ミッドナイト・イン・パリ Midnight in Paris

●「ミッドナイト・イン・パリ Midnight in Paris」
2011 アメリカ Mediapro,Gravier Productions,TV3,.94min.
監督・脚本:ウディ・アレン
出演:キャシー・ベイツ、エイドリアン・ブロディ、カーラ・ブルーニ、マリオン・コティヤール
    レイチェル・マカダムズ、マイケル・シーン、オーウェン・ウィルソン他
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<2011年度アカデミー賞脚本賞受賞作品>

<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
「あなたの黄金時代(ゴールデンエイジ)は何時ですか?」と尋ねられているようだった。

監督生活47年、監督作42本目にして、自己最高の興行成績を樹立した・・・とパンフには
書いてあるが、好悪が分かれるウディの作品にしては、ストレートに面白かった、一般受け
した、ということだろう。しかし、ウディのアイロニーが効いた、物事を斜めから見るような
タッチは健在である。

ウディといえば、ニューヨークにジャズという塩梅だが、ここは完璧にパリの世界。
パリが舞台でなければならなかった理由は、見ていると解る。タイムスリップという今更の
手法を使ってはいるが、その後ろには、パリという舞台装置を使ったラブストーリーと
人生の覚醒物語が仕掛けられている。さすがウディだ、とうならざるを得ない。

冒頭からしばらくはファンタジー的な要素が強いが、三分の二あたりから、見ている人にも
自分の「黄金時代(ゴールデンエイジ)」とは何時なんだろう、と問われるんじゃないだろうか。
つまり、ギルがタイムスリップした1920年代で、恋をしたアドリアナは1890年代のベル・
エポックに憧れている。ギルは思う、過去の人はその時点での黄金時代を夢見ていると、
そうすると、ミケランジェロだって、ダ・ヴィンチだって、みんなそうだったのだと。ならば
今こそが黄金時代なのではないか?ということにギルは気がつくのだ。

オスカー主演賞クラスの俳優が続々と出てくる中で、オーウェン・ウィルソンとレイチェル・
マカダムズは健闘、特に主人公ギルを演じたオーウェンは演出もあっただろうが、喋り方
身振り手振りが、ウディ本人が演じる様子とよく似ている。どもりながら、手がくるくる回る
あれね。
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続々と出てくるゴールデンエイジ、ベルエポックの芸術家たち。笑っちゃうけど、フィッツ
ジェラルドの、あの問題の妻ゼルダはちょと雰囲気が違うな、と感じた。ジャズ好きの
私としてはコール・ポーターの出現は嬉しかった。これはジャズ好きなウディならではの
ことだろう。
(ルイ14世?16世?が出てきたのには爆笑したな)

シネコンの後ろの席に、面白いところか??というところで吹き出したり大笑いする人が
2-3人居て、集中できなかったのが残念だった。もしかしたら英語がわかっていた人たちで、
ちゃんとツボを理解して笑っていたのかも、知れない。(;^ω^)

1時間34分の短い映画だが、ラストのホノボノ感も含め、とても良く出来た映画だった。
あなたも、この映画でパリの魔法に掛けられてみるといい。
もう一度観たい作品だ。
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「本国アメリカではウディ・アレン監督作としては最大ヒットとなったチャーミングな
ファンタジー・コメディ。
作家志望のアメリカ人男性が、ひょんなことからヘミングウェイやフィッツジェラルド、
ピカソといった伝説の作家や芸術家たちが集う憧れの1920年代パリに迷い込み、
幻想的で魅惑的な時間を過ごすさまを、ノスタルジックかつロマンティックに綴る。
主演は「マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと」のオーウェン・ウィルソン。
共演にレイチェル・マクアダムス、マリオン・コティヤール、キャシー・ベイツ。
また、フランス大統領夫人カーラ・ブルーニの出演も話題に。
アカデミー賞では作品賞を含む4部門にノミネートされ、みごとオリジナル脚本賞を受賞。

 ハリウッドでの成功を手にした売れっ子脚本家のギル。しかし、脚本の仕事はお金には
なるが満足感は得られず、早く本格的な小説家に転身したいと処女小説の執筆に悪戦
苦闘中。
そんな彼は、婚約者イネズの父親の出張旅行に便乗して憧れの地パリを訪れ、胸躍らせる。
ところが、スノッブで何かと鼻につくイネズの男友達ポールの出現に興をそがれ、ひとり
真夜中のパリを彷徨うことに。するとそこに一台のクラシック・プジョーが現われ、
誘われるままに乗り込むギル。そして辿り着いたのは、パーティで盛り上がる古めかしい
社交クラブ。彼はそこでフィッツジェラルド夫妻やジャン・コクトー、ヘミングウェイといった
今は亡き偉人たちを紹介され、自分が1920年代のパリに迷い込んでしまったことを知る
のだった。やがてはピカソの愛人アドリアナと出逢い、惹かれ合っていくギルだが…。」
<allcinema>
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主人公ギルは、タイムスリップで現代と黄金時代を行ったり来たりしながら、素晴らしい
芸術家たちと触れ合い、感化されていくのだが、やがて、自分の居場所はここではなく
現代であることに覚醒していく。そこにはアドリアナとの切ない、しかし割り切れた別れも
あった。そして、エンディングではパリに住むことに決めたには決めたが、今の生活の中で
作家としての大成を期するギルであった。雨に中を現代の雑貨屋のねえちゃんと歩いて
いくのがラストシーンである。
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by jazzyoba0083 | 2012-06-03 13:20 | 洋画=ま行 | Comments(0)