僕の大切な人と、そのクソガキ Cyrus

●「僕の大切な人と、そのクソガキ Cyrus」
2010 アメリカ Scott Free Productions,91min.
監督:ジェイ・デュプラス 製作:トニー&リドリー・スコット<日本未公開>
出演:ジョン・C・ライリー、ジョナ・ヒル、マリサ・トメイ、キャサリン・キーナー他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
★は6,5といったところか。1時間30分の掌編ではあるが、設定の面白さで
引き込まれた。配役も一流どころを揃え、特にジョナ・ヒルは「マネー・
ボール」で注目していただけに、関心を持って鑑賞。メインどころはオスカー級
を並べたんだが、いまひとつ「面白い!」と思わせる迫力というか、展開というか
に欠けていた気がした。ジョン・C・ライリーにマリサ・トメイという組み合わせが
現実離れしていたからかなあ。しかも元妻がキャサリン・キーナーって、どれだけ
もてる訳?
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すっきりしないわけを探していたら、結局、モリー(マリサ)がサイラスみたいな
マザコンのとっちゃンボウヤに育ててしまった、失敗が原因であり、そこに
モリーを攻められない何かがあるなら別だけど、いい歳をして気持ち悪い男の
存在を、ラストにはイイヤツになったとしても、釈然と受け入れられないのだな。
モリーの子離れ失敗とその結果にジョンが振り回されるという映画か?

どなたかも書かれているように、これだけ長い年月をかけてマザコンになった男が
そう簡単にいい人になるとは思えないのだが。
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「僕のママを取るんじゃねえよ、おっさん」とばかりに、ママに接近してきたジョン
(ジョン・C・ライリー)に手を代え品を代えての意地悪を仕掛けるのだ。
結局、当たり前ながら、ジョンは、このマザコン青年の存在にギブアップし、
モリーとの交際を諦めるのだが、悲嘆に暮れるママを見ていると、やっぱり
自分が悪かったのかなあ、といい人作戦に転換し、めでたく二人はよりを戻すのだ。
そんな簡単なお話だが、設定が面白いし、カメラワークがドキュメンタリーの
リハーサル映像みたいなタッチで色添えをしている部分はいいな、と思わせる
(スコット兄弟の差し金かな)、とにかく深みに欠けた映画(そういうタイプの
映画ではない、といわれればそれまでだけど、それにしては配役が勿体無い)

やはり、今はダイエットしてすっきりしちゃったジョナ・ヒルの怪演が見ものの
作品といえるだろう。
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<ストーリー>
「リドリー&トニー・スコット製作総指揮で、理想の女性と出会ったバツイチの
中年男が彼女の憎々しいマザコン息子による執拗な嫌がらせに悪戦苦闘するさまを
描いたコメディ・ドラマ。
 離婚して以来、冴えない日々を過ごしていたジョンは元妻の再婚パーティーで
魅力的な女性モリーと出会い、意気投合。やがて、彼女もバツイチで、
21歳の息子サイラスと2人で暮らしていることを知る。
さらに、彼は極度のマザコンで、愛する母を取られまいと嫌がらせを仕掛けて
くるのだった。こうしてサイラスとモリー争奪戦を繰り広げるジョン。
しかし、狡猾なサイラスに翻弄され、ついにはモリーと破局の危機を迎えてしまう…。
(allcinema)

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by jazzyoba0083 | 2012-05-16 22:40 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)