2012年 03月 11日
ヒューゴの不思議な発明 HUGO
2011 アメリカ Paramount Pictures,GK Fims,Infinitum nihil,126min.
監督:マーティン・スコセッシ 原作:ブライアン・セルズニック
出演:ベン・キングスレー、ジュード・ロウ、エイサ・バターフィールド、クロエ・グレース・モレッツ他
><評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
同じ★8つだけど、個人的には「戦火の馬」の方が好きです。しかし、この作品が
だめということではないので、誤解なきよう。ヒューゴ少年が父が残した機械人形に
隠された秘密を解き明かすという冒険譚か、と思ったのだが、そういう部分も
勿論あるが、原作が有るとはいえ、映画=夢のお話で、スコセッシの映画への
オマージュとも言える作品と見えました。だから、もっと活劇を期待して行った少年少女
諸君には、映画草創期のお話など、少々難しかったのではないかな。
リュミエール兄弟によって発明された映画は、メリエスらによりサイレントの時代に
花が咲き、キートン、チャップリンなどの名優を排出する。その辺りが理解できている
映画好きにはたまらない作品となっていただろう。
ベン・キグスレー演じるジョルジュ・メリエスは、近代映画の父であり、実在の高名な
人物だ。彼の人生がどうであったのかまるで知識がないが、ヒューゴ少年の謎解きは
メリエスの映画愛を復活させることに繋がっていくことに他ならない。
それは、ヒューゴの父が幼い頃、メリエスのスタジオに遊びに行った折、メリエスは
彼に「夢はどこにあると思うね、ここだよ、ここにあるのさ」と自信に満ちた顔で胸を
張る姿に象徴されている。
時計~機会人形~謎解き~月に突き刺さる有名なシーンのコンテ~パパ・ジョルジュの
正体の解明~ジョルジュ・メリエスの復活流れるストーリーはヒューゴ少年と駅の公安官
とのバトルも織り込まれ、「夢の解明」~「映画ハレルヤ」な展開を見せていく。
さて、スコセッシ初の3D映画、冒頭から立体感アリアリで、こいつはやはり3Dで見るように
作られているんだな、と激しく感じた。前編3Dと言っても過言ではなく、その表現や
美しさは、さすがオスカーの視覚効果賞を獲っているだけのことはある。
故にこの手の立体映像に酔う方は、2Dで観た方が良いかもしれない。
パリの街や、駅の中、駅の大時計の裏側など、縦横にカメラが飛び回る。私の席は
ちょっと後ろすぎで、もう少し前で観た方が迫力があったに違いない。反省。
配役ではヒューゴ少年や機械人形のカギを握るイザベル少女もよかったが、やはり
ジョルジュ・メリエスを演じたベン・キングスレーが素晴らしかった。映画への絶望、
そして映画への希望を実に情感豊かに表現していた。流石のベテランの演技だ。
さらに、駅の公安官を演じた足を戦争で悪くしたヒューゴを追い回すサシャ・バロン・
コーエンの演技も忘れてはならない。彼が狂言回しのようにストーリにドライブを
かける役を担う。ラスト、ヒューゴ少年の出自が判明し、彼の細工で不自由な足の
補助装置を作ってもらった時の顔が宜し。
フランスが舞台だが、恐らく英語で喋っているのだろうな。吹き替えで分からなかったけど。
フランス語だとHは発音しないから、「ユーゴ」にならないのだろうか?
ファンタジーではあるが、それとは別の側面ももった秀作といえるだろう。
<ストーリー>
「ブライアン・セルズニックのベストセラー小説を(中略)マーティン・スコセッシ監督が
自身初の3Dで映画化したファンタジー・アドベンチャー。
1930年代のフランス、パリを舞台に、駅の時計台に隠れ住む少年が父の遺した
機械人形の謎を追って不思議な大冒険を繰り広げるさまを、ジョルジュ・メリエスはじめ
映画創成期へのオマージュをふんだんに、美しく幻想的な3D映像で描き出していく。
主演は「縞模様のパジャマの少年」のエイサ・バターフィールド、
共演にクロエ・グレース・モレッツ、ジュード・ロウ、ベン・キングズレー。
1930年代のフランス、パリ。父を亡くした少年ヒューゴは、駅構内の時計台に隠れ
住み、時計の整備をしながら孤独な毎日を送っていた。そんな彼の心のよりどころは、
父が遺した壊れたままの不思議な“機械人形”。
その修理に悪戦苦闘していたヒューゴは、おもちゃ屋で万引きを働いて店主の老人に
捕まり、人形について書かれた大切な父のノートも取り上げられてしまう。
そんな中、ヒューゴは老人の養女イザベルと仲良くなり、一緒に機械人形の秘密を
探ってゆくのだが…。」(allcinema)
おもちゃ屋の老店主こそ、戦争で映画への夢を絶たれたジョルジュ・メリエスその人で
あるわけだ。そのあとはみなさんでご覧ください。
ところで、ヒューゴ少年の父(ジュード・ロウ)が火災で亡くなったのだが、その理由って
結局、判明したんだっけ??
