ビリー・バスゲイト Billy Bathgate

●「ビリー・バスゲイト Billy Bathgate」
1991 アメリカ Touchstone Pictures,Touchwood Pacific Partners 106min.
監督:ロバート・ベントン 原作:E・L・ドクトロウ
出演:ダスティン・ホフマン、ニコール・キッドマン、ブルース・ウィリス、ローレン・ディーン
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
1935年頃のNYギャングの話なのだが、結局、バスゲイトという青年の話なのか、
ドリュー・プレストン(二コール)の話なのか、ボス、ダッチ・シュルツ(ダスティン)
の話なのか、よく判らないまま終わってしまった。アルトマンほどの群像劇な
出来でもないし、ストーリーの綾があるわけでもない。これだけ豪華な配役を
しておきながら勿体無い。ブルース・ウィリスの役どころなんて、完全に背景描写
不足。なぜ幼馴染のシュルツを裏切り、ラッキー・ルチアーノに走ったのか、
判らないままだ。その割には良く泣くし。

結局、一番目立っていたのが、ゴールデングローブで助演女優賞にノミネートされた
キッドマンなのだが、彼は、夫がいる身でありながら、ボー(ブルース)の愛人に
なり、彼の裏切りがばれて殺されると、今度はシュルツの愛人になり、
かつバスゲイトにもちょっかいをだす。強かなのか、ただの男好きなのか・・・。
彼女も正体不明だ。そしてタイトルの青年、最後はどうなったのだろうか?
実話らしいので気になるところだ。
まあ、全体としてしまりの無い映画で、★は6個が上等でしょう。ドンパチも
そんなに派手じゃないし。

<ストーリー>
「実在のギャング、ダッチ・シュルツの晩年を描き、アメリカでベストセラーに
なったE・L・ドクトロウの同名小説の映画化。
1935年、大恐慌のアメリカ、ニューヨーク。街はギャング組織の勢力争いの
場であった。その中でも絶大な勢力を持つダッチ・シュルツはある日、
血気盛んな青年ビリーに声をかけた。機転を利かせ子分になり、側近(?)に成り上
がったビリーだったが、組織の奥に入れば入る程そこには裏切りと疑惑があった……。

大俳優ダスティン・ホフマンを主役に置き、この種の映画では異色ともいえる
ブルース・ウィリスとの2大スターの共演映画でありながら、ギャング映画としての
面白さもなく、ストーリーにもメリハリのない凡作になってしまっているのは
惜しいの一言。(allcinema)


「アメリカに不況の嵐が吹き荒れる1935年。ニューヨークの暗黒街に君臨する
キャングのボス、ダッチ・シュルツ(ダスティン・ホフマン)は、彼と同じイースト・
ブロンクス出身の青年ビリー(ローレン・ディーン)に声をかける。

血気盛んなビリーは、機転を効かせ子分になり、やがて側近(?)に成り上がっていった。
ビリーにとって羽振りのいいダッチは成功の象徴であり、ダッチの片腕で命知らずの
殺し屋ボー・ワインバーグ(ブルース・ウィリス)が美女をはべらせ輝きを放つ姿は
憧れであった。だが、あるときボーの裏切りが発覚、ダッチは親友でもあったボーを
ボーの恋人ドリュー・プレストン(ニコール・キッドマン)の目の前で冷酷に始末する。
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それはビリーにとって、成功への道と信じていたギャングの世界が、実は裏切りと
殺しの横行する恐ろしい世界であると思い知る出来事だった。
ダッチはビリーに、ボー殺しの秘密を知るドリューの監視を命ずる。知的で妖艶な
人妻ドリューとビリーは、次第に愛を感じ始めていた。

その頃ダッチは隆盛の頂点から一転、窮地に立たされる。禁酒法廃止後、当局は
ギャングの一掃に乗り出し、ダッチを脱税容疑で告発した。ダッチの参謀オットー・
バーマン(スティーヴン・ヒル)は陪審員の心証をよくするため、ダッチの悪行が
知られていない北部の田舎町で裁判を開くよう画策し、金にあかせて慈善事業を
重ね善人の印象をアピール。ドリューの存在をマスコミから隠すため、ビリー同行で
サラトガに行かせる。

束の間の安らぎに愛を確かめあう2人だったが、ドリューをも消そうとするダッチの
企みに気づいたビリーは、彼女を夫の元へ帰した。一方、ダッチは、裏工作で勝訴した
ものの更に州から訴えられ、ギャング仲間の裏切りで手も足も出なくなり、無謀な計画を
わめき散らしていた。かつて栄光を恣にした男の哀れな姿を目の当たりにしたビリーは、
ようやく真の大人の男への道を歩き始めた。」(goo映画)

ネタばれついでに言えば、ラストで、シュルツらはルチアーノ一派に皆殺しにされる。
シュルツのブレーン、オットーは、ビリーをわざとクビにして、一味から離す。
その後に、ルチアーノの暗殺隊がなだれを撃ってアジトにやってきた、という訳だ。

ブレーンは「小僧、お前には未来がある。こんなところで死んではダメだ」と
言外に言っていたのだ。
この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2012-02-01 23:15 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)