2013年 02月 28日
恋人たちのパレード Water for Elephants
2011 アメリカ Fox 2000 Pictures.121min.
監督:フランシシ・ローレンス 原作:サラ・グルーエン「サーカス象に水を」
出演:リース・ウィザースプーン、ロバート・パティソン、クリストフ・ヴァルツ、
ポール・シュナイダー、ハル・ホルブルックほか。
<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
この映画を観た大概の人が感じること、邦題がおかしい、リースは演技は
上手いけど美人じゃないなあ。まことその通りである。一方で今年の
オスカー、助演男優賞を獲得したクリストフ・ヴァルツ(サーカス団長)の
存在感は素晴らしかった。全体として良く纏まった作品だ。
原作が良くできていたと思うのだが、ストーリーは面白く飽きずに見ることは
出来た。構成も分かりやすいが、象が暴れて人を傷つけて、引き取られて・・
などと悲劇的な方向かな、と思ったら、ハッピーエンドだった。
象さんがお利口で、トレーナーは大変だっただろうなあ、と思った。しかし
象と主人公らの物言わぬ心の交流が本作のカナメにもなっていて
感動押しつけでもなく、事件も起きるが、それを乗り越えてハッピーな
大団円に結びついていく。
<ストーリー>
老人ホームから抜け出てきた老人が動物園の前で係りの保護され、昔話を
し始める・・という出だし。ポーランド移民だった彼は獣医を目指していたが
卒業試験の日に両親が交通事故で亡くなるという悲劇に直面する。
父親が自分を大学に進めるために多額の借金をしていたことが分かり、
自宅も差し押さえられ、大学も途中でやめて、列車に飛び乗った。
それがサーカス列車だったわけだ。専制君主の団長(ヴァルツ)とアクロバット
をする美人妻。主人公ジェイコブは、次第にその妻マーリーナ(ウィザースプーン)
に惹かれていく。
サーカス団は最近入りが悪く、起死回生と一頭の象を買い入れ、ジェイコブが
係りに指名される。最初はいうことを聞かなかったが、ある日この象が
ポーランド語を解すると分かり、それ以降、このローズと名付けられた象は
素晴らしい演技をする。これが呼び物となりサーカスには多くの人が駆けつけた。
この象がジェイコブとマーリーナの間のキューピッドにもなっていくのだ。
団長もジェイコブに感謝するが、妻との間を疑うようになり、やがて彼とケンカに
なり、ジェイコブは妻と後に会うことを約束して、団を抜け出る。
しかし、団長に追い出された別の男らの手により、動物の檻が開けられて、
サーカスは大騒動になる。ここに駆けつけたジェイコブは、団長が妻の首を
絞めようしているところを殴り、象も団長を踏みつけて殺してしまう。
誰も観ていなかったので罪に問われることもなく、二人は別のサーカス団に
象とともに移籍し、そこで再び活躍。二人は結婚し、子供も生まれ、幸せに
暮らしたのだった・・・。 簡単にいうとそんな話。なんといってもエキセントリックな
団長が良かった。
この映画の詳細はこちらまで。