サラの鍵 Elle S'appelait Sarah

●「サラの鍵 Elle S'appelait Sarah」
2010 フランス Hugo Productions.111min.
監督:ジル=パケ・ブランネール
出演:クリスティン・スコット・トーマス、メリュジーヌ・マヤンス、ニエル・アレストリュプ、エイダン・クィン他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
WOWOW「W座」で鑑賞。不思議な雰囲気を持つ映画だが、面白くかつ意義深い
作品だった。サラ、という一人のユダヤ人女性を描くことにより(詳しくではなくむしろ
周辺を描く)、戦争の悲惨さ、愚かさを静かに訴える秀作だと思う。
ただ、残念だったのは、現代と戦争時代の行き来があるため世代が3世代ほどに
渡ってしまい、その結果登場人物も多くなるので、誰がどうなのか頭の中でで整理
しないと何がどうなったのかよく分からなくなるのだ。

サスペンス仕立てにしたのもひきつける要素であり、一気に見切った。
サラが住んでいたアパートに住むことになったことから彼女の人生を
追うことになるジャーナリスト、ジュリアを演じたクリスティン・スコット・トーマスが
素晴らしい演技を見せいてたと思う。

「W座」司会の小山薫堂と安西水丸も言っていたように、フランスの歴史にあのような
(競技場にユダヤ系フランス人を押しこめさらに強制収容所に送る)というような汚点が
あったとは初めて知った。それを知らしめただけでも意味のある作品と言える。

サラとその一家は、ユダヤ狩りにあって、サラはとっさに弟を隠し部屋に隠した。
3人は競技場から強制収容所へと送られたが、サラは隠した弟が気になって
仕方がない。ついに収容所から仲間の少女と脱出。その時フランスの若い官憲が
助けてくれたのだった。

空腹に耐えかねてある農家を訪れるが仲間の少女は病気で死んでしまう。農家の
夫婦は二人を匿い、さらにサラから弟を助けなくちゃ、と言われ彼女を少年に変装
させパリへと向かった。アパートに駆け込むサラ。もっていた鍵を使って隠し壁を
開けると・・・。

すでにそこに住んでいた父、子がその物語を受け継いでいくのだが、サラは戦後
アメリカに渡り結婚、子供をなすが、不幸な死に方をする。ジュリアはアメリカに渡り
イタリアンレストランを経営する彼女の長男を探し当てる。しかし彼は全く母親の
真実を知らない。「僕の周囲にユダヤはいない」と。ジュリアは彼に真実を話す・・。

一方、ジュリアには夫がいるのだが長年の不妊治療の成果で妊娠が確認された。
しかし、夫は歳を取り過ぎたので子供はもういらない、という。いったん堕胎を
決心するジュリアだったが、すんでのところでやめる。この辺りにはサラの影が
ほの見える感じがした。命をそんなに簡単に消してもいいの?と言われている
ようで。 彼女は女の子を出産し、彼女にサラという名前を付けたのだった・・。
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(サラの息子に少女時代の母の写真を見せるジュリア)

<プロダクションノート&ストーリー>
『黄色い星の子供たち』でも描かれたヴェルディヴ事件を基に、あるユダヤ人
少女の悲劇を描いたベストセラー小説を映画化。人生の岐路に立つ女性記者が、
少女の運命を知ることで新たな希望を見出してゆく過程を感動的につづる。
過去と現在を行き来するストーリー展開に注目。
第23回東京国際映画祭で最優秀監督賞と観客賞をW受賞。

と娘とパリで暮らすアメリカ人女性記者ジュリア(クリスティン・スコット・トーマス)は、
45歳で待望の妊娠をはたす。が、報告した夫から返って来たのは、思いもよらぬ
反対だった。そんな人生の岐路に立った彼女は、ある取材で衝撃的な事実に出会う。

夫の祖父母から譲り受けて住んでいるアパートは、かつて1942年のパリのユダヤ人
迫害事件でアウシュビッツに送られたユダヤ人家族が住んでいたというのだ。
さらに、その一家の長女で10歳の少女サラ(メリュジーヌ・マヤンス)が収容所から
逃亡したことを知る。
一斉検挙の朝、サラは弟を納戸に隠して鍵をかけた。すぐに戻れると信じて……。
果たして、サラは弟を助けることができたのか?2人は今も生きているのか?事件を
紐解き、サラの足跡を辿る中、次々と明かされてゆく秘密。そこに隠された事実が
ジュリアを揺さぶり、人生さえも変えていく。すべてが明かされた時、サラの痛切な
悲しみを全身で受け止めた彼女が見出した一筋の光とは……?(Movie Walker)

「タチアナ・ド・ロネによる世界的ベストセラーを「イングリッシュ・ペイシェント」の
クリスティン・スコット・トーマス主演で映画化した衝撃と感動のヒューマン・ドラマ。
ナチス占領下のフランスで起きたユダヤ人迫害事件を背景に、一人の少女が辿る
過酷な運命を、事件の真相を追う現代のアメリカ人女性ジャーナリストの取材の
過程を通して描き出していく。共演にメリュジーヌ・マヤンス。監督は「マルセイユ・
ヴァイス」のジル・パケ=ブランネール。
 
夫と娘とともにパリに暮らすアメリカ人ジャーナリストのジュリア。ある日、自分たちの
アパートのかつての住人が、1942年にフランス当局によるユダヤ人迫害事件に
よってアウシュビッツに送られたユダヤ人家族だったことを知る。
フランス警察による一斉検挙の朝、10歳の長女サラは、弟を守るため納戸にかくまい
鍵をかける。すぐに戻れると思っていたサラだったが、他の多数のユダヤ人たちとともに
すし詰めの競輪場に隔離された末、収容所へと送られてしまう。
弟のことが心配でならないサラは、ついに収容所からの脱走を決意するが…。」(allcinema)

この映画の詳細はこちらまで。
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by jazzyoba0083 | 2013-06-05 23:40 | 洋画=さ行 | Trackback | Comments(0)