2012年 02月 01日
ビリー・バスゲイト Billy Bathgate
1991 アメリカ Touchstone Pictures,Touchwood Pacific Partners 106min.
監督:ロバート・ベントン 原作:E・L・ドクトロウ
出演:ダスティン・ホフマン、ニコール・キッドマン、ブルース・ウィリス、ローレン・ディーン
<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
1935年頃のNYギャングの話なのだが、結局、バスゲイトという青年の話なのか、
ドリュー・プレストン(二コール)の話なのか、ボス、ダッチ・シュルツ(ダスティン)
の話なのか、よく判らないまま終わってしまった。アルトマンほどの群像劇な
出来でもないし、ストーリーの綾があるわけでもない。これだけ豪華な配役を
しておきながら勿体無い。ブルース・ウィリスの役どころなんて、完全に背景描写
不足。なぜ幼馴染のシュルツを裏切り、ラッキー・ルチアーノに走ったのか、
判らないままだ。その割には良く泣くし。
結局、一番目立っていたのが、ゴールデングローブで助演女優賞にノミネートされた
キッドマンなのだが、彼は、夫がいる身でありながら、ボー(ブルース)の愛人に
なり、彼の裏切りがばれて殺されると、今度はシュルツの愛人になり、
かつバスゲイトにもちょっかいをだす。強かなのか、ただの男好きなのか・・・。
彼女も正体不明だ。そしてタイトルの青年、最後はどうなったのだろうか?
実話らしいので気になるところだ。
まあ、全体としてしまりの無い映画で、★は6個が上等でしょう。ドンパチも
そんなに派手じゃないし。
<ストーリー>
「実在のギャング、ダッチ・シュルツの晩年を描き、アメリカでベストセラーに
なったE・L・ドクトロウの同名小説の映画化。
1935年、大恐慌のアメリカ、ニューヨーク。街はギャング組織の勢力争いの
場であった。その中でも絶大な勢力を持つダッチ・シュルツはある日、
血気盛んな青年ビリーに声をかけた。機転を利かせ子分になり、側近(?)に成り上
がったビリーだったが、組織の奥に入れば入る程そこには裏切りと疑惑があった……。
大俳優ダスティン・ホフマンを主役に置き、この種の映画では異色ともいえる
ブルース・ウィリスとの2大スターの共演映画でありながら、ギャング映画としての
面白さもなく、ストーリーにもメリハリのない凡作になってしまっているのは
惜しいの一言。(allcinema)
「アメリカに不況の嵐が吹き荒れる1935年。ニューヨークの暗黒街に君臨する
キャングのボス、ダッチ・シュルツ(ダスティン・ホフマン)は、彼と同じイースト・
ブロンクス出身の青年ビリー(ローレン・ディーン)に声をかける。
血気盛んなビリーは、機転を効かせ子分になり、やがて側近(?)に成り上がっていった。
ビリーにとって羽振りのいいダッチは成功の象徴であり、ダッチの片腕で命知らずの
殺し屋ボー・ワインバーグ(ブルース・ウィリス)が美女をはべらせ輝きを放つ姿は
憧れであった。だが、あるときボーの裏切りが発覚、ダッチは親友でもあったボーを
ボーの恋人ドリュー・プレストン(ニコール・キッドマン)の目の前で冷酷に始末する。
それはビリーにとって、成功への道と信じていたギャングの世界が、実は裏切りと
殺しの横行する恐ろしい世界であると思い知る出来事だった。
ダッチはビリーに、ボー殺しの秘密を知るドリューの監視を命ずる。知的で妖艶な
人妻ドリューとビリーは、次第に愛を感じ始めていた。
その頃ダッチは隆盛の頂点から一転、窮地に立たされる。禁酒法廃止後、当局は
ギャングの一掃に乗り出し、ダッチを脱税容疑で告発した。ダッチの参謀オットー・
バーマン(スティーヴン・ヒル)は陪審員の心証をよくするため、ダッチの悪行が
知られていない北部の田舎町で裁判を開くよう画策し、金にあかせて慈善事業を
重ね善人の印象をアピール。ドリューの存在をマスコミから隠すため、ビリー同行で
サラトガに行かせる。
束の間の安らぎに愛を確かめあう2人だったが、ドリューをも消そうとするダッチの
企みに気づいたビリーは、彼女を夫の元へ帰した。一方、ダッチは、裏工作で勝訴した
ものの更に州から訴えられ、ギャング仲間の裏切りで手も足も出なくなり、無謀な計画を
わめき散らしていた。かつて栄光を恣にした男の哀れな姿を目の当たりにしたビリーは、
ようやく真の大人の男への道を歩き始めた。」(goo映画)
ネタばれついでに言えば、ラストで、シュルツらはルチアーノ一派に皆殺しにされる。
シュルツのブレーン、オットーは、ビリーをわざとクビにして、一味から離す。
その後に、ルチアーノの暗殺隊がなだれを撃ってアジトにやってきた、という訳だ。
ブレーンは「小僧、お前には未来がある。こんなところで死んではダメだ」と
言外に言っていたのだ。
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