告白

●「告白」
2010 日本 東宝 106分
監督:中島哲也  原作:「告白」 湊かなえ
出演:松たか子、木村佳乃、岡田将生、西井幸人、芦田愛菜、藤原薫、橋本愛、山口馬木也ほか。
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
昨年の映画ブロガーの間で大変評価の高かった作品で、WOWOWでの登場を待って観賞。
原作未読だが、こんなスプラッタな感じなのかな。全体的な完成度や、映像のタッチ、カット
子どもらの演技も、なかんずく日本アカデミー賞主演女優賞にノミネートされた松たか子の鬼気
せまる演技も良かったことは良かった。だが、あそこまでスプラッタにする必要があったのかな
なあ、という気がする。 原作と脚本の勝利だとは思うが、子どもといえども容赦なく復讐を
やり遂げてしまう、松たか子演じる女性教師の徹底ぶりの怖さは良く伝わった。

冒頭のやりたい放題のクラス。いまどきこんなクラスがあるのかいな、という徹底ぶりで
少年たちへの嫌悪を観客に植え付ける。こんなやつらは許しちゃいかんのだ、と。
そして復讐をついにやり遂げるのだが、何か社会的なことが解決したわけではない。極めて
私的は復讐劇であるからカタルシスとしては「晴れ晴れ」とはまいならない。
また、教師の子どもを殺したことを、せいせいと本人の前でしゃべっちゃう中学生たち。
悪意の塊の集団として中学生らだが、今時ここまで悪い集団はおらんだろう。そのあたりちょいと
現実離れ。エンタテインメントとしての小説であり、映画であると云われればそれまでだが、
いささか引く。

<ストーリー>
「2009年の本屋大賞に輝いた湊かなえの同名ベストセラーを「嫌われ松子の一生」「パコと
魔法の絵本」の中島哲也監督が映画化した戦慄のエンタテインメント復讐劇。
担任クラスの生徒に娘を殺された女性教師が繰り広げる復讐の顛末が、事件に関わった
登場人物たちそれぞれの視点から緊張感あふれるタッチで綴られてゆく。
主演は「ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~」の松たか子、共演に岡田将生、木村佳乃。
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とある中学校の終業日。1年B組の担任・森口悠子は、ある告白を始める。
数ヵ月前、シングルマザーの森口が学校に連れてきていた一人娘の愛美がプールで死亡した
事件は、警察が断定した事故などではなく、このクラスの生徒、犯人Aと犯人Bによる殺人
だったと。そして、少年法に守られた彼らを警察に委ねるのではなく、自分の手で処罰すると
宣言するのだった。その後、森口は学校を辞め、事情を知らない熱血教師のウェルテルこと
寺田良輝が新担任としてクラスにやってくる。そんな中、以前と変らぬ様子の犯人Aはクラスで
イジメの標的となり、一方の犯人Bはひきこもりとなってしまうのだが…。」(allcinema)

犯人AとBのミルクに、エイズで亡くなった私の夫の血液を入れておきました・・・で始まる
復讐劇は、森口による徹底的に計算された網の目のような復讐へと連なっていく。
ひきこもりになった少年はウエルテルと少女により、更に追い込まれ(これも森口の計算)、
ついには母親を殺してしまう。一方、学業抜群なれど、小学校時代に発明コンクールで
評価されるべきところ、ルナシー事件という中学生によるネット殺人事件で霞んでしまい
トラウマとなったことから屈折が始まった少年は、その後クラスメイトから酷いいじめを受け
ついには彼を慕っていた少女(こいつが実はルナシー事件の主犯)を殺してしまう。
更に、爆弾事件をしかけるのだが、これも森口にばれていて、ケイタイでコントロールされた
起爆装置で爆発したのは、実の母の研究室であったのだ。自分で憧れの研究者である母を
ころしてしまったのだ。こうして、最愛の我が子を殺された教師森口は、犯人AとBの最愛の
人を自ら殺させるシナリオを描いたのだった。少年法で守られて、決して罰せられない少年は
自らの手で復讐するしかない、と考えた訳だ。
荒唐無稽であるが、徹底した復讐は、後味の良くないカタルシスを残して終わる。
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by jazzyoba0083 | 2011-07-27 23:10 | 邦画・新作 | Comments(0)