どん底

●「どん底」
1957 日本 東宝 137分
監督:黒澤明  脚本:黒澤明、小国英雄 原作:マキシム・ゴーリキー
出演:二代目中村鴈二郎、山田五十鈴、香川京子、上田吉二郎、三船敏郎、東野英治郎
   清川虹子、三好栄子、根岸明美、三井弘次、藤原釜足、千秋実、左卜全ほか。
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<評価:不能>
<感想>
セリフの85%が聞き取れず、従って内容も良くわからずじまい。好きならば
もう一度見る、ということになろうが、黒澤作品の中では私としては再見する
必要はない、と感じた。ロシアの文豪の戯曲をベースにした作品で、重厚さの
中にユーモアや笑いも配して、このタイプの作品が好きな人には納得の
映画なんだろう。苦悩する人を描く群像劇、私には少々重すぎる。
音声が聞こえづらいのはこの時代の黒澤映画の傾向のようであるが、滑舌の
問題、録音の問題、古い文章や単語の問題などがあろう。
「七人の侍」なども聞き取りづらい作品であったが、何となくストーリーは
分かる。だが本作の場合、セリフ劇なのでついていけなかったというわけ。
本作の後で、平成中村座の歌舞伎「髪結新三」を鑑賞したが、古い言葉回しの
セリフの部分ではやはり聞き取り辛かった。
「羅生門」の時もそうだが、怒鳴り合ったり号泣しながらのセリフは特に
聞きづらい。

終盤30分位のところからは展開に動きが見られて、またどんでん返しもあったり
で面白そう、とは思ったけどロシア文学を読むがごとくの重暗い話は、ちょっと、
というのが正直なところ。

黒澤好きにはお勧めです。
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<ストーリー>
「四方を囲まれ陽の当たらぬ江戸の場末の棟割長屋。汚れ、荒れ果てたこの
アバラ屋には、もはや人間であることを諦めた連中が住んでいる。
年中叱言を云っている鋳掛屋。寝たきりのその女房。生娘のような夢想に
ふける八文夜鷹。中年の色気を発散させる飴売り女。人生を諦観しきった遊び人。
アル中の役者くずれ。御家人の成れの果て“殿様”。そして向う気の強い泥棒捨吉。

だが、外見の惨めさに反して、長屋には自惰落な楽天的な空気がただよっていた。
或日この長屋にお遍路の嘉平老人が舞い込んできた。この世の荒波にさんざん
もまれてきた老人は長屋の連中にいろいろと説いて廻った。病人のあさには来世の
安らぎを、役者にはアル中を癒してくれる寺を、そうした嘉平の言動に長屋の
雰囲気は変ってきていた。

泥棒の捨吉は大家の女房お杉と既に出来ていたが、その妹のかよにぞっこん
惚れていた。お杉は恐ろしい心の女で、主人である因業大家の六兵衛にもまして
誰からも嫌われていた。
嘉平老人は、捨吉にかよと一緒にここを逃げることを勧める。しかし、かよは
決心がつかなかった。捨吉の心変りを知ったお杉はことごとにかよを虐待した。
口惜しがる捨吉に、お杉は、もし亭主を殺して私をこのどん底から救い出して
くれるならかよと一緒にしてやろうと持ちかけた。

或時六兵衛夫婦が、またまたかよを虐めていると聞いて、駈けつけた捨吉は、
やにわに六兵衛を突き飛ばす。とそれだけで六兵衛は死んでしまった。
お杉は人殺しと罵った。「亭主を殺せと唆かしやがって」と怒る捨吉の言葉に、
かよは「二人で企らんで邪魔な亭主と私を殺そうとしたのだ」と叫ぶ。
お杉と捨吉は番所に曳かれて行った。嘉平はどさくさにまぎれて姿をくらまして
しまい、長屋はまた酒とバクチに明け暮れる毎日にもどった。
みぞれ降る一夜、長屋の連中が酒に酔って馬鹿囃子の最中、殿様が駈け入んできて、
役者が首を縊ったと報せた。「折角の踊りをぶちこわしやがって」と遊人の
喜三郎は不興げに云った。」(goo映画)

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by jazzyoba0083 | 2012-10-19 23:30 | 洋画=た行 | Trackback | Comments(0)