マイ・ブラザー Brothers

●「マイ・ブラザー Brothers」
2009 アメリカ Miramax 105min.
監督:ジム・シェリダン 主題歌:U2
出演:トビー・マクガイア、ジェイク・ギレンホール、ナタリー・ポートマン、サム・シェパード
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
リメイクではあるが、豪華配役を得て想像以上に面白かった。ストーリーは先がわかるような
展開ではあるし、重いテーマではあるのだが、アフガン戦争のアメリカ市民に対する
ダメージが私たちが想像する以上に酷いもので、社会的にも問題となっているだろうな、と
いうことが判る。なんといっても、家族を破壊してしまう戦争の恐ろしさが伝わってきた。
トビーとギレンホールは、似ている。戦争から帰って来て、精神に以上を来たすトビーは
おそらくかなり減量し、目をカッと見開く演技は、狂気を含んでいて怖かった。
キャスティングは子役も含め、良かった。時間もちょうどいい。ただ、終わり方は
あれしかなかったかな、という印象もある。他にどう描け、というのか、というもう
一方の意見も理解できるのだが・・・。

<ストーリー>
「スザンネ・ビア監督によるデンマーク映画『ある愛の風景』を、トビー・マグワイア、
ジェイク・ギレンホール、ナタリー・ポートマンらのスター競演でリメイクした人間
ドラマ。
戦場での“ある秘密”を抱えた帰還兵士とその妻、そして鼻つまみ者の弟を中心に、
家族の崩壊と再生を描いている。過酷な捕虜体験のために心が壊れた兄・サムを、
トビー・マグワイアが鬼気迫る表情で熱演。妻の不貞をしつこく疑い、しまいには拳銃を
取り出してしまうキレぶりが圧巻だ。
監督は『イン・アメリカ/三つの小さな願いごと』など、家族の在り方を描くことに
定評のあるジム・シェリダン。戦争がもたらす心の傷と、それを家族の絆が癒すことが
出来るのかを問う珠玉の感動作だ。

サム(トビー・マグワイア)とトミー(ジェイク・ギレンホール)は2人きりの兄弟だが、
対照的な人生を送っていた。アメフトのスター選手として学生時代を過ごした兄のサムは、
チアリーダーのグレース(ナタリー・ポートマン)と結婚、2人の娘に恵まれる。
その後、米軍大尉として功績を残し、人望も厚い男だった。

一方、弟のトミーは、長年定職にも就かず、挙句の果てに銀行強盗で服役する。
トミーの出所日、サムは数日後に戦地への出発を控えていたが、車で弟を迎えに行く。
だが、出所したトミーの居場所はどこにもなかった。
元海兵隊の父・ハンク(サム・シェパード)は厄介者の次男に辛辣な言葉を投げつけ、
グレースと娘たちも彼への嫌悪を隠そうとしない。
トミーが唯一心を開くのは、母親を亡くし、寂しい子供時代を共に支え合ったサムだけで
あった。ところが、サムが戦地へ旅立って間もなく、サムの一隊がアフガニスタンで
撃墜されたとの知らせが届く。
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現実から逃げるかのように酒に溺れるトミー。そんな彼は次第に、兄が何よりも
大切にしていたグレースと娘たちを、自分が支えなくてはと思い始める。
以前からグレースが使いづらいと嘆いていたキッチンのリフォームを進めるうちに、
娘たちは徐々に笑顔を取り戻し、最初は迷惑そうだったグレースの気持ちも救われていく。

グレースの誕生日にキッチンを完成させてからも、トミーは手直しを口実にグレースたちを
訪ねる。そしてある夜、初めて本音を語り合ったトミーとグレースはどちらからともなく
唇を重ねるのだった。罪悪感を覚えながらも、互いに惹かれていく2人に、ある日一報が届く。
サムが生きていたのだ。グレースやトミーたちは、空港に降り立つサムの痩せ細った姿に
驚きながらも再会を祝う。だがサムは、もはや以前のサムではなかった。突然わけもなく
激怒しては、娘たちを脅えさせ、やがて彼は、執拗にトミーとグレースの仲を疑い始める
のだった……。」(goo映画)
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戦地で捕虜になったトミーは、家族ぐるみで付き合う二等兵をタリバンの命令で殴り殺して
しまったのだ。これがPTSDとなり、情緒不安定に。グレースはそんなトミーを見放すこと
なく寄り添うのだが、ラストまでにはトミーが直るという予想は示唆されない。
少しずつだが、家族は再生してくのだ、という楽観を配して、現実を見つめた終わり方に
監督の意思が現れていると言えるのかもしれない。

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by jazzyoba0083 | 2011-10-10 23:10 | 洋画=ま行 | Comments(0)