せブン・イヤーズ・イン・チベット Seven Years in Tibet

●「せブン・イヤーズ・イン・チベット Seven Years in Tibet」
1997 アメリカ TriStar Picrutes,.126min.
監督:ジャン=ジャック・アノー  原作:ハインリヒ・ハラー
出演:ブラッド・ピット、デヴィッド・シューリス、B・D ウォン、マコ、ダニー・ゼンドンパ他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
気になっていた映画、やっと鑑賞できた。実話がベースなので、下駄をはいた評価を
しなくてはいけないのだが、物語としては面白く鑑賞できた。特に若きダライ・ラマと
原作者で映画の主人公でもあるハラーとの交流は、お互いに影響し合いながら
お互いが成長していく様子が伺えて、興味深かかった。

それにしても映画の中とは言え、少年ダライ・ラマの箴言には、驚くほど人生を
悟った感性があり、それは今も活動を続けるダライ・ラマの人格を支えているもの
であり、また世界に対して発信しているものであるのであるが、こんなに幼いころ
から、明晰であったとは驚いた。まあ、御仏の生まれ変わりであるわけだから
当たり前と言えば当たり前だが。

そんなダライ・ラマも一人の少年として、少年らしい興味を持ち、映画、世界情勢、
世俗の事共にたいするハラーへの尋ね方は、微笑ましく、更にダライ・ラマが
利発である根拠もしめされる結果となり、これもまた興味深かった。
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ドイツ=オーストリアの登山家の山の話か、と思っていたのだが、さにあらず、
ハラーとダライ・ラマそして、ハラーと対立しつつも最後は親友となった
アウフシュナイダーとの友情が縦軸になり、チベットの国情(中国との確執)が
縦軸に絡むドキュメンタリータッチの作品となっている。

チベットの自然の映像は大変美しいし、ジョン・ウィリアムズの音楽がまたこれに
ドライブを掛ける美しさを添えている。

中国軍は徹底して悪役に描かれいて、これを見るだけだと、日本の上海事件など
言えないはずなのに、と思ってしまう。また欧米が中国の人権政策に懸念を
表明しているのも分かるというものだ。実際、100万のチベット人が殺害され
6000の寺院が破壊されたかどうかは実証する必要はあろうが。(できないし
しないだろうけど)

ブラッド・ピットは、高慢ちきな自信ばかり先行の嫌な登山家から、チベットの
暮らしとダライ・ラマとの生活の中で、変わっていく青年を好演。また
いつまでも、まだ見ぬ息子を思う父親としての気持ちも上手く表現できていた
と思った。 映画の総合的仕上がりは★7つ止まりか、との評価ではるが、
良く出来た面白いい映画であることは間違いない。ちょっと真ん中あたりで
チベットの観光映画っぽくだれるところが難点かな。
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<プロダクション・ノート>
神秘的な禁断の地チベットを舞台に、若き日のダライ・ラマと伝説の登山家の
魂の交流を描いた、ロマン溢れるヒューマン・ドラマ。
オーストリアに実在した世界的な登山家ハインリヒ・ハラーの実体験に基づく
同名著書を、「愛人/ラマン」「愛と勇気の翼」のジャン=ジャック・アノーの監督で
映画化。脚本は「プリンス アンダー・ザ・チェリー・ムーン」のベッキー・ジョンストン、
撮影はロバート・フレイズ、音楽は「スリーパーズ」のジョン・ウィリアムズで、
チェロ演奏は世界的なチェリストであるヨーヨー・マ。
主演は「スリーパーズ」「デビル」のブラッド・ピット。共演は「恋の闇 愛の光」の
デイヴィッド・シューリス、「エグゼクティブ デシジョン」のB・D・ウォン、
「ライジング・サン」のマコ、本物のダライ・ラマの5歳年下の妹であるジェツン・ペマほか。
第10回東京国際映画祭に出品された際、中国政府が抗議のため、出品作品を
上映中止にした事件も話題に。

