ラースと、その彼女 Lars and the Real Girl

●「ラースと、その彼女 Lars and the Real Girl」
2007 アメリカ Metro-Goldwyn-Mayer (MGM),Sidney Kimmel Entertainment,.106min.
監督:クレイグ・ギレスピー
出演:ライアン・ゴズリング、エミリー・モーティマー、ポール・シュナイダー、ケリ・ガーナー
    パトリシア・クラークソン他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
不思議な魅力を持った映画だった。ファンタジーと言えなくもない。というか、大のオトナが
等身大人形に恋してしまった状況を、周囲が暖かく見守る様子は、普通ではないでしょう。

普通は引きまくり、敬遠しておくか、病院送りとなるはず。そうはならず、むしろ、人形に
人間性を見出していく様子に、観客は知らず知らずに心温まる思いになっている。
悪い人が一人も出てこない。みんないい人。その辺はファンタジーと見るべきだろうが、
見終わったあと、バカにできない位に「心が温まっている」自分にびっくりした。

人によって様々な解釈ができるだろうが、人の心の優しさに感動する人、ヘテロ(異質)な
モノを一方的に排除せずに受け入れる「寛容」の世界の住み心地の良さを感じる人も
いるだろう。主人公ラースにガールフレンドがいないと知った、教会仲間のおばさん、
「ゲイなの? ゲイは平気よ、うちのマゴはゲイだから偏見はないの」などと言わせている。

キャスティングは主演のライアン・ゴズリングを含め、人形を愛する男を愛する女性を演じた
ケリ・ガーナー、兄嫁エミリー・モーティマー、心優しい女医、パトリシア・クラークソン、皆
はまっていたと思う。

舞台はカナダだろうか、素朴な街並みもまた映画にほのぼのとした味わいを加味している。

<プロダクションノート&ストーリー>
『きみに読む物語』『16歳の合衆国』の若き演技派ライアン・ゴズリングが主演を務めた
本作は、内気な青年とその周りの人々を温かく描くハートフルドラマ。
アカデミー脚本賞にノミネートされた。監督はこれが2作目となるCM作家出身の
クレイグ・ギレスビー。“リアルドール”に恋をするという型破り(ある意味スキャンダラス?)な
設定のため、製作まで4年の年月を要したという。カナダ・トロントの美しい雪景色の中、
現代社会で希薄になった人間関係がひとりの純朴な青年によって再生していくさまを、
温かい視線で描いている。ライアン・ゴズリングの卓越した演技力に注目したい一作だ。

 アメリカ中西部の小さな田舎町。ラース・リンドストロム(ライアン・ゴズリング)は、
人々から“ミスター・サンシャイン”と呼ばれる心優しい青年。
彼は兄のガス(ポール・シュナイダー)と義姉カリン(エミリー・モーティマー)の家の敷地に
一人で暮らしていた。幼い頃のトラウマから、人とのかかわりを避けるようになった彼の
社交といえば、週一回の教会への参列と会社での同僚とのおしゃべりぐらい。

そんなある日、ラースが“彼女を家に招待した”と兄夫婦のもとを訪れる。内気な弟に
恋人ができた、と喜んだのも束の間、現れたのはインターネットで購入した等身大人形。
しかし、ラースはその人形を“ビアンカ”と呼び、“彼女”の生い立ちや性格を楽しそうに説明する。
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弟が完全に正気を失ったと唖然とするガス。カリンはどうしたものかと、医師のダグマー・
バーマン(パトリシア・クラークソン)に相談を持ちかける。
だが、ダグマーは“周りの人間がラースの世界を受け入れてあげることが、問題の解決に
なるかもしれない”と助言。ガスとカリンはラースのために、街の人々にビアンカを受け入れ
るよう理解を求める。
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戸惑いを見せながらもビアンカの存在を認めていく住人たち。そして、ビアンカがボランティア
など町の行事に参加するようになるにつれ、いつしか人々の間に失われていた町民同士の
交流が蘇ってくる。それは、ラースの行動にも影響を与えた。ビアンカが町に溶け込んでいくに
つれ、苛立ちを見せるようになってきたのだ。次第にギクシャクしていく二人の関係。
だが、その本当の原因は、ラースが仕事仲間のマーゴ(ケリ・ガーナー)に対して愛情を抱き
始めたことにあった。そして、ラース自身がそのことに気付いたとき、ビアンカが病に
倒れてしまう……。 」(goo映画)
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本物の女性に愛情を感じるようになって、自分でビアンカを葬ろうと決めたラース。
教会でのビアンカの葬儀には町の多数の人が集まり、本物の葬儀が執り行われた。
びっくりの白眉は、ビアンカを救急車で病院に運び込むところ。これで、この映画は大人の
ファンタジーなんだろうな、と理解した次第。

この映画の詳細はこちらまで。
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by jazzyoba0083 | 2012-08-02 23:05 | 洋画=ら~わ行 | Trackback | Comments(0)