ルビー・スパークス Ruby Sparks

●「ルビー・スパークス Ruby Sparks」
2012 アメリカ Fox Searchlight Pictures,Bona Fide Productions.104min.
監督:ジョナサン・デイトン&ヴァレリー・ファリス 脚本:ゾーイ・カザン
出演:ポール・ダノ、ゾーイ・カザン、アントニオ・バンデラス、アネット・ベニング、エリオット・グールド他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
WOWOWで鑑賞したのだが、この手の佳作と出会うので油断ならない。
巨匠、エリア・カザン(毀誉褒貶ありますが)の孫
ゾーイ・カザンが、脚本を書き、製作に関わり
出演もしたというゾーイの想いが詰め込まれた作品と云えよう。

ファンタジーラブストーリーなんだけど、べたべたさが無く、ドライな面白さに仕上がっている。
舞台となっているカリフォルニアの空気が伝わるようだ。
やはり主演の頼りないポール・ダノ、美人じゃないけど、どこか気になるゾーイ、そして
バンデラスやアネット、グールドらの芸達者を脇に据えて安定感もある。

ストーリーは既視感がある感じのもの。女性経験の少ない失恋したてのスランプの作家が
夢に出た少女の話を小説にしたらその少女が自分の家に現れた、というもの。最初の内は
驚いていた作家だが、自分だけの幻影ではないと分かると、俄然恋人として振る舞いはじめ
嫉妬も覚えるようになる。そうするとタイプライターを使って彼女を束縛しようとする。
あるパーティー会場で元カノに「自分の事しか考えてないのよ」と言われ、自分が現れた
女性を自分のエゴで動かしているにすぎず、愛しているとは言えないことに気が付き、
タイプライターで、自分の元を離れ自立するように書いた。そして彼女はどこかへ消えた。
作家はそのことを小説にしてベストセラーになる。そんなある日、犬を散歩させていると
あの女性とであったのだ。「どこかで会ったことあります?」

作家の母親と恋人(バンデラスとアネット)の間にも同じテーマが繰り返されていて、愛とは
対象を自分の思い通りにすることでない、愛とは与えるものである、というテーマが
浮かび上がってくる構造になっている。子供だまし、と受け取る向きもあるかもしれないが
問題作ではないものの、私はホノボノとしたファンタジックラブストーリーとしてとても味わい
深く観終えることが出来た。ラストもいい感じだった。キャスティングもグッド。
ゾーイ・カザン、才人だな。
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<ストーリー>
「スランプに陥った作家が、目の前に現れた小説の主人公の女性と恋に落ちる
ファンタジックなラブストーリー。
出演は「カウボーイ&エイリアン」のポール・ダノ、本作の脚本も執筆したエリア・カザンの
孫ゾーイ・カザン(「恋するベーカリー」)。監督は「リトル・ミス・サンシャイン」の
ジョナサン・デイトンとヴァレリー・ファリス。

カルヴィン・ウィアフィールズ(ポール・ダノ)は、19歳で天才作家として華々しくデビュー
しながら、その後10 年間、ベストセラーを出せずに自信を失っていた。
周囲に心を閉ざした彼が親しく話をするのは兄のハリー(クリス・メッシーナ)とセラピストの
ローゼンタール博士(エリオット・グールド)、犬のスコッティだけ。

セラピーの一環で大好きな人のことをレポートに書くよう指示されたカルヴィンは、
その夜、夢に見た素敵な女の子を主人公に小説を書き始める。その女の子の名前は
ルビー・スパークス。まるで彼女に恋したかのように小説を書き進めるカルヴィン。

ところがある朝、彼が目を覚ますと、キッチンにルビー(ゾーイ・カザン)が立っている。
それが夢ではないことを知ったカルヴィンは大喜び。これが、ルビーと過ごす楽しい日々の
始まりだった。“フランス語が堪能”と彼が書けばフランス語を流暢に喋るなど、
小説通りに振る舞うルビー。彼女が想像の産物であることを知っているのはハリーだけ。

しかし、彼女を愛するカルヴィンは、2人の関係を壊さないためにと、小説の執筆をやめて
しまう。自由奔放な母、ガートルード(アネット・ベニング)、その恋人モート(アントニオ・
バンデラス)ともすぐに打ち解けるルビーだったが、周囲と関わろうとしないカルヴィンに
寂しさを覚えた彼女は、やがて距離を取るようになる。
新しい仲間たちと交流するルビーの姿に、みじめな気分を味わったカルヴィンは、再び
小説を思うように書き替えてゆく。ぎくしゃくする2人の関係は、カルヴィンに嫉妬する
作家、ラングドン・サープ(スティーヴン・クーガン)の出版記念パーティーで転機を迎えた。

下着姿でプールに飛び込もうとするルビーを咎めるカルヴィンに対し、彼女はカルヴィンが
自分に干渉しすぎると怒り、家を出て行こうとする。ついにカルヴィンは、ルビーが自分の
創作物だと彼女に告白してしまう……。」(Movie Walker)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2014-02-03 22:50 | 洋画=ら~わ行 | Comments(0)