<ストーリー>
「1939年秋、ナチス統制下のオーストリア。有名な登山家ハラー(ブラッド・ピット)は
身ごもった妻イングリッドも顧みず、彼は同国人のペーター・アウフシュナイダー
(デイヴィッド・シューリス)と共に、ヒマラヤ山脈の最高峰、ナンガ・パルバットを目指して
旅立った。

幾多の危機を乗り越えながら、彼らの探査行は続けられたが、思わぬ雪崩によって
断念せざるを得なくなる。
その頃、第二次大戦の戦火は日増しに激化し、情勢はハラーたちにとって思わぬ
方向に進んでいた。彼らはイギリス軍のドイツ宣戦布告によってイギリス植民地の
インドで捕らえられ、戦犯の捕虜収容所に送られてしまう。

ハラーは何度となく無謀な脱走を試みるが、すぐに連れ戻される。
そんなある日、故国に残したイングリッドから離婚届けが届いた。自己中心的な
生きかたをしてきたハラーにとって、初めて味わう大きな悲しみと挫折だった。
彼は鉄条網に体をぶつけ、自らを傷つけることで、感情の捌け口を見いだそうとする。

収容所生活も2年を超えた42年9月。作業員を運ぶインド人に化けた2人は、監視の
目を欺いて脱出し、そこからハラーは単独で逃亡した。
追跡を逃れて過酷な自然環境の中での逃避行を続け、ついにアウフシュナイダーと
再会を果たした。足掛け2年に渡る長い逃避行を経て、45年、2人は外国人にとって
禁断の地チベットのラサに辿り着いた。

黄金宮に輝くポタラ宮殿。世界の屋根とうたわれるヒマラヤ山脈の壮大な眺め。
宗教のもとに生きるラサの人々の純潔な精神。ハラーにとっては心洗われることの
連続だった。犬のエサを盗み食いしようとした時に助けられた、政治階層のツァロン
(マコ)はハラーたちのよき理解者となり、あらゆる援助の手を差し伸べてくれた。

また、チベットの貴族ンガワン・ジグメ(B・D・ウォン)の特別な計らいで、若く美しい
仕立屋ペマの元を訪れ、洒落た服を仕立ててくれた。ハラーたちも、ラサの人々に
対して自らの知識を惜しみなく与えた。

そんな中、ハラーはダライ・ラマの母親(ジェツン・ペマ)の家に招待される機会を得、
彼はそこで若き宗教指導者ダライ・ラマ(ジャムヤン・シャムツォ・ワンジュク)の
家庭教師を依頼される。西洋文明に大して大きな興味を示すダライ・ラマに、ハラーは
英語や地理などを教えながら、深い友情と魂の交流を重ねていく。
二人の精神の絆が深まるにつれ、利己主義だったハラーは初めて無私の境地を体験し、
心の変化をなし遂げていく。

しかし、それまで微妙な関係にあった中国政府とチベットの間の緊張が、急激に
高まっていく。中華人民共和国が成立し、突然やって来た中国全権大使の要求に、
ダライ・ラマは平和的な精神性を説き、宗教を否定する全権使節を怒らせる。
ダライ・ラマは中国の侵略によってチベット人の多くの命が無残に失われる夢に
うなされるが、不幸にもそれは現実となった。
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51年、激動の中でハラーはチベット滞在に終止符を打つ。ラサを去るにあたり、
ペマと結婚してチベットに家を構えたアウフシュナイダーとの別れのバター茶を
酌み交わすハラー。そして、自分の魂を変えてくれたダライ・ラマとの別れ。
ダライ・ラマは、即位した説きから大事にしていたオルゴールをハラーに友情の証と
してハラーに与え、愛用の望遠鏡で去っていく彼の姿をいつまでも見守るのだった。」
(goo映画)

故郷に帰ったハラーは、成長した息子にダライ・ラマから贈られたドビュッシーの月光を
奏でるオルゴールを送る。息子はすでに他人の子として育てられ、一度も本当の父の
顔を見たことがないのだった。

そんな息子一家と、また登山をはじめるハラーであったが、その手にはチベットの旗が
はためいているのであった。

この映画の詳細は
こちら
まで。
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by jazzyoba0083 | 2012-03-23 23:35 | 洋画=さ行 | Trackback | Comments(0)