この映画の詳細はこちらまで。
巨匠マーティン・スコセッシが初めて3Dで送るヒューマンファンタジー。ブライアン・セルズニックの小説を原作に、父の形見の機械人形に隠された謎を探る少年の姿を描く。主演は『縞模様のパジャマの少年』のエイサ・バターフィールドと、『モールス』のクロエ・グレース・モレッツ。共演にジュード・ロウ、サシャ・バロン・コーエン、ベン・キングズレーら豪華なメンバーが揃った。... more
「ヒューゴの不思議な発明」★★★☆ エイサ・バターフィールド、クロエ・グレース・モレッツ、 ジュード・ロウ、ベン・キングスレー、 サシャ・バロン・コーエン、クリストファー・リー出演 マーティン・スコセッシ監督、 126分、2012年3月1日公開 2011,アメリカ,パラマウント ピクチャーズ ジャパン (原題:HUGO ) <リンク:人気ブログランキングへ">>→ ★映画のブログ★どんなブログが人気なのか知りたい← 「アカデミー主要部門は逃したものの 5部門で受賞と評価の高かった作...... more
映画「ヒューゴの不思議な発明」観に行ってきました。ブライアン・ セルズニックの小説「ユゴーの不思議な発明」を原作とする、マーティン・スコセッシ監督の冒険ファンタジー作品...... more
『ヒューゴの不思議な発明』をTOHOシネマズ渋谷で見ました。 (1)この映画については、『サラの鍵』や『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』を取り上げたエントリにおいて大いなる期待を表明していたところ、その期待以上の優れた出来栄えだと思います。 それ...... more
14日のことですが、映画「ヒューゴの不思議な発明」を鑑賞しました。 3Dにて見ました。 1930年代 パリ 駅の時計台の隠れて住んでいる孤児のヒューゴ 少女イザベルとの出会い、父の残した機械人形が絡み合って・・・ これがスコセッシ作品と思える感じで 万人に見やす...... more
ڥͥХա ܺϤʤĤΰۤʤǤ鹽Τ� إҥ塼ԻĤȯ٤μҥ塼ϸɻǤ롣ؤλ˱콻ǤꡢäѤ餤餷Ƥ롣 ŨŴƻ´Ĥ˸ĤȸɻˤʤäƤޤ ġĤϤޤǡ㡼륺ǥξإСĥȡ٤ʤȤ롢Ūʪ Ȥ�椫饸른塦ꥨڤؤäƤޤ 른塦ꥨϤ鷺Τ줿DzΥѥ˥Ǥ롣SFûDzˤ夲ܤǤСɬΡطιԡ٤Ҳ졢˥�Ȥͤɤä뤬ǺܤƤ롣 ˤ⤫餺¸ΤϰƳʤΤǤϤʤ� ...... more
ブログネタ:疲れてる? 参加中 季節の変わり目のせいか、 帰宅すると、いつの間にか寝ていたりします。(>_<) で、夜中に目が覚めて、、、 というのが、ここ最近続いてます。 やらなければならないことを優先的にしなければ行けないのですが、 こんなときこ... more
今年の第84回アカデミー賞で最多11部門でノミネートされ、同着最多5部門で受賞した作品ヒューゴの不思議な発明。僕の好きなクロエ・グレース・モレッツちゃんも出ているので絶対見逃せない。3Dがあまり好きではない僕もこの作品だけは3Dで鑑賞。なんか久々に3Dで見たら疲れた(汗)。... more
12-28.ヒューゴの不思議な発明 3D■原題:Hugo■製作国・年:アメリカ、2011年■上映時間:126分■観賞日:3月24日、TOHOシネマズ渋谷(渋谷)□監督・製作:マーティン・スコセッシ◆ベン・キングスレー(パパ・ジョルジュ/ジョルジュ・メリエス)◆サシャ・コー...... more
HUGO/11年/米/126分/アドベンチャー・ファンタジー/劇場公開(2012/03/01) −監督− マーティン・スコセッシ 『シャッター アイランド』 −製作− *マーティン・スコセッシ *ジョニー・デップ −原作− ブライアン・セルズニック『ユゴーの不思議な発明』 −出演− ...... more
名作「タクシードライバー」や、「レイジング・ブル」「シャッターアイランド」などの作品で知られる米映画界の鬼才、マーティン・スコセッシ監督がメガホンを執った詩情あふれるヒューマン・ファンタジー「ヒューゴの不思議な発明」(2011年、米、126分、パラマウント映画配給)。この映画は1930年代のフランス・パリを舞台に、駅時計台に隠れ住む少年の大冒険を繰り広げるさまを描く。また、ジョルジュ・メリエスをはじめ映画創成期の映画人らへのオマージュも描き出す。... more