2012年 03月 03日
完全なる報復 Law Abiding Citizen
2009 アメリカ The Film Department,Warp Films,Evil Twins,.108min.
監督:F・ゲイリー・グレイ
出演:ジェイミー・フォックス、ジェラルド・バトラー、レスリー・ビブ、ブルース・マッギル、
ヴィオラ・デイヴィス
<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
突っ込みどころは多々あれど、大方面白く観させていただきました。時間的にもちょうど
良い。だが、一番の問題点は、ああいう終わり方で良かったんかなあ、ということ。
さっぱりと気持ちのいいエンディングではない。私としては、ジェイミー演じる検事がもう
少し辛い思いをすればよい、と感じた次第。 それにしても名前は分かったけど、正体を
表さなかった、協力者とはどういう因縁で結ばれていたのか、遠隔操作のマシンガンを
操作する手袋をした指しか見えなかったけど、知りたいところだ。
キャスティングがやや地味なので、これがもう少し引っ張れる俳優さんがやったら結構
客を入れられる映画になったんじゃないかなあ。復讐モノは多々あれど、これほど
ダイナミックな奴は、なかったんじゃないかな。珍妙奇天烈というか、奇想天外というか。
ジェラルド・バトラー、復讐に駆られる国防総省の頭脳にしては、いささか狂気に欠ける
かなあ。悪くはないのだけれどね。彼より名前が先に出る、ジェイミー・フォックスが
オスカー主演男優賞俳優の割りにイマイチだったな。
全体としては荒唐無稽な報復劇で、ありえないことのオンパレードな感じだが、
エンタメとして見れば、面白い。1度も眠くもならず、だれることもなく見ることが出来た。
スプラッタになりかけの寸止めで止めてあるのも、いいんじゃないかな。でもR15+に
指定されちゃっているけど。 後半、謎が解けていくところは、なるほど、こいうことだった
のね、と分かってくるところはニヤリです。
<ストーリー>
かつて独立宣言が採択され、合衆国誕生の地と呼ばれる北米の都市フィラデルフィア。
幸せな毎日を過ごしていたクライド(ジェラルド・バトラー)の眼前で妻子が無残な手口で
殺された。
犯人は逮捕されるが、上昇志向が強く、有罪率のアップを狙う担当検事ニック(ジェイミー・
フォックス)の独断によって司法取引が行われ、犯人は極刑を免れる。
10年後。本来の罪から逃れ、短い刑期を終えていた犯人が惨殺される。クライドは
自分が殺したことを認め、家族を貶めた司法制度の不備と整備を訴える。
そしてそれが出来なければ、裁判に関わった全ての人間の命はないと殺害を予告
するのだった。
クライドは収監されるが、妻子を殺した犯人の弁護士、裁判を担当した判事が次々に暗殺。
ニックは、死にゆく仲間のためにも懸命に食い止めようとするが、共謀者の有無、
独房からの凶行の謎さえ解けないでいた。その間にもクライドの正義の名の下に行われる
復讐は続き、フィラデルフィア全体を恐怖へと陥れていく……。」
市長(ヴィオラ・デイヴィス)から非常事態宣言が出されるほど、街中が恐怖に落ちるが
クライドの復讐は止まらない。彼も苦悩しつつ、妻子を奪われた罪を許してしまった関係者の
殺戮を続ける。ニックは国防総省に依頼されるほどの、無線爆弾、無線操作武器の
天才だったのだ。そんなことから資産もあるクライドは、刑務所の周りの工業地帯の土地を
買い漁っていた。それには10年を掛けるだけの壮大な計画があり、自らが刑務所に
入る必要があったのだった。もちろん、外部に協力者が1名いた。
時に無慈悲に、あまり関係なさそうな検事補のお姉さんも殺しちゃうとかなんだけど、
ついには司法取引で妻子を殺した主犯を結果的に軽い罪にしてしまった検事ニックに
「もう殺人犯とは取引しない」とまで言わしめたのだが、カラクリを暴かれ、万事休すに。
この映画の詳細はこちらまで。
『路上のソリスト』のジェイミー・フォックスと『GAMER』のジェラルド・バトラーが共演するサスペンスストーリー。突然押し入った強盗に妻子を殺された挙句、主犯は司法取引で禁固3年。怒りに燃える主人公は犯人のみならず司法制度そのものに復讐をすることを誓うのだった。監督は『ブルドッグ』のF・ゲイリー・グレイ。脚本を『ソルト』のカート・ウィマーが務める。... more