ラスト・ターゲット The American

●「ラスト・ターゲット The American」
2011 アメリカ Focus Features,105min.
監督:アントン・コルペイン  
原作:マーティン・ブース『暗闇の蝶』(新潮社刊)/旧題『影なき紳士』(文藝春秋刊)
出演:ジョージ・クルーニー、ヴィオランテ・プラシド、テクラ・ルーテン他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
静かな展開の中にも、緊張感が漂い、合格ラインの作品。ラストがハッピーでない
(ハッピーなのかも知れないが)のは私としてはちょっと不満が残る。
まあ、そういう映画なんだけどね、余韻を残す、というか。
スウェーデンの雪原でいきなりガールフレンドを後ろから射殺する、という
テンポとテンションの良い入り方。
最後の仕事と決めて請け負ったライフル銃作りが、実は自分を殺害するもので
あったのだ、ということに私が気が付いたのは相当話が進んでから・・・orz.

イタリアの美しい田舎町に隠れ銃を作るジャック(ジョージ)、やがて永遠の
愛を誓うようになる娼婦クララ(ヴィオランテ)、そしてなにやら怪しげな
神父、そして何を考えているのか判らない連絡係。など、話が進行していく
中で、一体ジャックを狙っているのは誰なのか、という疑心暗鬼に共振してくる。

ラストはハッピーなのか、と思わせておいて、ああ、影の世界の男は決して
幸せは掴めんのだ・・・という余韻を残して終わっていく。
ジョージ・クルーニー、良かった。クララ役の女優さん、母性を感じていいけど
もう少し何とかならなかったかね、キャスティング。

<プロダクションノート>
「陽気なキャラクターが得意なジョージ・クルーニーだが、本作では
“孤独なスナイパー”を演じる。“友人を作らない”のが仕事上の鉄則、
しかも物語の大半は追っ手から逃れて潜伏しているという設定のため、
登場人物はわずか。派手な撃ち合いもほとんどない分、じっくりとこの
スナイパーの心境の変化を見せてくれる。
アクションに頼らず、キャラクターをきちんと描いていた70年代の犯罪映画に
雰囲気が近いかもしれない。監督はフォトグラファーとして有名なアントン・
コービン。ロックスターのポートレイトやジャケット写真、U2や
ニルヴァーナなどのPVを手がけた後、ジョイ・ディヴィジョンのボーカル、
イアン・カーティスの生涯を描いた『コントロール』で監督デビュー、
本作が長編2作目。

<ストーリー>
「英国人作家マーティン・ブースの『暗闇の蝶』を「コントロール」の
アントン・コービンが映画化。裏社会からの引退を決意した孤高の暗殺者の
姿を描く。出演は「マイレージ、マイライフ」のジョージ・クルーニー、
『恋するショコラ』のヴィオランテ・プラシド、「アンナとロッテ」のテクラ・
ルーテン、「スカーレット・ディーバ」のパオロ・ボナチェッリ。

スウェーデン、ダラルナ。暗殺を生業として生きるジャック(ジョージ・
クルーニー)は、連れの女と雪原を歩いているところを狙撃される。
一瞬の間にスナイパーを返り討ちにすると、一緒にいた女も撃ち殺した。
彼女も敵の一味だったかもしれないと疑惑を胸に秘め、ジャックは雪原を後に
する。

イタリア、ローマ。ジャックは“組織”の連絡係、パヴェル(ヨハン・レイセン)と
接触。身を隠して連絡を待てと指示を受ける。ジャックは、城塞都市の名残を
残す町、カステル・デル・モンテでアメリカ人カメラマンとして、小さな部屋に
身を落ちつけた。
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その日から体力維持のための室内トレーニングと双眼鏡での屋外観察が彼の
日課となり、食事に招待してくれたベネデット神父(パオロ・ボナチェッリ)と
知り合う。ある日、パヴェルから潜伏中の仕事として狙撃ライフルの制作を
依頼されたジャックは、マチルダ(テクラ・ルーテン)という若い女に会う。
彼女から減音器付き狙撃ライフルの仕様説明を受け、早速制作を開始。銃身部は
郵送で取り寄せ、足りない部品はベネデット神父の息子が営む怪しげなガレージを
訪ねて譲り受けた。
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だが組み立て作業もほぼ終わったある晩、ふと立ち寄ったカフェの主人から
ジャックは一通の封筒を受け取る。中にはスウェーデンのあの殺しの記事の
切り抜きが一枚入っていた。そんな中、ジャックはなじみの若い娼婦クララ
(ヴィオランテ・プラシド)と昼間のカフェでばったり出くわす。
売春宿の暗い室内では見えなかった明るく美しい表情に魅かれ、その後も逢瀬を
重ねるうちに彼はこれまで歩んできた孤独な人生では感じられなかった悦びを知り、
クララと共に生きることを決意する。そして今回のライフル制作を最後の仕事として
この世界から足を洗うとパヴェルに告げる。

街道沿いの食堂で、ジャックは特製スーツケースに仕込んだ狙撃ライフルと弾丸を
マチルダに引き渡した。無事最後の仕事を済ませ、大金の支払いを受けたジャックは、
一路クララが待つ“聖体行列”見物に向う。しかしそこでは思いもよらぬ運命が
ジャックを待ち受けていた……。」(goo映画)

結局、スウェーデンの殺しがばれるのがまずいのか、ジャックの引退に恐怖を
覚えたのか、組織は、暗殺者マチルダを送り込んだのだ。そして彼女の使う
精巧なライフル銃は、作ったジャックの命を奪うものであったのだ。
直前で、その動きを察知したジャックは、銃に細工、聖体行列の中で抱き合う
ジャックとクララに照準を合わせたマチルダのライフルは暴発し、マチルダは
絶命、最後に連絡係から言われていることを言い残した。村にやってきていた
連絡係は、ジャックの命を更に狙うが、返り討ちに合う。
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行列の中で報酬の大金をクララに渡し、永遠に共に生きるのだ、だから例の
川のところまで逃げていろ、と言い渡して連絡係をおったのだった。
連絡係を射殺、クルマでクララの元に急ぐジャックだったが、彼も腹に
致命的な傷を受けていた・・・。クララが見えた車の中で意識が遠のく
ジャックであった・・。彼が死んだのか、クララが病院に運び一命が助かり
その後幸せになったのかどうかは、観客に委ねられる。

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2012-02-15 23:10 | 洋画=ら~わ行 | Comments(0)