2012年 02月 05日
J・エドガー J・Edgar
2011 アメリカ Warner Bors.Pictures,Imagine Entertainment,
Malpaso Production,137min.
監督:クリント・イーストウッド
出演:レオナルド・ディカプリオ、ナオミ・ワッツ、アーミー・ハマー、ジョシュ・ルーカス、
ジュディ・デンチ他
<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
去年も今ごろイーストウッド作品を見ていた。彼のファンとしては★9つ位は取って
貰いたかったが、今回も、ちょっとできとしては残念だった。まあ、彼としては
ハードルが相当上がっちゃっているので、可哀想だとは思うが。
有名なエドガー・フーバーの自伝としては良く出来ているとは思うけど、エピソードが
薄くて、(リンドバーグ幼児誘拐事件くらい ケネディ暗殺とかも出てくるがほんの少し)
映画への感情移入、フーバーへのシンパシーを感じ得なかった。そのあたり「グラントリノ」
とは偉く違う。イーストウッドの作品にしては珍しく、途中で時計をみてしまった。
これはつまり、フーバー物語ではなく、フーバーを借り物にした、こういう男の人生譚と
みたほうが正解なのかもしれない。
期待されてたオスカーには何もノミネートされなかったのも、これじゃ仕方ないか、と
いう出来だ。面白くないか、と言われれば、面白いのだが、日曜の一番上映とはいえ
小屋はガラガラだよ。
ディカプリオは、若い頃から老年までのフーバーを熱演していたが、どこか空回りの風情。
これは脚本にも恵まれなかったかもしれない。ナオミ・ワッツも同じ。
生涯を通して、同性愛的な愛情で結ばれていた副局長トルソン(アーミー・ハマー)の
老人メイクが気持ち悪かったなあ。
エピソードとしてはリンドバーグ事件とマーチン・ルーサー・キングのノーベル平和賞の
くだりだけ、だったけど、ケネディ暗殺事件は大きすぎたのかなあ。
ルーズベルト大統領夫人の不倫事件は初耳でそれなりに面白かったし、それに対する
エドガーの対応も興味深かったけど、なんか中途半端だったなあ。
共産主義の蔓延に異常な恐怖を覚えたFBIの創設者の孤独で変質な人生、
同性愛者で、マザコン、嘘つきの上昇志向主義的愛国者。
一方で捜査に科学的手法を取り入れた点は評価されよう。
なんとも評価が難しい作品を作っちまいましたね、イーストウッドさん....
<ストーリー>
「約50年にわたりFBIの長官としてアメリカの権力の中枢に君臨し、名声とともに
悪評も高い男、J・エドガー・フーバー。この一人の孤独な男の生涯を、
名匠クリント・イーストウッド監督が描き出した。
J・エドガーを演じるレオナルド・ディカプリオは、特殊メイクも取り入れながら、
20代から77歳までの彼を見事に演じている。
実際のJ・エドガーの私生活は謎に満ちていたが、現存するすべての資料を
入手したという製作陣は、彼を、母の期待に応えようとして自分を抑え、権力欲を
肥大させていく男として描く。彼の母を演じるジュディ・デンチの迫真の演技も素晴らしい。
J・エドガーを支え続ける部下を演じたアーミー・ハマー、ナオミ・ワッツも特殊メイクで
役作りに挑んでいる。
FBIのジョン・エドガー・フーバー長官(レオナルド・ディカプリオ)は、人生の終盤に差し
掛かり、部下に命じて回顧録を書き取らせる。
記憶はFBI誕生以前へと遡り、彼の表の経歴が語られるとともに、その裏側の野望、
企み、葛藤、苦悩が次第に明らかにされていく……。
20世紀の半分を占めるおよそ50年もの間、アメリカで大統領さえも及ばない強大な
権力を手にしていた男。そのたった一人の人間が、アメリカのあらゆる秘密を掌握し、
国さえも動かしていたという事実。
50年間に入れ替わった大統領は8人にのぼり、その誰もが彼を恐れた。
それが、ジョン・エドガー・フーバーFBI初代長官である。20代でFBI前身組織の長となり、
以後、文字通り死ぬまで長官であり続けた。今日では当たり前とされる科学捜査の
基礎を確立し、犯罪者の指紋管理システムを作ったのも彼なら、FBIを子どもたちの
憧れの的にまで押し上げたのも彼だった。
紛れもない英雄であるにもかかわらず、彼には常に黒い疑惑やスキャンダラスな
噂がつきまとった。やがて、国家を守るという絶対的な信念は、そのためになら法を
曲げてかまわないというほど強く狂信的なものとなる。それゆえ彼は正義にもなり、
悪にもなった。国を守るという大義名分のもと、大統領を始めとする要人たちの秘密を
調べ上げ、その極秘ファイルをもとに彼が行った
“正義”とは一体何だったのか?映画やコミックを使ってFBIの素晴らしき喧伝させる
裏側で、彼は何を画策していたのか……?
あきなく高みを目指した男の深い心の奥底が描かれる……。」(goo映画)
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