2011年 10月 11日
コットンクラブ The Cotton Club
1984 アメリカ Zoetrope Entertainment,128min.
監督:フランシス・フォード・コッポラ
出演:リチャード・ギア、ダイアン・レイン、グレゴリー・ハインズ、ニコラズ・ケイジ他
<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
2度目の鑑賞となる。ジャズが好きなものとしてはエンターテインメントとしては
面白いが、コッポラはこういうあまり思想性の無い娯楽映画を作りたかったのか。
世界大恐慌前夜からの数年、実在したコットンクラブというレビューの小屋を舞台に
した人間模様を描く。
アメリカ人が見たらまた別の見方があるのかもしれない。ただ断っておくが映画の
出来としてはピリッとしていないが、個人的には好きな映画ではある。
いわゆるローリング・トゥエンティのエンタテインメントが、人物の挿話とともに
破綻無く仕上がった映画ではある。同じ時代の「ゴッドファーザー」とはベクトルが
違う。アイリッシュ対イタリアンという対立の構図はあるにせよ、だ。
若き日のダイアン・レインが美しい。ハインズのタップが素晴らしい。
主役のギアは、終始もて男を演ずるが、しがないペット吹きがギャングの後ろ盾も
あり、ハリウッドスターになっていく役どころ、かっこいい役だが、ピリッとしない。
キャブ・キャロウェイの「ミニー・ザ・ムーチャ」、それを見に来ているチャップリンや
キャグニーら実在した人物。そんな配役も私にはいい感じだった。
<ストーリー>
「1920年代、禁酒法下のニューヨークの黒人街ハーレム--。レノックス通りと
142丁目の角にあるコットンクラブは、白人のために黒人のジャズを聴かせる
豪華なナイト・スポット。しかし正装した有名人たちだけが出入りできる、
黒人禁制の場である。
コルネット奏者でピアノもこなすディキシー・ドワイヤー(リチャード・ギア)は、
コットンクラブの近くにあるバンビルクラブで黒人にまじってジャズを演奏している。
ある日、そこへ警官に化けた2人のギャングがダイナマイトを投げ逃げ去った。
狙われたのは、ハーレム一帯のナンバーズ(数あて)賭博やビール供給の権利を得ようと
しているギャングのボス、ダッチ・シュルツ(ジェームズ・レマー)だ。
彼はディキシーの機転で命をとりとめ、彼といっしょにいたキュートな歌手ヴェラ・シセロ
(ダイアン・レイン)の生命も救ってやり彼女をアパートに送っていく。
黒人のサンドマン。ウィリアムズ(グレゴリー・ハインズ)は、一流のタップダンサーに
なるのを夢見ており、騒動のあった日の翌日、兄のクレイ(モーリス・ハインズ)と組んで
コットンクラブのオーディションを受けて合格した。さっそく、そこの歌手で美人の
黒人女性リラ・ローズ(ロネット・マッキー)に恋するサンドマン。
ダッチに招待されて一流ホテルのパーティに出むいたディキシーは、そのパーティが
コットンクラブの持ち主で暗黒街の政治家的存在のオウニー・マデン(ボブ・ホスキンス)と
フレンチー・デマンジ(フレッド・グウィン)が、先夜の後始末のために開いたものである
ことを知った。
歌手のためのピアノ伴奏を依頼されるディキシー。歌手として現われたのはヴェラだった。
ディキシーの弟で野心家のヴィンセント(ニコラス・ケイジ)は、なんとダッチの用心棒を
している。そんな矢先、ダッチを殺そうとした男の黒幕であるジョー(ジョン・ライアン)が
ダッチに殺される。ダッチ一家の一員のような存在になったディキシーとダッチの愛人と
なったヴェラの間に、恋の炎が燃え上がっていた。
ボスの目を盗んでベッドを共にする2人は、共にダッチのもとを離れることを約束した。
大スター、グロリア・スワンソンの口ききでスクリーン・テストを受けたディキシーは、
ハリウッドの大物にみとめられ、さっそく映画に出演し、スターの道を歩み始めた。
そのころコットンクラブの人気タップダンサーになっていたサンドマンがリラ・ローズと
結婚した。時代は大恐慌へと突き進んでいた。ダッチのもとを相変わらず離れられずに
いるヴェラは、ブロードウェイのナイトクラブ経営をまかされていた。
ダッチのために殺人まで重ねていたヴィンセントが殺害された。数年が過ぎたある日、
大スターたちを客席に迎えて相変わらずの振わいをみせるコットンクラブで、
サンドマンがタップを踏むころ、そこから遠く離れたレストランでダッチが殺された。
そして、ディキシーは、今でも激しく愛しているヴェラに、西海岸に一緒に行こう、
と誘うのだった……。」(goo映画)
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