反撥 Replusion

●「反撥 Replusion」
1965 イギリス Compton Films,Tekli British Productions,.105min.
監督・脚本:ロマン・ポランスキー
出演:カトリーヌ・ドヌーブ、イヴォンヌ・フルノー、ジョン・フレイザー他
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<1965年度ベルリン国際映画祭銀熊賞受賞作品>

<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
このところモノクロ映画づいているな。3本目。いずれもカラーが出来た時代だが
あえてモノクロを効果的に使っている。本作もそうだ。
日本でもアメリカでも評価が高く、ベルリンでも賞を獲っているが、私には
ダメだった。ただ、狂気に転落する若い女性を綴っただけで、ラストの幼いころ
の写真の瞳にはすでに狂気が宿っていた風なエンドなので、単なる○○ガイ映画
じゃんか、とも思ってしまう。

確かに大好きなカトリーヌ・ドヌーブの狂気を孕んだ演技やポランスキーの
映像表現は素晴らしいところがあることは認めざるを得ないし(私としては
チコ・ハミルトンの音楽が一番良かったけど)、世界が認めたんだから
私の見方が不足しているのかもしれない。でも、何を言わんとしているのか、
映像アートなのか、よく判らなかった。(話はシンプルだけど)

壁が割れたり、ウサギが腐っていくところなどの表現は上手いとは思うけどね。
可愛そうなのは、蜀台で頭かち割られて殺されるボーイフレンドだな。w
それと、どなたかも指摘している通り、邦題の「反撥」はあまり良くないと
思った。原語に近い「拒絶反応」とかのほうが、内容を表しているんじゃ
ないだろうか。 ここまでハネル、クブリック、ポランスキーと見てくると
能天気なハリウッド映画が無性に観たくなる・・・(苦笑)
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<ストーリー>
キャロル(カトリーヌ・ドヌーヴ)は姉のヘレン(イヴォンヌ・フルノー)と
アパート暮しをしている。姉にはマイケルという恋人があり、毎日のように
アパートに連れて来て泊め、神経質で潔癖なキャロルに嫌悪感を抱かせた。

キャロルにもコリンという恋人があったが、接吻されただけで身の毛がよだつ。
アパートに帰って口をすすがずにいられない。なぜだろう。
ある日姉たちは旅行に出かけた。一人残されたキャロルは勤め先でも男の話だけ
しか聞けない。一人ではアパートの冷蔵庫の食べ物さえ口にしたくないのだ。

そしてある晩、男に犯される夢を見た。不思議にもそれを肌身に感じたのである。
店も休むようになり、ぼんやり部屋で過すようになった。部屋の壁が大きく裂けたり、
粘土のようにやわらかくなるのも彼女の幻覚なのか事実なのかわからない。

そんな時、コリンが訪ねて来た。なかば狂っているキャロルにとって、男はただ
嫌悪の対象でしかない。彼を殺し浴槽に沈めた。部屋が大きく歪んで見えたりする。
夜になるとまた「男」が忍びこんでくる。家主が家賃をとりに来た。
家主はネグリジェ一枚で放心したようなキャロルに欲望を感じて迫る。
彼女を抱きしめたとき、キャロルはマイケルの残していた剃刀で滅茶苦茶に切りつけ、
彼さえ殺した。完全に狂った。それから幾日か。旅行から帰った姉とマイケルは
二つの死体と、生ける屍になったキャロルを見出したのだった。」(goo映画)

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by jazzyoba0083 | 2012-02-07 23:20 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)