ル・アーヴルの靴みがき Le Havre

●「ル・アーヴルの靴みがき Le Havre」
2011 フィンランド・フランス・ドイツ.93min.
監督・脚本・製作:アキ・カウリスマキ
出演:アンドレ・ウィレム、カティ・オウティネン、ジャン・ピエール=ダルッサン、ブロンダン・ミゲル他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
アキ・カウリスマキ、奇才、と表現されることが多いが、確かにユニーク、独特、
オリジナリティに溢れた作家・製作者である。彼の作品は、クレイジーケン・バンドの
曲が挿入曲として使われて、これもまた独特の味わいのある「過去のない男」以来
おそらく2本目だと思う。

90分前後で纏め上げる、「人間愛」の世界。良かった。表情を殺したような役者たち、
棒読みのような朴訥なセリフ。やはり北欧を感じさせる。冒頭のギャングの抗争?と
思しきシーンなど、本編とは全く関係のない人を喰ったようなところもいい感じだ。
また、マッチするのかしないのかよく分からないような音楽も実にこの映画の雰囲気に
結局マッチするのも面白いし、効果的だと思った。

公開されたときから評価の高かった作品ではあるが、今WOWOWの「W座」で
放送され、鑑賞出来た。おそらくシネコンでは上映されたなかったのではないかな。
名画座とか二番館での上映だったのではないかな。

「性善説」を映画にしたような作品。 原題はル・アーヴルという港町の名前のみだが
靴みがき、とつけた邦題もなかなか味わいがあるんじゃないか。
主人公の靴磨きの初老夫妻、パン屋、果物屋、仲間のアジア系の靴磨き、漁船の
船長、病院の医師、そしてある意味映画のキーになる警部、基本的に悪い人が
出てこない。ネタバレだが、ラストの奥さんの奇跡の復活も含め、こころがホンワリ
温かくなる。警部が黒人の子供を匿ったのは、バレバレだったけどね。
チャリティコンサートを開くことになるのだが、リトル・ボブという歌手、なかなか
聴かせるロッカーなんだが、ル・アーヴルの実在の歌手だそうで、こういう挿話が
入って来るところなんかもカウリスマキらしくて好きだな。

港町に来た密航者と町の人々が織りなす「人間賛歌」とでもいうのだろうか。
90分あまりの時間で心が温まる、こんな映画が好きだ。年末のベスト映画選定
(個人的な)に絡んでくる作品だろう。癖のある味わいだが、未見のかたは一度
ご覧になるといい。
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<プロダクションノート&ストーリー>
「街のあかり」(06)以来5年ぶりとなるアキ・カウリスマキの監督作品で「ラヴィ・ド・
ボエーム」に次ぐ2本目のフランス語映画。
監督デビューした1980年代から一貫して社会の片隅でひっそりと生きるアウト
サイダーを見つめてきたカウリスマキが、今作ではヨーロッパの深刻な移民問題を
描き出す。庶民の人情と善意がたぐり寄せる奇跡を、時に優しく、時にこぼれだす
オフビートなユーモアを交え、つむぎだされたヒューマン・ドラマの傑作。
(Movie Walker)

北フランスの港町ル・アーヴル。かつてパリでボヘミアン生活を送っていたマルセル。
今はここル・アーヴルで靴みがきの仕事をしながら、愛する妻アルレッティとつましくも
満たされた日々を送っていた。
しかしある日、アルレッティが倒れて入院してしまう。やがて医者から余命宣告を受けた
アルレッティだったが、そのことをマルセルには隠し通す。
そんな中、マルセルはアフリカからの密航者で警察に追われる少年イドリッサと出会い、
彼をかくまうことに。そして、母がいるロンドンに行きたいという彼の願いを叶えてあげる
べく、近所の仲間たちの協力を得ながら密航費の工面に奔走するマルセルだったが…。」
(allcinema)

この映画の詳細はkちらまで。
Commented by カモネギ at 2013-11-18 22:42 x
去年封切り直後に見ました!古いフランス車がいい感じでした。
Commented by jazzyoba0083 at 2013-11-26 15:12
カモネギさん
どうもどうも。ご訪問ありがとうございます。確かに古い仏車、いいかんじでしたね。映画もよかったし。
by jazzyoba0083 | 2013-11-16 23:10 | 洋画=ら~わ行 | Comments(2)