50/50 フィフティ・フィフティ

●「50/50 フィフティ・フィフティ」
2011 アメリカ Summit Entertainment,Mandate Pictures.100min.
監督:ジョナサン・レヴィン
出演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット、セス・ローゲン、アナ・ケンドリック、ブライス・ダラス・ハワード他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
個人的に難病モノはあまり好みではないのだが、全体に面白く観た。ただし、
ラストが明るいのはいいのだけれど、単純すぎた感じがした。
主演のジョセフ・ゴードン=レヴィットが良かった。彼の醸し出す明るく前向きな
キャラクターが救いとなっている。また、彼を担当する新人カウンセラーの
アナ・ケンドリック、いつも冗談ばかり言っているようで実は親友のことを考えて
いるルームメイトのセス・ローゲンも(キャラ設定が陳腐ではあったが)良かった。

自分にとって一番大切な人はだれか、死に至る確率の高い病気を得たときに
その答えが分かるという骨子。家族、親友、患者仲間、そして恋人。どうしても
自分の殻に閉じこもりがちになる主人公に、周囲は暖かくエールを送る。
ギクシャクしていた両親とも、やがて雪解けが訪れ、それこそ自分のことしか
考えてない恋人と分かれ、やがてカウンセラーとの間に恋が芽生える・・・。

美しい恋人だが、整理整頓が苦手だったりして、また彼のことを心から心配して
くれている親友も、デリカシーに欠ける部分もあったり。母親だって。
もちろん潔癖症に近い綺麗好きの主人公自身も、決してパーフェクトな人間なんか
じゃないのだ。主人公は物語が進むにつれて、周りが以下に自分のことを
考えていてくれるのかを理解し、心を開いていくのだ。そのさまが明るく気持ちよく
描かれている。少々達観しすぎな感じはしたが。若い人はもっと感情の起伏が
激しいんじゃないかなあ、なんて思いながら見ていたけれど。

それにしてもアメリカの医者は、あんなにぶっきらぼうにがん宣告をするのかなあ。
ちょっとびっくりした。手術をしたアジア系の女医さんは良かったけど。
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<ストーリー>
「映画はフィクションだが、物語のベースとなっているのは、脚本家のウィル・
レイサーがガンを宣告され、それを克服した実際の体験。レイサーが2年かけて
仕上げた脚本を、かつての仕事仲間たちが製作に回り、映画化したのが本作だ。
“若者の難病モノ”を悲しくも美しく描こうとするありがちな作品とは違い、本作では
ガンを受け止めて生きていく青年の姿を、ユーモアを交えながら描いていく。
どちらかといえば地味な主人公アダムは、小柄(に見える)風貌もあり、日本にも
いそうなタイプで親近感が沸く。アダムを演じるのは、『(500)日のサマー』
『インセプション』『メタルヘッド』などで注目を浴びた、実力派若手俳優ジョセフ・
ゴードン=レヴィット。

 シアトルの公営ラジオ局で働く27歳のアダム(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)は、
絵に描いたような律儀な性格だが、ガールフレンドで画家のレイチェル(ブライス・
ダラス・ハワード)は、アーティストのせいかマイペース。同僚で親友のカイル
(セス・ローゲン)も女好きでお気楽なタイプだ。

ある日、アダムは腰の痛みが治まらないので検査を受けると、「悪性神経鞘腫
 神経線維肉腫」、つまり「ガン」と診断される。酒もタバコもやらないアダムだが、
このガンは5年後の生存率が50%、転移後の生存率は10%という過酷な病気
だった。落ち込んでいてもしかたがないと腹をくくったアダムは、医師の指示に
従って抗ガン剤治療を受け、さらにセラピストのキャサリン(アナ・ケンドリック)の
診察を受けることに。まだ24歳でセラピーの経験が少ない彼女に不安を抱きつつ
アダムは前向きに病気と闘おうとするが、抗ガン剤治療は思った以上に過酷だった。

そんな中、スキンヘッドにしたアダムはアラン(フィリップ・ベイカー・ホール)やミッチと
いう患者仲間に励まされて病を乗り越えていく。一方、カイルはアダムと一緒に行った
本屋で美人店員に声をかけ、まんまとデートの約束をとりつけたところ、そのデート先の
ギャラリーでレイチェルが他の男とキスする現場を目撃してしまう。
これをきっかけにレイチェルは看病疲れを告白、ついにアダムも彼女との別れを決意
する。そんな折、病院にバスで通うアダムをキャサリンが送ってくれ、彼女と話していると
アダムはリラックスしている自分に気づく。
しかし、患者仲間のティムが息を引きとり、さすがにアダムも自分の余命をリアルに
意識し始めた。さらに彼は医師から、抗ガン剤が効いていない現実を知らされる。
大きくなった腫瘍は摘出手術を行わないと、転移の危険があるという。「自分が生きる
確率は50/50(フィフティ・フィフティ)。半分の確率に賭けるのもいいじゃないか」と
決意を固めたアダムは、愛する両親とカイル、そしてキャサリンに見送られ、手術台に
上るのだった……。 」(goo映画)

ネタバレですが、結局難しい手術は成功し、アダムは再び親友をダジャレを飛ばしあう
日々を迎えることができた。そこには寄り添う新しい恋人、キャサリンの姿が・・。

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2013-01-20 23:10 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)