ミスター・ノーバディ Mr.Nobody

●「ミスター・ノーバディ Mr.Nobody」
2009 フランス/ドイツ/ベルギー/カナダ Pan Europeenne Production,137min.
監督・脚本:ジャコ・ヴァン・ドルマル
出演:ジャレッド・レトー、サラ・ポーリー、ダイアン・クルーガー、リン・ダン・ファン他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
「出会いと選択と偶然で変わる人生。幸せなのか不幸なのか、誰にも判らない」
という言葉が鑑賞後、脳裏に浮かびました。
この監督は初めての鑑賞で、その凄さを知らなかったのですが、脚本に7年、撮影に
半年、更に編集に1年掛かったそうで、その圧倒的な時間の掛け方は、ストーリーの
複雑さは置いておいて、引き込まれるものがあります。

なにせ、12通りの人生を、何をきっかけにするとどういう結末になるかを描いて
見せ、尚かつ時間が行ったり来たり、話同士が重複していたり、一部リンクして
いたり、理解するのに非常に難しい作りになっています。
私は途中から、観ているその場で面白ければ、後で忘れちゃってもいいや、という
スタンスで観ていましたので、観ていたときには理解できても、こうやって
書いているこの時間には、内容は12の人生を断片的カットでしか思い出せず、
繋がったストーリーとしては思い出せません。でもそれでも面白い、と思わせる
力を持った作品です。

本来カンヌ受賞系の作品は苦手としますが、これは何か別格な味わいでした。
色彩、映像美、映像の様式美、などが時間を書けた分計算されていて、興味深かった
です。ニモの12通りの人生、それは現実ではあり得ないのですが、人類最後の
「死ぬ」人間となったニモの夢、願望、だったのかもしれません。
私たちは、日々の暮らしの中で、ニモ的なチョイスを好むと好まざるとに拘わらず、
またみずから意識する、しないに拘わらず、体験しつづけているのでしょう。
2度3度見ても、おそらくストーリーはよく理解できないと思いますが、言わんと
しようとすることは、ひしひしと迫ってくることでしょう。

<ストーリー> 
「トト・ザ・ヒーロー」「八日目」で世界を魅了した奇才ジャコ・ヴァン・ドルマル
監督が、13年の沈黙を破り撮り上げたSFヒューマン・ファンタジー。
医学の発達で不老不死の世界となった近未来を舞台に、もはや唯一にして最後の
“死を迎える人”となった世界最高齢の老人が、自らの過去を振り返り、
彼が選んだ、あるいは選んだかもしれない3人の女性と辿る幾通りもの人生を
美しい映像とともに壮大なスケールで描き出していく。

 西暦2092年。そこは、もはや人が死ぬことのない世界。そんな中、死を迎える
最後の人間となった118歳の老人ニモに世界の注目が集まっていた。
やがて彼は、記者の質問に応えて自らの過去を思い出し、語り始める。
9歳のニモ。彼の前には3人の少女、赤い服のアンナ、青い服のエリース、黄色い
服のジーンがいた。彼女たちそれぞれとの結婚生活に思いを馳せるニモ。
そんなある日、両親の離婚という悲劇が訪れる。そして駅のプラットホームで、
電車に乗り込む母について行くのか、父と一緒に見送るのかという選択を
迫られるニモだったが…。」(allcinema)

エリース、アンナ、ジーンとの恋と結婚を中心に描かれていくのですが、
ニモのチョイスと出会いと偶然によって、ストーリーは少しずつ変化
していくさまがとても面白く出来ています。但し全体を理解するのは
ホントに難作業だと思います。

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2012-04-23 23:40 | 洋画=ま行 | Comments(0)