それでも、愛している The Beaver

●「それでも、愛している  The Beaver」
2009 アメリカ Summit Entertainment,Participant Media.91 min.
監督:ジョディ・フォスター
出演:メル・ギブソン、ジョディ・フォスター、 アントン・イェルチン、ジェニファー・ローレンス他
e0040938_1426447.jpg

<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
設定が面白く、飽きずに見た。というか1時間半だけど。ジョディ・フォスターが監督で
メル・ギブソンは主演ということでクセモノの作品だろなあ、とは思いつつ引っ張られて
観てしまったことは確かだ。 ウツにかかった男とその家族の再生の話なんだが、
その再生のありようが、ただ事ではない。

ストーリーは主人公ウォルター・ブラック(メル)の病気との戦いを軸に、彼の経営する
おもちゃ会社、妻メレディスとの夫婦間のこと、息子二人とのこと、(主に長男)、
これに長男とガールフレンドのエピソードが絡む。短い上映時間にけっこうなテーマを
入れてあって破たんしてないというのは脚本がしっかりしている証拠だ。が、端折りが
強引であることも確かであり、エンディングにその犠牲が出る。

だが、ラストをどう落とし前をつけるのかと思っていたら、あまりにも直裁的な対応だった
のでまさか、とは思ったけど実際びっくりした。
で、遊園地で楽しい一家団欒、長男と彼女もハッピーエンドな描かれ方なんだが、
旦那は会社を辞めちゃうし、長男は名門大学入学を取り消されちゃうし、問題山積
なんだけど、大丈夫かな、という思いは強く残った。

おそらく人形を使った精神療法というものはあるのだろうけど、この映画のように
まるで右手のビーバーに本当に人格が生まれてきては今度は多重人格などの
別の病気になっちゃうんじゃないかな。だんだん気がふれたんじゃないか、と
思わせるほどであった。(だからこそ、主人公は自分の右手を切り落としてしまった
訳だが)

ウツになって過去の自分を捨てることにより再生しようと右手のビーバー人形に
一時人格を譲って、それで病から立ち直ろうとする夫。
過去の楽しかった頃を思い出して、あのころに戻ろうよ、と夫を理解できない妻。
父のことが自分にも発症するんじゃないか、と徹底的に父を否定する長男。

「すべてが上手く解決するなんて嘘だ。だが一人じゃない」という誰だかのセリフが
エンディングに導くのだが、そういう簡単なまとめのセリフはイージーに使うべき
ではなかったような気がする。
e0040938_14262216.jpg

<ストーリー>
「父親から継いだ玩具会社を経営し、プール付きの瀟洒な郊外住宅に結婚20年の
妻と息子が2人。何不自由ない生活を送っていたウォルター・ブラック(メル・ギブソン)だが、
ある日突然うつ病になってしまう。カウンセリングも薬も音楽療法も催眠療法も効果なく
1日中寝ている毎日。
そんな彼の状態に家族も影響され、7歳のヘンリー(ライリー・トーマス・スチュアート)は
小学校で孤立し、高校生のポーター(アントン・イェルチン)は「父親みたいにはなりたくない」と
ますます背を向け、エンジニアの仕事に没頭しながらも夫の快癒を願っていた妻
メレディス(ジョディ・フォスター)にはもはや打つ手がない。

家を出たウォルターが箱いっぱいに買った酒瓶を入れるため、車のトランクのガラクタを
捨てたとき、ビーバーのぬいぐるみに目が止まり、なにげなく箱に入れる。
ホテルのベランダから飛び降りようすると、左手に持っていたビーバーが「おい」と
呼びかけてきた。ビーバーの声はウォルターが出しているのだが「お前の人生を救うために
やって来た」とビーバーは自信満々に語り、ウォルターがそのビーバーを左手にはめると、
うつの症状がきれいさっぱり消え去る。

自宅に戻ったウォルターは、メレディスに「彼とは普通に接し、会話は人形を通すこと」と
書かれたメッセージ・カードを渡す。精気を取り戻したウォルターは会社でも社員の
自由裁量に任せて発破をかける一方、木工に夢中のヘンリーにヒントを得て、
新商品“ビーバーの木工セット”を思いつく。これが大当たりし、ウォルターは世間の
注目の的に。そんなある日、結婚20周年を祝いに高級レストランに行く際にも
ビーバーを手放さない夫に、メレディスは今夜だけはビーバー抜きを主張するが、
レストランでのウォルターは無口で上の空。その時、メレディスの携帯の着信音が鳴った。
ポーターが友達のノラ(ジェニファー・ローレンス)とタギング(壁にスプレーで絵、文字等を
書く)をし、警察に連行されたのだ。警察でノラと彼女の母親にウォルターがビーバーと
して自己紹介したことで、ポーターの怒りが爆発、父子は掴み合いに。

もはやメレディスは息子たちと家を出るしかなかった。次第にビーバーは暴君と化して
ウォルターを支配。そしてビーバーこそが自分と家族を引き離そうとする元凶であることに
気づいたウォルターは、ある晩、ガレージの作業場にビーバーを連れて行き、小型の棺桶を
作る。そして、この暴君を葬るにはこれしか方法はないと決意し、あることを実行する……。」
(Movie Walker)

ウツや双極性障害(躁鬱病)のタイプや解決方法がいろいろであろうが、本人はもとより
家族が大変だ、ということが今更ながらに分かる。

この映画の詳細はこちらまで。
トラックバックURL : http://jazzyoba.exblog.jp/tb/20930142
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
by jazzyoba0083 | 2013-08-13 23:10 | 洋画=さ行 | Trackback | Comments(0)