マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙 The Iron Lady

●「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙 The Iron Lady」
2011 イギリス Film4, UK Film Council,.104min.
監督:フィリダ・ロイド
出演:メリル・ストリープ、ジム・ブロードベント、オリヴィア・コールマン、ロジャー・アラム他
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<2011年度アカデミー賞主演女優賞、メイクアップ賞受賞作品>

<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
大方の評価がそうであるように、この映画はやはり、メリル・ストリープのオスカー級演技を
堪能すべき作品であるようだ。事実を元にしたストーリー構成は、やや平板。
今は亡き夫デニス(ブロードベント)との日々を、認知症が発症し始めたサッチャーが
振り返りる。夫の遺品を片付けられない現在と雑貨商の娘が英国初の女性首相になり
11年にも渡る在任期間を勤め上げた日々を織り交ぜて進む。

彼女の在職当時の世界情勢を知っておくとまた面白く見られるだろう。当時のニュース
フィルムも多用され、本物のサッチャーの後ろ姿が見られる。
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メリルの演技は、これはもう、ストーリーをさておいても見つめていて飽きない104分だ。
もちろん、娘時代は別人が配役されているが(彼女もサッチャーによく似ている)、
政治家サッチャーと認知症を発症し始めたサッチャーを凄みさえ感じさせる安定した
演技で綴る。セリフの多い作品なので、ストーリーがわかんなくなったり、興味がなくなった
方は、ひたすら彼女の演技を見つめ続けているだけでも面白いと思う。
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また、オスカーのメイクアップ賞を獲ったメイクも(オスカーの表彰式でメリルのメイクを
もう30年以上に渡り手がけている人だそうで、メリルも我がことのように嬉しいと
言っていた)また見事。これにメリルの研究し尽くしたサッチャーの言動、目の動き、
そしてクィーンズ・イングリッシュが加わり、圧倒的なメリル・サッチャーが出来上がっている。
雑貨屋の娘が自力で這い上がり、首相まで上り詰めた中で、庶民出身の宰相が
男性中心の貴族(エスタブリッシュメント)の中で、壮絶な戦いを演じる様はまさに
鉄の女、しかし、この映画からも分かるように、サッチャーは「鉄の女」でなければ
到底、英国の政治など、女性の身で切り盛りできなかったことはよく解る。
性来、気が強い女性であったことは確かなのだけれども。
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監督は、「マンマ・ミーア」で一緒だった女流監督だが、彼女はメリルと組んだ時から
サッチャーの構想は浮かんでいたのではないか、と感じた次第。

とにかく、メリル・ストリープの一人舞台と言った感のある作品である。

<ストーリー>
 「主演のメリル・ストリープがみごとアカデミー主演女優賞を獲得した伝記ドラマ。
男勝りの決断力とリーダーシップで“鉄の女”の異名をとった英国初の女性首相
マーガレット・サッチャーの人生と知られざる素顔を家族との関わりを軸に描き出して
いく。共演は「アイリス」「家族の庭」のジム・ブロードベント。
監督は「マンマ・ミーア!」のフィリダ・ロイド。

 孤独な晩年を送る86歳のマーガレット・サッチャー。すでに他界した夫デニスの
幻想を相手にしてしまうこともしばしば。そんな彼女は、ふと自らの人生を振り返る。
市長も務めた父の影響で政治家を志すようになったマーガレットは、やがて
下院議員選挙に立候補するがあえなく落選。
失意の彼女を実業家のデニス・サッチャーが優しく励まし2人は結婚。
子どもにも恵まれ、幸せな家庭を築くが、政治への意欲を失わないマーガレットは、
ついに下院議員への当選を果たす。男たちが支配してきた世界に飛び込んだ
マーガレットは、様々な困難に強靱な意志で立ち向かい、着々と政界での地位を
高めていくのだが…。」

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2012-03-18 12:25 | 洋画=ま行 | Comments(0)