2014年 03月 10日
バーニング・クロス Alex Cross
2012 アメリカ Block / Hanson,James Patterson Entertainment.102min.
監督:ロブ・コーエン
出演:タイラー・ペリー、マシュー・フォックス、エドワード・バーンズ、レイチェル・ニコルズ、ジャン・レノ他
<評価:★★★★★☆☆☆☆☆>
<感想>
ジェームズ・パターソンの推理小説『アレックス・クロス』の三度目の映画化なのだそうだが、
前の2つは未見。ストーリー的にはスリリングなものだろうなあ、とは分かるけど、本作は
どう見ても安っぽい。頭から10分位からB級ムードがプンプンしてくる。
知っている役者がジャン・レノ位しかいないのだが、それは出来とは関係なく、結局脚本と
監督の演出が悪いんだろう。案の定ラジー賞の主演男優にノミネートされちゃってるし。
舞台はデトロイト。子供や嫁の事を考え自分の得意のプロファイリングを生かすために
FBI心理分析官に転職を希望している辣腕刑事アレックス・クロス。その相棒のトミー。
街の実業家を狙うピカソと名付けられた狂気の暗殺者は、怒りの矛先をアレックスたち
警察にも向ける。それまでは正義感の強い刑事であったアレックスは暗殺者に第3子を
妊娠している嫁を射殺され、復讐の鬼となる。あとは復讐譚なのだが、どうも話がご都合
主義的に進行していて、観ていて白けるのだ。
安っぽい家族愛、安っぽい友情、安っぽい復讐譚、よく分からない結末。ラスボスのジャン・
レノはどいういう人だったのかなあ。 それに狂気のヒットマンがどういうやつなのかも
不明だ。トミーの彼女の刑事も惨殺されているのに、そのあたりはあっさりだものねえ。
一つだけ感心したシーンがある。殺し屋が駐車場から車を出す、そこにGPSから居場所を
突き止めたアレックスとトミーのクルマが突っ込んで止めるのだが、その唐突感が
良かった。そこはなかなかの演出だった。あとは「おいおい」という所が多くて、感心出来ない
出来であった。
前作はアレックス役をモーガン・フリーマンが演じた「コレクター」(’97)らしいけど、そちらは
どんな作品になったのだろうか。
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