ブレイクアウト Trespass

●「ブレイクアウト Trespass」
2011 アメリカ Millennium Films.91min.
監督:ジョエル・シューマカー
出演:ニコラス・ケイジ、ニコール・キッドマン、ベン・メンデルソーン、カム・ジガンディほか
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
シューマカー+キッドマン+ケイジのクライムサスペンス、これはいいに違いない
と思ったが、IMDbの評価は5,2.何がダメなんだろうという気分もあって
鑑賞開始。 91分の短い映画だ。で、観終わって分かったことは、ストーリーが
ありきたりで緊張感に欠けること。これが最大。また事件のキッカケがショボイこと、
これが2点目。またラスト、ためていた現金が出てきちゃうのだけれど、これが納得性
・整合性に欠けるところ、これが3点目。このところB級づいてしまっているお二人さん
なので余計に残念感が漂う。しかし、スピード感を持って一気に持って行ってしまう
ところは、せめてものシューマカーの面目躍如ってところか。

大邸宅に住む宝石ブローカー、カイル(ケイジ)、ポルシェを運転しながらしきりに
商談の電話をやりとりするのだが、あとからよく考えると、話の中身が必死の売り込み
という風情で、景気のいい話ではなかった。

つまり、豪邸と高級車を乗っていても、実は金に困っているという事情があるのだ。
後から作中で明かされるが、妻の同族会社らしく、首にされてしまっているうえ、
全てのダイヤモンドや現金は銀行の抵当に差し入れられている。
「豪邸を建てたら金が無くなった」っていうけど、もうちょっと計画性はないのか?

まあ、よくあるパターンの1つとして夫婦仲がいまいち?そして反抗期の娘。

そんな事情のある家に警備員を装って押し込んだ強盗一味。なんでこの家を
選んだか、というと、ボスの弟が警備会社に勤めていて、ここの奥さんサラに
惚れこんでしまっていて、さらにこの家に押し入るために兄貴と計画した
麻薬の売買にからみわざと18万ドルの貸を親玉に作れらせ、ダイヤと
奥さんを(弟は奥さんが自分に惚れこんでいると勘違いしている)頂こうという
ことだった。

しかしながら、いくら脅してもカイルは金庫を開けない。開けたら空っぽである
ことがバレてその途端に殺されてしまうと思ったからだろう。
さんざんいたぶられた挙句、金庫を開けるが中はカラ。現金もない。

そんなおりに家を抜け出てパーティーに行っていた娘が帰ってきちゃう。人質は
3人に。そのうちよくあるパターンの2つ目として仲間割れが起きるのだ。

一方、かつて警備員としてこの家に勤めていて奥さんに岡惚れしてしまった
弟と奥さんのキスしている写真が監視カメラに残っていた。実はこれは弟が
無理やりしたのだが、カイルは信じないし、不思議なことに奥さんもあまり
強烈に否定しないのだな。このあたりも不思議。

このあと仲間割れやら、娘が逃亡しようとして失敗するとか、カイルが撃たれる
とかいろいろあり、「ああ、この親子三人の運命やいかに・・・」なんていう
ところとなるのだ。
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<ストーリー>
「緑生い茂る森に囲まれた豪邸。ダイヤモンド・ディーラーとして成功を
収めているカイル・ミラー(ニコラス・ケイジ)は、美人の妻サラ(ニコール・キッドマン)、
反抗期を迎えた10代の娘エイヴリー(リアナ・リベラト)と3人で、何不自由ない
生活を送っていた。

今日も帰宅すると、“友達とパーティへ行く”と言うエイヴリーと、反対するサラが
リビングで言い争っている。大事な商談を控えたカイルは書斎へ退散し、いつもの
ように防犯システムを夜間モードへと切り替える。
屋外の照明が庭を照らし、赤外線装置と防犯カメラが作動する。仲直りのために、
サラは夕食をトレイに乗せてエイヴリーの部屋へ向かうが、部屋の中からは返事がない。

やがて、チャイムが鳴り、カイルが防犯モニターを覗くと、そこには2人の警官が。
“強盗が多発しているので巡回に来た。家族を全員リビングに集めるように。”との
言葉に、警官を招き入れるカイル。
ところが、ドアを開けた途端、武装した覆面の4人組が押し入ってくる。捕えられ、
リーダーのエライアス(ベン・メンデルソーン)から銃を突きつけられるカイル。
カイル宅に大金とダイヤモンドが隠されていると確信した彼らは、計画的に襲撃して
きたのだ。サラもエライアスの仲間であるジョーナ(カム・ジガンデイ)、ペタル
(ジョルダーナ・スパイロ)、タイ(ダッシュ・ミホク)に捕えられるが、エイヴリーは
襲撃前に家を抜け出していた。妻子の命と引き換えに金庫を開けるよう、カイルに
告げるエライアス。
しかし、カイルはそれを拒否。金庫を開ければ、用済みになった自分たちは殺され
てしまう。さらに、カイルにはどうしても金庫の中身を渡せない事情があった。
極限状態の中、カイルは家族の命を守るため、ビジネスで磨いた交渉テクニックを
駆使して、強盗団に心理戦を仕掛けてゆく。
その一方で、サラもカイルに打ち明けられない秘密を抱えていた……。」
(Movie Walker)

打ち明けられないほどの状態の秘密とは言えない。もしそうであれば、奥さんに
賊の弟に対し少しは好きな感情があった、ということだろう。でもそうとは描かれて
いない(少なくとも個人的にはそう思えた)。
つまりあっちこっち詰めが甘い作品になっちゃった、ということだね。

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2013-06-17 22:40 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)