は息をしていなかった。しかし、引き渡し場所へ着くまでに、
車内の暖房とライラの体のぬくもりで赤ん坊は息を吹き返す。赤ん坊の神秘的な生命力に
触れたライラは、自分勝手な生き方を反省し、まともな職に就こうとする。
一方、子供たちのために新居を諦められないレイはライラを説得し、最後の国境越えをする。

しかしその夜、報酬金を巡る発砲騒ぎに巻き込まれ、カナダ、アメリカ両方の警察から
追われてしまう。氷が融けかかった川で立ち往生した2人は、車を脱出して保留地内に逃げ込む。
保留地内は治外法権のため、警官は外で待つしかない。モホーク族の部族議会は会議を開き、
1人を警察に引き渡し、事態を丸く収めるという結論に達する。
レイとライラはどちらが警察に行くか、究極の選択を迫られる。」(goo映画)

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by jazzyoba0083 | 2011-07-11 22:50 | 洋画=は行 | Comments(0)