アバウト・ア・ボーイ About A Boy

●「アバウト・ア・ボーイ About A Boy」
2002 アメリカ Universal Pictures,Studio Canal,Working Title Films,.100min.
監督:クリス・ワイツ
出演:ヒュー・グラント、レイチェル・ワイズ、ニコラス・ホルト、トニ・コレット他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
2度目の鑑賞。ストーリーの殆どを忘れていた。★は7,5。

ラスト近く、マーカス少年の舞台に、止めにいったつもりのウィルが、ギターで伴奏を始める
ところあたりで、にやり、としてしまった人はこの映画を理解した人なのでしょう。
心温まるいい映画、でした。味付けが最近見た何かと似ているかな、と思ったら
原作者が「ハイ・フィデリティ」(ジョン・キューザック主演)と同じでした。どこか、シニカルな
ブラックなヒューモアの雰囲気が舞台となっているロンドンにフィットしてるな、と感じました。

父親が生涯でたった一発当てたクリスマスソングの印税のおかげで、38歳の今日まで
仕事つかず、自分のことだけ考えてお気楽に暮らしていたウィル(ヒュー)の元に現れた
大人びて、人生に長けたようなセリフを吐く少年マーカス(ホルト)。
ウィルがマーカスと接するようになって、人生が空っぽであることを悟り、人はひとりで
生きていけないし、生きていかない方が断然面白い、と理解していく様子を描く。
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とにかく、マーカス役のホルトが光っている。イヤな子供になる一歩手前で、様々な
人にモノを考えさせる少年がよく合っていた。彼の笑顔のストップモーションも頷ける
内容だった。イギリスの伊達男、ヒュー・グラントはこういう役をやらせるとハマる。

個人的には、マーカスのガールフレンドになるロッカーの女の子がいいスパイスに
なっていたのじゃないかな。いいやつなんだよね。

<プロダクションノート&ストーリー>
「ちょっと気取ったお人好しで、プライドはあるけど臆病で、見栄っ張りだけど心は優しい、
そんなイギリス人男子を演じさせたらこの人以外にはいない、というヒュー・グラント。
他人との関りに責任を持たないイギリス的(?)ヤサ男・ウィルを、それはもうばっちり
演じている。30代女性の愛すべきパラノイアを描いた『ブリジット・ジョーンズの日記』の
製作チームが、今度はオトコどもの心理をぐいぐい引き出して楽しませてくれる。

精神未成熟な独身男性が、悩み多き少年と出会うことで人生の意味を発見していく
ハートフルなドラマ。監督・脚本は「アメリカン・パイ」のポール&クリス・ウェイツ兄弟。
共同脚本は「マップ・オブ・ザ・ワールド」のピーター・ヘッジス。原作・製作総指揮は
「ハイ・フィデリティ」の原作者として知られるニック・ホーンビィ。

ノース・ロンドンに住む38歳のウィル・フリーマン(ヒュー・グラント)は、亡き父がヒット
させたクリスマス・ソングの印税のおかげで仕事をせずに暮らしている。
そんな彼は頑なに独身主義を貫いていたが、シングル・マザーをナンパしようとして
知り合った、学校でいじめられている12歳の少年マーカス(ニコラス・ホルト)に頼られる
ようになる。
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やがてマーカスと同じ学校の12歳の息子を持つシングル・マザー、レイチェル
(レイチェル・ワイズ)に恋してしまったウィルは、彼女の勘違いに合わせ、マーカスを
息子として扱うことに。しかし真相を告白し、レイチェルにフラれてしまう。
マーカスとの関係も悪くなるが、そんな時、マーカスは精神不安定な母親のフィオナ
(トニ・コレット)を元気づけようと、学校のコンサートで場違いな歌をうたおうとする。
彼が舞台でブーイングを浴びているところに、ウィルがギターを弾きながら現われた。
観客の反応は好意的なものに変わる。これをきっかけに他者へ心を開いたウィルは、
マーカスたち大勢の人間と一緒に、同じ家の中で楽しげな雰囲気を作り出しているの
だった。 」(goo映画)
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みんなが憧れる「夢の印税生活」をしているウィルの人生は実は気楽なようでいて「空」で
ある。片や貧乏で片親だけど心豊かに暮らそうとしている(本人の気質もあるだろうけど)
マーカス。お互いに欠けているところを埋めあった形だが、金持ち必ずしも幸せ、にあらず
だなあ、とも思わせる一本でもありました。

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2012-08-20 23:10 | 洋画=あ行 | Trackback | Comments(0)