フラットライナーズ Flatliners

●「フラットライナーズ Flatliners」
1990 アメリカ Columbia Pictures.114min.
監督:ジョエル・シューマカー
出演:キーファー・サザーランド、ジュリア・ロバーツ、ケヴィン・ベーコン、ケシャ・リード他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
「良い子は決して真似しないでください」ってやつだな。医大生が死後の世界を覗きたくて
次々と臨死を体験する、しかもチキンレースのようにだんだん心停止の時間が長く
設定される。もうだめか、死んじゃったのか、と思うけど、蘇生するんだな。

おいおい、命をそう軽く扱うんじゃないよ、神を冒涜するのも大概にしておきなさいよ、と
言いたくなる。結局臨死体験の中で、過去のトラウマに悩まされたり、和解したりという
ストーリーが展開するのだが、それはそれで面白いけど、ちょいとひねりが無さすぎ
かなあ。

シューマカーというひと「フォーリングダウン」とか「ヴェロニカ・ゲリン」とか結構精神世界を
特異な視点で描く作品も作るひとだが、「評決のとき」などという分かりやすい裁判劇も
作ったりする面白い人だ。そういう点からすればシューマカーらしいといえばいえる。
それぞれの実生活に根差した贖罪意識を組み立て、最後に許されるという構図は
なかなかよく構成されているとは思ったけど、土台、命を軽く扱うなよ、というところに
帰結してしまうのだ。

出演者は豪華、かつ当たり前のことだけど若いなあ。それぞれ個性は感じたが、
まあ、あんなもんかなあ。
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<ストーリー>
「シカゴの医大の学生ネルソン(キーファー・サザーランド)は死の壁の向こうを覗こう
と自ら実験台になる計画を仲間に打ち明け、女子学生のレイチェル(ジュリア・ロバーツ)、
停学処分を受けているデヴィッド(ケヴィン・ベーコン)、プレイボーイのジョー(ウィリアム・
ボールドウィン)、医学による人類創世を夢想するランディ(オリバー・プラット)の4人の
野心的な学生が協力することになった。

大学の美術館に秘密裏に集まった彼らは人工的にネルソンの心臓を停止させ、
そして1分後に蘇生を試みた。死後の世界から戻ったネルソンはそこで記憶の中の
不思議なイメージを見たと語る。
次にジョーが実験台になり、彼は歪んだ女たちのイメージを見る。実験からしばらく
経った後、2人を幻覚が襲う。ネルソンが子供の頃木の上に追いつめて誤って殺して
しまった少年ビリーが実体化して彼に傷を負わせ、ジョーは恋人と一緒の時、過去に
弄んだ女たちの姿をTV画面に見る。しかしそんなものを信じない実証派のデヴィッドは
自ら心臓停止状態(フラットライナーズ)を3分50秒に引き延ばして実験に臨むが、
彼もまた幼い頃いじめた黒人少女ウィニーの幻影を見る。

そして最後に実験を受けたレイチェルは、戦争から帰り麻薬を射っている所を彼女に
見られたことで自殺した父の姿を目撃する。彼らは死後の世界から潜在的な罪の意識を
蘇らせてしまったのだ。デビットは成人したウィニーを訪ね謝ることで、レイチェルは幻影の
中の父に許しを乞うことで罪の意識から解放されるが、ネルソンはビリーの墓石に祈る
ことでは許されず、1人で再び実験台に上り死界に戻ることを決意する。そこでネルソンは
ついにビリーが微笑むのを見る。その頃ネルソンの行動に気づいたデヴィッドらは急行し
蘇生を始めていた。死後の世界から目覚め仲間たちの顔を目にしたネルソンは自分が
ついに許されたことを知るのだった。」(Movie Walker)

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by jazzyoba0083 | 2013-10-09 23:30 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)