陽はまた昇る The Sun Also Rises

●「陽はまた昇る The Sun Also Rises」
1957 アメリカ 20th Century Fox Film Co.,135min.
監督:ヘンリー・キング 原作:アーネスト・ヘミングウェイ
出演:タイロン・パワー、エヴァ・ガードナー、メル・ファーラー、エロール・フリン他
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<評価:★★★★★☆☆☆☆☆>
<感想>
ヘミングウェイの原作は未読だが、この映画に長く論評することは出来ない。
製作された時代は違うが、同じヘミングウェイものならば「ラブアンドウォー」のほうが
数段語るに足る出来だと思う。

志願看護婦との恋いうところも実体験に基づいているので「武器よさらば」のベース
になった実話がここでも生きているのだろう。

時代は第一次世界大戦が終わり、ロストジェネレーションと言われた戦後若者特に
芸術家や金持ちのディレッタントな暮らしの延長にある話なので、話の展開が遅くて
思わず早見のボタンに手が伸びた。特にスペインに渡ってからの闘牛がらみのあたり
はもうほとんど早送り。


大時代のハリウッド映画、美男美女を並べて文芸大作を映画化するとこういう退屈な
作品になるのかね。「慕情」「回転木馬」を手がけた監督の作品とも思えない・・。

個人的には全く感動しなかった作品でした。
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<ストーリー>
「第1次大戦後のパリ。そこには"失われた世代"(戦争によって本質的に傷ついた
世代)の人々が集まり、虚無と歓楽の昏迷した生活を送っていた。
アメリカの新聞記者ジェイク・バーンズ(タイロン・パワー)もその1人だ。彼は戦傷の
ため性的不能になった。街娼ジョルジェットと食事した夜、ブレット・アシュレ夫人
(エヴァ・ガードナー)と久し振りに会った。一見淫奔で頽廃的に女性ブレットと、彼は
精神的に理解し合っている。

彼女はまわりには、マイク・キャンベル(エロール・フリン)というスコットランド貴族の
愛人や大金持ミピポラス伯爵などがいた。ジェイクの親友ロバート・コーン(メル・
ファーラー)は、大学時代拳闘のチャンピオンだった若い作家で、ブレットに会うと
たちまち恋に陥った。
ジェイクがもう1人の友ビル・ゴートンとスペインに釣り旅行へ発ち、さらにパンプローナの
サン・フェルミン祭へ闘牛見物に行くと、ブレットも2人の後を追ってきた。
ロバートもマイクも彼女についてくる。5人が一緒になるとマイクはロバートにからみ、
ブレットのあとを追いまわすのは止せと言う。

--花火がうちあげられ、近在の人々や旅行者が見物に押しよせ、闘牛や行列行進や
舞踏でわきたつフィエスタ(祭礼)の1週間。その間、ブレットは若い闘牛士ロメロに
夢中になる。ロバートは取乱し荒れ狂い、ブレットの居所を教えろとジェイクを殴り、
果ては闘牛士の部屋にブレットとロメロがいるのを見つけ、彼を殴り倒した。しまいに、
ロバートはぶっ倒れて泣きだし、ブレットは彼を叱りつけた。翌日、闘牛場で、ロメロは
腫れた黒ずんだ顔をしていたが、素晴らしい美技を示した。彼が殺した牛の耳はブレット
に送られた。

闘牛が終るとブレットはロメロと駈落ちした。皆もそれぞれパンプローナを引揚げる。
ジェイクはブレットが助力を求めてくるのを予期できた。間もなくロメロとの恋に破れた
ブレットがたよってきた。女の灼熱の恋は、所詮フィエスタの間だけ咲いた仇花に
すぎなかった。」(Movie Walker)

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by jazzyoba0083 | 2013-09-10 23:40 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)