赤ひげ

●「赤ひげ」
1965 日本 東宝 185分
監督:黒澤明  原作:山本周五郎「赤ひげ診療譚」
出演:三船敏郎、加山雄三、山崎務、香川京子、団玲子、桑野みゆき、志村喬、二木てるみ
頭師佳孝、土屋嘉男、東野英治郎、笠智衆、田中絹代、根岸明美他
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<評価:★★★★★★★★★☆>
<感想>
これまで観た黒澤作品の中で一番長かった。インターミッション付の映画は久し振りだ。
長かったけど面白かった。迫力ありました。配役も綺羅星のごとく。
全体をいくつかのエピソードに分けて、赤ひげ(三船)が率いる小石川養生所の日々を
加山雄三目線で語っていく。
狂女~車大工佐八と女房おなか~蒔絵師六助と娘おくに~女郎屋の下働き、おとよと
4人の女中そして、長次。その間に、六助の臨終に関すること、メタボなお殿様、加山の
身の回りのこと、婚礼などのエピソードが挿入されていく。

各エピソードの中では車大工佐八(山崎務)と女房おなかのくだりと、女郎屋下働き
おとよと幼い長次の一家心中に至るくだりが良かった。役者たちは主役の三船を
筆頭に安定感のある配役ばかりで、安心してみていられた。特にやはり三船は
はまり役ともいうべき演技で、俗っぽさを持ちつつ清濁併せ飲む正義感あふれた
キャラクターを好演、初めて黒澤作品に抜擢された若大将加山雄三も、相変わらずの
滑舌の悪さではあるが、三船に反発しつつ、やがて三船の規格外れの人間性に
触れていくにつれ、医師としての意義に目覚めていく青年の成長を懸命に演じていた。
また、子役二木てるみと頭師佳孝(のちに「どですかでん」)の二人の天才的な演技に
は唸らせられた。

黒澤映画のダイナミズムともいうべき、巨大なオープンセット、カメラアングル
(フレーミング)、ドリーイン・ドリーバック、シルエットの効果的な使い方などなど
映像表現も満喫できる。
それにしても、黒澤作品というのは、画面の何かが常に動いているというイメージ
だなあと思う。人が動くのはもちろんだが、雨、雪、風、ほこり、光という物理的なもの、
カメラがトラックする、ドリーする、ズームする(これはあまりないか)、という風に
常に何かが動いているのだ。典型的なのは走る人や馬を追いかけてパーンする、
というものだろう。

wikipediaによれば本作は『黒澤映画における最後の「白黒映画作品」
「三船出演作品」「泥臭いヒューマニズム作品」』だという。
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この映画のストーリーやエピソードはこちらのwikipediaを参照ください。
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by jazzyoba0083 | 2013-01-19 00:35 | 邦画・旧作 | Trackback | Comments(0)