ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日 Life of Pi

●「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日 Life of Pi」
2012 アメリカ Fox 2000 Pictures.127min.
監督:アン・リー   原作:ヤン・マーテル「パイの漂流」
出演:スラージ・ジャルマ、イルファ・カーン、アディル・フセイン、タブー、レイフ・スポールほか。
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
ベンガルトラ、凄い! 本物そのものだ。夜空、海の底、嵐、3Dで繰り広げられる
スペキュタキュラーは、息を呑む迫力。現代の技術がなければ映画化は不可能だった
だろう。それほど本作のVFXは素晴らしい。圧巻である。オスカー、視覚効果受賞は
まず間違いなかろう。ラストに字幕で制作に60万時間がかかっていると出てきだが、
さもありなんと感じた。少年とトラは一度もリアルに共演していないわけだが、それは
本作の出来とは関係のないエピソード。凶暴と思われていたベンガルトラと227日間
暮らすことにより、次第に芽生える心の絆。それはトラにしても、なのだ。時間とともに
トラが人間に、そしてやがて神に思えてきたのだった。星空に向かうトラの横顔に
人間性を見たのは私だけではないだろう。
しかし、この少年のようにタフに生き抜くことは、なかなか難しい。

映像ばかりに目が行くが、アン・リーの手により、目を見張る映像は、見事に
目を見張る物語に昇華されている。ベンガルトラと少年の漂流記。見終わった私には
トラは神様、と映ったのだった。
救命ボートに乗り合わせた、シマウマ、オランウータン、ハイエナ、そしてベンガルトラは
それぞれ、私たちの何かに、誰かに当てはまっているようだ。ミーアキャットたくさんの
マングローブの浮島でさえも。

トラの最後を心配したが、杞憂に終わったのはホッとしたが、漂流のスタートまでの
経過説明がやや長いのではないか、と感じた。となりの親子連れ、少年の方が、
「トラはまだ?」とお父さんに尋ねていたっけ。少年のヒンドゥー、キリスト、イスラム
それぞれへの傾倒の歴史は、物語の展開上必要であることは理解できるが、
それにしてもちょっと長い。それとラストの自分の出来事をたとえばなしでする独白も
よく分からなかった。
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<ストーリー>
「「ブロークバック・マウンテン」「ラスト、コーション」の名匠アン・リー監督が、
ブッカー賞に輝いたヤン・マーテルの世界的ベストセラー小説を3Dで実写映画化した
衝撃と感動のサバイバル・アドベンチャー・ドラマ。
大海原で嵐に巻き込まれ遭難し、小さな救命ボートに獰猛なトラと乗り合わせることに
なった一人の少年が、その後いかにして生き延びることが出来たのか、その想像を
絶する漂流生活の行方を、美しくも幻想的な3D映像で描き出していく。
主演は新人スラージ・シャルマ、共演にイルファン・カーン、レイフ・スポール、
ジェラール・ドパルデュー。
 
 小説のネタを探していたカナダ人作家は、パイ・パテルというインド人男性を訪ね、
彼の語る驚愕の冒険譚を聞くことになる――。
インドのボンディシェリで動物園を営む一家に育ったパイ少年。やがて彼が16歳と
なったとき、一家はカナダに移住することになり、パイは両親や動物たちと一緒に日本の
貨物船に乗り込むことに。しかし、途中で嵐に遭遇し、船は沈没。運良く救命ボートに
乗り移ることができたパイだったが、彼と同じように辛くも逃げ延びたシマウマや
ハイエナ、オランウータン、そしてリチャード・パーカーと名付けられたベンガルトラと
同乗するハメに。こうして少年パイの過酷な漂流生活がスタートするのだが…。」
(allcinema)

それぞれの動物たちの運命、トラと少年だけになってからの食料事情、トビウオの
群れ、鯨の登場、そして嵐、さらにミーアキャットの不思議な浮島、そこからの脱出
メキシコへの漂着、などなど、波乱万丈は続くのだった。

是非、3Dでの鑑賞をお勧めします。

この映画の詳細はこちらまで。
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Tracked from センタのダイアリー at 2013-02-02 22:45
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Commented by 投資 at 2013-04-12 13:11 x
とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。
by jazzyoba0083 | 2013-02-02 12:25 | 洋画=ら~わ行 | Trackback(3) | Comments(1)