雨のニューオリンズ This Property Is Condemned

●「雨のニューオリンズ This Property Is Condemned」
1966 アメリカ Paramount Pictures,110min.
監督:シドニー・ポラック 原作:テネシー・ウィリアムズ 脚本:F・F・コッポラ他
出演:ナタリー・ウッド、ロバート・レッドフォード、チャールズ・ブロンソン、ケイト・リード他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
テネシー・ウィリアムズが1941年に書いた一幕物の舞台劇「財産没収」を当時新進の
ポラックがメガフォンをとり、コッポラらが脚本を書いた。

独特の雰囲気を持った作品で、時代設定は明示されてないが、おそらく1930年代後半の
アメリカ南部の雰囲気が良く出ていたと思う。大きく貢献していたのはやはりナタリー・ウッドの
場末感だろう。濃い化粧と派手な衣装。蓮っ葉なところもあるが、どこか田舎娘の純情さを
上手く出していたと思う。ストーリーとしては、「だからどうした」というものだと思うが
時代と南部というシチュエーションと、どこか気怠そうなニュアンスが漂う作品のニュアンスが
テネシー・ウィリアムズという作家の多くを知っているわけではないが、戦前の南部の男女の
愛情や世間の雰囲気を上手に表出できていたのではないかと感じた次第。
どこかジャジーで気怠い音楽も、作品の雰囲気を盛り上げる役目を果たしていた。
また悪役となるナタリーの母親(ケイト・リード)の嫌らしさが古い考えの南部女らしくて
決して好きになるキャラクターではないが、よく設定された役回りだと感じた。
冒頭とラストはナタリーの妹の、男の子の友達に語る話で進むのだが、その構成と
そこで歌われる歌も良かった。
ヒロインは肺病で亡くなったと明かされるのがまた自殺や事故ではない部分、悲しさを
さそう。ロバート・レッドフォード、まあまあ、かな。
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<プロダクションノート&ストーリー>
テネシー・ウィリアムズの1幕物からフランシス・フォード・コッポラ、フレッド・コー、
エディス・ソマーが共同で脚色、テレビ出身の新鋭、シドニー・ポラックが「いのちの紐」に
続いて監督した女の愛欲を描いた物語。
撮影は「ハッド」でアカデミー撮影賞をとったジェームズ・ウォン・ホウ、音楽はケニョン・
ホプキンスが担当した。
出演は「サンセット物語」のナタリー・ウッドのほかロバート・レッドフォード、チャールズ・
ブロンソン、ケイト・レイドなど。製作はジョン・ハウスマン。(Movie Walker)

「孤児のウィリーが、一人で「Wish me a rainbow」を歌いながら線路の上を
歩いて遊んでいると、トムという少年が話しかけてくる。ウィリーは、昔家族がいた
ころの話を始めた。

ニューオリンズからミシシッピー州にあるドッドスンという小さな町にやってきた
オーエン(レッドフォード)は、スター下宿屋に宿泊することにした。
下宿屋は、スター家の母親ヘイゼルの誕生パーティで、多くの鉄道員が集まり盛り
上がっていた。ウィリーの姉アルバ(ナタリー)は男にもてる魅力的な女性だった。
ヘイゼルは、アルバに金持ちである中年男性のジョンソンと結婚させようとしていたが、
アルバはその気がなかった。
彼女は、オーエンに一目惚れし気を引こうとするが、彼は興味を示さない。翌日、
オーエンは鉄道の駅に向かい、鉄道鉄道従業員の人員削減をするための調査員と
して派遣されたことを通知する。JJからオーエンが調査員であることを聞かされる
アルバだったが、オーエンにさらに惹かれていく。

町中の鉄道従業員から睨まれるオーエンだが、アルバと一緒に町を歩いてまわって
いるうちに彼女にひかれていく。しかし、オーエンから解雇通知を出されたJJら従業員
から袋叩きにされてしまう。
アルバが彼を手当てしていると、ニューオリンズに誘われるが、ジョンソンと結婚して
もらいたいヘイゼルにより妨害される。母に反抗するため勢いでJJと結婚するというが、
翌日オーエンにもらった切符で一人ニューオリンズを訪れる。そこでオーエンと会い、
愛し合う。オーエンからプロポーズされ、ウィリーも一緒に連れて行くことを承諾した
ことで、2人は結婚を決意する。
だが、ヘイゼルがニューオリンズまで押しかけ、アルバがJJと結婚したことを話すと
アルバは取り乱し、走り去ってしまう。

その後ヘイゼルは別の男と駆け落ちし、アルバは肺病で病死したことを話すと、
ウィリーはトムと別れ、再び一人で歌を歌いながら線路の上を歩いていく。」(wikipedia)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2013-10-21 22:30 | 洋画=あ行 | Trackback | Comments(0)