P.S.アイラブユー  P.S. I Love You

●「P.S.アイラブユー  P.S. I Love You」
2007 アメリカ Alcon Entertainment,Grosvenor Park Productions,
Wendy Finerman Productions,.126min.
監督:リチャード・ラグラヴェネーズ
出演:ヒラリー・スワンク、ジェラルド・バトラー、キャシー・ベイツ、リサ・クロドー
ハリー・コニック Jr. 他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
久々に観た、純愛・悲恋・再生物語。亡くなったダンナから手紙が来る、という
仕掛けとアイルランドの景色が良かった。ジャズ・シンガー、ハリー・コニックJr.が
(役者としての歴史も長いのだが)出ているが、歳月の流れを感じるなあ。
冒頭大ゲンカする夫婦だが、実際お互いを深く愛している。
次のシーンではすでに夫はおらず、なんで居なくなったのかは明かされない。
映画が進行するに従って、亡くなったんだな、とわかる。で、どうして亡くなった
のかはまた映画が進行するに従い分かってくるという仕組み。
最初、えっ??と思ったが、愛する人がカットアウト的にいなくなる、ということは
そういうことなんだ、と理解できると、なるほどね、と納得がいった。

最愛の夫が急にいなくなり、それを受け入れることが出来ない妻に、やがて妻を
残して死ぬだろうと分かっていた夫は、10通の手紙を残す。それは、ある仕掛けで
日を改めながら送られてくるのだが、その通りに行動し、夫の死を受け入れ
自分の人生を歩き始める、という構図だ。

死を前にしてあれだけ落ち着いた手紙を書ける夫が出来過ぎなくらい凄い。
その仕掛けを請け負う妻の母親も、素晴らしいし、彼女を愛する周囲の友人たちも。
自らを再生させていく妻の努力、死してなお妻をサポートしようとする夫の愛情。
妻を支えようとする周囲の人々の勇気と暖かさも、見ていて気持ちがいい。
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二人が出会ったアイルランドに、手紙に従い出かけるのだが、そこで出会うかつて
夫のバンドにいた友人ウィリアムは、夫の死で、男性を愛することに臆病になって
いた妻の心を開いてくれる。それを同行して支える妻の友人たち。
しかし、彼女はアメリカに帰っていくのだが。
アートを勉強する妻がなぜ「ギリシア経由でアイルランドを訪れたか」については
語られないが、道に迷った妻と夫が出会い、二人とも一目ぼれしてしまうのだ。
「道に迷った妻を助ける」というのはその後の彼らの人生を暗示している。

かつて夫がパンツ一丁とサスペンダーで妻の前で踊った時、サスペンダーを外した
時に外れて飛んだ金具を、箪笥の下に見つける。それは彼女の靴の飾りになるような
塩梅で見つかるのだ。妻はそれにインスパイアされ、靴のデザインを習得する。
そして、結婚する彼女の親友の靴をデザインさせて貰う。これが彼女の自立への
動きに大きな働きをもたらす。
エンディングで、おそらくシューデザイナーとして成功したであろう、妻のデザイン
した靴がいろいろと写されるのだ。これも手紙ではないが、亡き夫が妻を導いて
くれた道を、妻が自分のものとした努力の成果であった。

ちょっと長めではあるが、絶望の淵から周囲の人々の暖かい愛と、最愛の夫の愛に
支えられて、アーティストとしての才能も開花させていく過程と結末は、カタルシス
たっぷりで心温まるモノであった。ある種のファンタジーと言えなくもない。

<プロダクションノート&ストーリー>
「元アイルランド首相を父に持つ女性作家セシリア・アハーンが、弱冠21歳で
書き上げたデビュー作を映画化。すでに全世界40カ国以上でベストセラーとなって
いるという。
主演は2度のオスカーに輝くヒラリー・スワンクと、女性に圧倒的な人気を誇る
ジェラルド・バトラーの二人。
愛する者を突然失った悲しみと、それを乗り越え新たなスタートを切るまでの
心の葛藤、そして、周囲の者たちはどう接したらいいのか―ニューヨークの
街並みとアイルランドの広大な風景が登場人物を包み込む。
物語の後半、ジェリーの“指示”に従いホリーたちが旅するアイルランドの山野は、
筆舌に尽しがたい美しさだ。

ニューヨークに住むホリー(ヒラリー・スワンク)とジェリー(ジェラルド・
バトラー)は、時に喧嘩をしつつも幸せな日々を送る夫婦だった。だが、二人を
突然の悲劇が襲う。ジェリーが脳腫瘍に冒され、亡くなってしまったのだ。
陽気で情熱的、歌好きなアイリッシュの夫を失ったホリーは失意のどん底に突き落とされ、
家に引きこもってしまう。

ホリーの30歳の誕生日。心配して訪れた母親パトリシア(キャシー・ベイツ)が
目にしたのは、荒んだ生活を送るホリーの姿だった。そこへ突然、贈り物が
届けられる。その箱に入っていたのは、ジェリーが残したメッセージ入りの
テープレコーダーとバースデーケーキだった。
思わぬ贈り物に喜びと驚きを隠せないホリー。彼女は、“友達と誕生日を祝って
くるように”というジェリーからのメッセージに従って夜の街へ繰り出すのだった。
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翌日、二日酔いのホリーのもとへジェリーからの手紙が届く。それは、前夜の
メッセージにあった“これからいろんな方法で僕から手紙が届く”という約束
どおりだった。以後、様々な方法でジェリーから消印のない手紙が次々と届く。
その手紙の最後は、必ず“P.S.アイラヴユー”という言葉で締められていた。

元気を取り戻したホリーは手紙に従って、二人が初めて出会ったジェリーの
故郷アイルランドを訪れる。親友とともに釣りを楽しみ、バーを訪れるホリー。
だが、そこで知り合ったウィリアム(ジェフリー・ディーン・モーガン)が
“ゴールウェイ・ガール”を歌い出したとたん、店を飛び出してしまう。
それは、ジェリーと出会ったときの思い出の曲だったのだ。
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現実に引き戻され、突然の孤独感に襲われたホリーは、どうしようもない寂しさを
パトリシアにぶつける。
そして、ついに届いた最後の手紙。
だが、そこからが彼女の本当の人生の幕開けだった……。 」(goo映画)
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結婚に反対だった母を伴いアイルランドを訪れる妻。そこで再び出会う、
昔のバンドメンバーとその父親。二人の新しい旅路を、アイルランドの
美しい景色が祝福しているようであった。
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by jazzyoba0083 | 2012-08-06 23:35 | 洋画=は行 | Comments(0)